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高分子溶液における相分離、ゲル化のメカニズム

基礎から良くわかる

高分子溶液における相分離、ゲル化のメカニズム

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーは、高分子溶液の相分離の基礎から解説し、ゲル化のメカニズムについて詳解いたします。

開催日

  • 2018年7月19日(木) 10時30分 16時30分

修得知識

  • 高分子溶液における相分離の特性
  • 溶解現象の基本原理
  • 架橋とゲル化に関する基礎知識
  • 高分子溶液のゲル化メカニズム
  • ゲル化点の同定法
  • 高分子溶液やゲルの粘弾性特性
  • 相分離や溶解性の予測技術
  • 複雑な相図の読解技術
  • 粘弾性データの読み取り方
  • 溶液をゲル化させる方法
  • ゲル化を避ける方法
  • 分子構造から物性を予測する方法

プログラム

 高分子溶液の相分離やゲル化は、合成、輸送、成形加工などの過程で思いがけなく起こる予測困難な現象である。
 本講では高分子間および高分子 – 溶媒間の相互作用に注目して溶液の状態変化を調べることにより、高分子の溶解性やゲル化に関する分子論的な理解を試みる。これをもとに、相分離・ゲル化を積極的に用いた感熱性、相溶性、流動性、粘弾性などの制御による高機能高分子の実用可能性を探索する。

  1. 高分子溶液の特性
    1. 分子量と高分子性
    2. 高分子溶液の相転移概観
      • 結晶化
      • ガラス転移
      • ネットワーク化 (ゲル、ゴム)
    3. 高分子量領域での極限則 (上限則とスケーリング則)
    4. ランダムコイルとその拡がり
      • ガウス鎖
      • フローリ則
      • 膨潤鎖と凝縮鎖
    5. コイル-グロビュール転移、逆転移 (高温グロビュール) と感熱性
    6. 単一鎖 (特に感熱高分子鎖) の張力 – 伸長曲線
    7. 蒸気圧と浸透圧、第2ビリアル係数
    8. 重なり濃度と準濃厚溶液 (溶液のスケーリング理論)
    9. 高分子溶液の粘弾性基礎
      • 極限粘度数
      • 剪断速度依存性
      • シニングとシックニング
      • 複素弾性率
    10. 散乱実験と構造因子
      • 中性子
  2. 高分子溶液の相分離
    1. 高分子の溶解性を決める因子
    2. 相分離の基本タイプ
      • UCST
      • LCST
      • LOOP
    3. 相分離の分子論
      • フローリ理論
      • カイパラメータ
      • 溶解度パラメータ
      • VLBW現象論
    4. 高分子非水 (有機溶媒) 溶液のUCST
    5. 高分子水溶液のLCST、圧力効果、イオン添加効果
    6. ランダム水和と協同水和
      • 感熱性
      • 鋭いC-G転移
      • 平らな曇点曲線
    7. 多成分高分子溶液 (三角相図の読み方)
    8. 混合溶媒、選択吸着
      • 共良溶媒
      • 共貧溶媒
      • 臨界溶媒
  3. 高分子溶液のゲル化
    1. 化学架橋と物理架橋、両者の共存と変換
    2. ゲル化に導く分子間架橋
      • 水素結合
      • 疎水凝集
      • 微結晶化
      • ガラス化
      • クーロン力
    3. ゲル化点と架橋構造
      • 架橋多重度
      • 架橋長
      • 有効鎖
      • ネットワーク構造
    4. 相分離とゲル化の干渉 (3つの基本タイプ)
    5. 低温ゲル化と高温ゲル化
    6. 水素結合性高分子のゲル化
      • 水素結合超分子
      • バイオポリマーゲル
    7. 疎水化水溶性高分子のゲル化
      • 会合高分子
      • テレケリックポリマー
    8. 添加塩効果、溶媒混合効果、圧力効果
    9. 物理ゲルの粘弾性
      • 鎖の組み替え
      • シックニング
      • 応力極大
      • 流動硬化
      • 流動破壊
    10. 剪断による高分子溶液のゲル化
    • 質疑応答・名刺交換

講師

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

5F 第1講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
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主催

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受講料

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: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
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