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多孔質材料の開発、細孔制御と応用事例

多孔質材料の開発、細孔制御と応用事例

東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2019年4月22日(月) 10時00分 17時00分

修得知識

  • 高分子多孔体の製造技術
  • 高分子多孔体の用途 (バイオ、環境、エネルギー用途)

プログラム

第1部 相分離法によるメソ多孔性の高分子ナノファイバーネットワークの製造

(2019年4月22日 10:00〜11:30)

 微多孔質高分子は、セパレーター・分離膜・医療用品といった付加価値の高い製品として利用されています。素材・形状・用途によって多彩な手法が活用されていますが、簡便・低コストで適用範囲が広い相分離技術は工業プロセスの主流です。
 本講演では、汎用高分子の相分離現象を用いたナノ多孔化技術の最新動向と展望について紹介します。

  1. 相分離現象を利用する多孔化技術
    1. 多様な相分離機構
    2. 相分離現象を利用する多孔化技術
    3. 細孔形成のためのポイント
    4. ナノ多孔化を実現する最新の相分離技術
  2. 急速凍結ナノ結晶化法
    1. 結晶化過程の基礎
    2. 汎用高分子のナノ多孔化技術
    3. 基本原理と細孔径の制御
    4. 応用展開
  3. 結晶性物理ゲル前駆体法
    1. 高分子の結晶化
    2. 耐熱性ナノ多孔質エンプラ
    3. 応用例
    • 質疑応答

第2部 穴あきインク鋳型法を用いた規則性多孔体の開発

(2019年4月22日 12:10〜13:40)

 高価な装置を導入することなく、規則性多孔構造の作製を可能にする、穴あきインク鋳型法について、解説します。多孔体の一般的な作製法と、ソフトマターを鋳型とする多孔体の作製法である、ソフトテンプレート法について概説します。
 種々のソフトマターの中でも、穴あきインク鋳型法はエマルションを鋳型にしているため、その鍵になる単分散エマルションの作製法として、マイクロ流体デバイス技術を詳細に解説します。

  1. 規則性多孔体を作製するための既存技術
  2. ソフトマターを鋳型とする構造形成法 (ソフトテンプレート法) の概要
  3. マイクロ流体デバイス
  4. ソフトマター (特に、エマルション・液晶)
  5. 液晶を鋳型とする構造形成法の例
  6. エマルションを鋳型とする構造形成法の例
  7. 穴あきインク鋳型法の概要
  8. 穴あきインク鋳型法の実例
  9. 穴あきインク鋳型法の適用範囲
  10. 穴あきインク鋳型法の応用
    • 質疑応答

第3部 ナノ空間重合により組み上げる多孔性ソフトマテリアルの開発

(2019年4月22日 13:50〜15:20)

 本講座では、近年大きな注目を集めている多孔性材料の紹介を行います。特に、多孔性金属錯体 (PCP/MOF) の最近の動向、問題点、そして最先端科学として世界中でどのような多孔性材料の研究が今後発展するのかという大きな枠組みの紹介を行います。
 その後、講演者がごく最近開発に成功した、PCP/MOFとは“少し”違う、「多孔性ソフトマテリアル」について、最先端科学の中でのポジションを含めて解説を行います。
 多孔性材料のアカデミック世界での世界的動向、またPCP/MOF系材料が今後どのような新しい材料として発展していくかに興味がある方が楽しめる内容にしたいと思います。また、基礎的な自己組織化や分子集合体の話も行います。応用的視点のみならず、基礎的な科学に興味がある方でも楽しめるかと思います。もちろん、まだアカデミックな段階である「多孔性ソフトマテリアル」を、一緒に応用に発展させたい方々のご参加もお待ちしています。

  1. ナノ空間を持つ材料の紹介 (Metal-organic frameworks:MOFなど)
  2. ナノ空間を持つ分子の紹介 (Metal-organic polyhedra:MOP)
  3. ナノ空間重合法の説明 (MOPの超分子重合法)
  4. ソフトマテリアルの紹介 (ゲルなど)
  5. 現状の結晶性多孔性材料 (MOFなど) の成形方法やその問題点など
  6. MOPの構造デザイン方法の紹介
  7. ソフトマテリアルにおける吸着現象の紹介
  8. 吸着現象の基礎的な解説
  9. ソフトマテリアルの力学的性質の制御と評価法の紹介
  10. 超分子的自己組織化の基礎的な解説
  11. 動的光散乱測定を用いた自己組織化過程の解明
    • 質疑応答

第4部 ワイヤレスの力触覚の伝達技術

(2019年4月22日 15:30〜17:00)

 様々な工業分野で利用される多孔体に関する基礎技術を概術した上で、相分離による高分子ナノ多孔体の特徴と応用例を紹介する。

  1. 多孔体、多孔膜の基礎
    1. 多孔体 (発泡体) の製造と用途
    2. ナノ多孔体 (モノリス) の製造と用途
  2. 相分離による高分子モノリスの合成と複合化
    1. 高分子溶液の相分離を利用するモノリス合成の基礎
    2. メタクリル樹脂
    3. ポリアクリロニトリル
    4. ポリビニルアルコール
    5. 生分解性ポリエステル
    6. ポリオレフィン
    7. その他のポリマーの多孔質化
    8. 機能粒子との複合化技術
    9. 活性炭モノリス、金属モノリスへの変換技術
    10. 薄膜モノリス、球状モノリスの作製
  3. 高分子モノリスの応用
    1. バイオ用途 (分離・精製)
    2. 環境用途
    3. 電池用途
    • 質疑応答

講師

  • 佐光 貞樹
    物質・材料研究機構 機能性材料研究拠点
    主任研究員
  • 内田 幸明
    大阪大学 大学院 基礎工学研究科
    准教授
  • 古川 修平
    京都大学 高等研究院 物質 - 細胞統合システム拠点
    准教授
  • 宇山 浩
    大阪大学 大学院 工学研究科 応用化学専攻
    教授

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

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