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自動車排気ガス規制の動向、浄化触媒の貴金属使用料低減と劣化対策

自動車排気ガス規制の動向、浄化触媒の貴金属使用料低減と劣化対策

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、自動車排気ガス規制について取り上げ、中国・ASEAN・インドでの規制強化、米国での規制緩和など現在の動向を解説いたします。
また、貴金属の低減と排ガス浄化性能を両立させる方法、排ガス浄化・触媒劣化のメカニズムについて解説いたします。

開催日

  • 2018年11月9日(金) 10時00分17時20分

プログラム

第1部 触媒開発における白金低減化、白金代替触媒開発のトレンド

(2018年11月9日 10:00〜11:00)

 Pt族金属触媒は優れた特性を持っている。先ず, Pt族金属をできる限り少なく使う方法を検討すべきである。最近のナノテクは, FeやCuをナノサイズにすることができるようになった。ナノ触媒は活性が高いが、熱劣化が生じやすく使えない。合金化、担体との相互作用、ゼオライトで包摂することなどにより安定化できることがわかってきた。

  1. Pt族金属の資源とリサイクル
  2. Pt族金属触媒の実際
    1. なぜPt族金属触媒が使われているのか
    2. 工業触媒のPt族金属の使用量
  3. Pt族金属の削減技術
    1. 調製技術によるPt族金属の削減
    2. 調製技術によるPt族金属触媒の長寿命化
  4. Pt族金属の代替
    1. Au、Ag触媒
    2. ベースメタル触媒の高活性化
    3. ベースメタル触媒の安定化
  5. Pt代替触媒の開発例
    • 質疑応答

第2部 自動車排ガス浄化触媒における貴金属低減の現状と課題

(2018年11月9日 11:10〜12:10)

 自動車の電動化が加速する一方で、内燃機関を搭載した自動車の需要はまだまだ旺盛であり、環境問題とモータリゼーションの両立のためには低廉で高性能な排ガス浄化触媒の開発が必須である。本講では、自動車排ガス浄化触媒における貴金属削減手法を概説し、特に本分野における若い研究開発者の希望となるような情報を提供したい。

  1. 自動車用排ガス浄化触媒における貴金属の使用状況
    1. 自動車触媒の概要
    2. なぜ自動車触媒に貴金属が必要なのか
    3. 貴金属の動向
  2. 貴金属削減の手法
    1. 耐久性の向上
    2. 機能性の向上
    3. 代替材料の探索
    • 質疑応答

第3部 自動車排ガス浄化触媒における貴金属成分の酸化還元挙動の解明

(2018年11月9日 12:50〜13:50)

 自動車排ガス浄化触媒は動作環境下で触媒活性種が酸化還元を繰り返していることが知られており、動作条件下の特性解析により,触媒の実像に迫ることができるといえる。本講演では、自動車排ガス浄化触媒開発におけるその場観察の重要性について概説する。

  1. 背景
    1. 自動車排ガス浄化触媒
    2. 触媒動作環境下のその場計測
  2. X線吸収分光法
    1. 原理
    2. 測定
  3. 自動車排ガス浄化触媒のその場測定
    1. アルミナ担持貴金属モデル触媒
    2. セリア担持貴金属モデル触媒
  4. まとめ
    • 質疑応答

第4部 自動車排ガス浄化触媒の貴金属低減を目指したOSC特性の改良と貴金属複合化

(2018年11月9日 14:00〜15:00)

 世界各国での排ガス規制の強化に加えて、極めて厳しい燃費規制の実現が義務づけられています。このような状況下、少ない貴金属使用量で高い浄化特性を実現するために自動車排ガス浄化触媒の更なる高機能化が求められています。
 本セミナーでは、OSC材の改良と貴金属の複合化に関する我々の研究成果を中心に、自動車排ガス浄化触媒の高機能化による貴金属の省使用化を目指した取り組みを紹介します。

  1. 自動車排ガス浄化触媒の課題
  2. OSC材改良による自動車排ガス浄化触媒の高機能化
    1. OSC材の評価・解析手法
    2. 遷移金属添加によるOSC材の改良と三元触媒性能
  3. 貴金属種の複合化による自動車排ガス浄化触媒の高機能化
  4. まとめ
    • 質疑応答

第5部 自動車用排ガス浄化触媒及びフィルター触媒の劣化対策

(2018年11月9日 15:10〜16:10)

 自動車用触媒の劣化対策は、トライアンドエラーでは多くの時間がかかるわりにその効果が少ない。本稿では触媒材料から劣化メカニズムを解説する事で、少ない工数で最大の対策が得られる様にした。

  1. 自動車用触媒システム及び触媒構成
    1. ガソリン車用触媒システム
    2. 三元触媒
    3. ガソリン用フィルター触媒 (GPF)
  2. ディーゼル車用触媒システム
    1. 酸化触媒、
    2. ディーゼル用フィルター触媒 (DPF)
    3. 尿素SCR触媒
      1. 吸蔵還元触媒
      2. HC選択還元触媒
  3. 自動車用触媒の材料、反応機構と劣化メカニズム及び対策
    1. 各触媒の構成及び触媒材料
    2. 各触媒の反応機構
    3. 各触媒の劣化メカニズムとその対策
      1. 雰囲気
      2. 温度
      3. 被毒
    • 質疑応答

第6部 自動車排ガスの規制動向と排ガス計測技術

(2018年11月9日 16:20〜17:20)

 自動車排ガス規制の最新動向の紹介と自動車排ガス後処理技術に要求される計測手法について紹介する。また今後必要となる計測技術や排ガスセンサーの動向について解説する。

  1. 自動車排ガス規制の歴史と最新排ガス規制動向
  2. 自動車排ガス計測システム
  3. 自動車排ガス後処理技術への計測手法
  4. 粒子状物質 (PM/PN) の計測手法
  5. PEMS/RDE規制
  6. 今後要求される排ガス計測技術について
    • 質疑応答

講師

  • 室井 髙城 (室井 高城)
    アイシーラボ
    代表 / 工業触媒コンサルタント
  • 堀 正雄
    ユミコア日本触媒 株式会社
    技監
  • 朝倉 博行
    京都大学 大学院工学研究科 分子工学専攻
    特定助教
  • 羽田 政明
    名古屋工業大学 先進セラミックス研究センター
    教授
  • 青野 紀彦
    株式会社キャタラー 第4研究開発部
    理事 兼 部長
  • 森 雄一
    株式会社 堀場製作所 開発本部 アプリケーション開発センター エナジーシステム計測開発部
    マネジャー

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 64,800円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 55,000円(税別) / 59,400円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 64,800円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 118,800円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 178,200円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

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