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自動車ウィンドウの機能化開発の最前線

自動車ウィンドウの機能化開発の最前線

~自動車ウィンドウの開発動向と未来を読み解く~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、ガラス、調光ミラー、樹脂ウィンドウ、ハードコートの観点から、自動車ウィンドウの機能化開発の最前線を解説いたします。

開催日

  • 2018年6月21日(木) 10時30分 16時10分

修得知識

  • 板ガラスの基礎
  • 自動車用安全ガラス、自動車窓の法規
  • 自動車用機能性ガラス (HUD、撥水、遮熱、UV カット、遮音)
  • 自動車の窓ガラスが燃費に与える影響
  • 様々な調光材料やスマートウインドウについての基礎知識
  • 自動車の窓材料開発の現状
  • 調光ミラーガラス・シートの原理、開発の現状、将来展望
  • リビングラジカル重合技術を用いた新規なアクリル材料である ALTUGLAS SheildUp® (アルトグラス シールドアップ) の特徴
  • 自動車用グレージングをはじめとする ALTUGLAS SheildUp の各種用途への展開事例

プログラム

第1部 自動車ウィンドウに求められる特性と進む高機能化

(2018年6月21日 10:30〜11:40)

 自動車用の窓ガラスは、近年、単なる透明部材としてのみならず、さまざまな機能を併せ持つ高機能性部材として進化している。ドライビングの安全性を高めるHUDや撥水ガラス、快適性や環境保全に寄与する遮熱ガラス、快適なドライビングのため遮音ガラス、人体に有害な紫外線を遮蔽するUVカットガラスなどが車載されるようになっているが、その実態はあまり詳細に解説されていないのが現実である。
 本発表では自動車用ガラスの組成、製造方法、自動車用窓として必要とされる特性といった基礎的情報から、HUD用ガラス、撥水ガラス、遮熱ガラス、遮音ガラス、UVカットガラス、軽量化動向といった各種の高機能性ガラスの種類と特性を解説する。また、今後、自動車用の窓ガラスに必要とされるであろう機能や特性を予測する。

  1. ガラスの基礎
    1. ソーダライムガラスの基本組成
    2. 自動車に用いる板ガラスの生産方法 (フロート法)
  2. 自動車用窓ガラス (安全ガラス)
    1. 自動車用ガラスの種類 (合わせガラス、強化ガラス)
    2. 自動車用ガラスの製造方法
    3. 自動車用ガラスの変遷 (色)
    4. 自動車用ガラスの変遷 (厚さ、軽量化)
  3. 自動車用窓ガラスに求められる特性
    1. 各国の法規制
    2. 合わせガラスに求められる特性
    3. 強化ガラスに求められる特性
    4. 実用上のハードル
  4. 自動車用の高機能性ガラス
    1. HUD (ヘッドアップディスプレイ)
    2. 撥水ガラス
    3. 遮熱ガラス
    4. 紫外線遮蔽ガラス
    5. 遮音ガラス
    6. その他の機能性ガラス
  5. 今後の高機能性ガラス
    1. 社会環境の変化と求められるニーズ
    2. 各機能ガラスの進化・新しい機能性ガラス
  6. まとめ
    • 質疑応答

第2部 調光ミラーの原理・開発動向および自動車窓ガラスへの応用と課題

(2018年6月21日 12:20〜13:30)

 光や熱を制御する調光材料を窓ガラスに用いることで、自動車における冷暖房負荷を大きく低減する効果を持つスマートウインドウが実現できる。様々な種類のスマートウインドウについて概説すると共に、透明から鏡に変化することでより大きな省エネルギー効果を持つ調光ミラーについて、その原理及び開発の現状、課題を詳しく紹介する。

  1. スマートウインドウ技術とは
    1. 窓におけるエネルギーの出入り
    2. 窓の省エネルギー性能
    3. 省エネルギー性能の評価
    4. 様々な調光ガラス
  2. 調光材料の種類と特徴
    1. エレクトロクロミック
    2. サーモクロミック
    3. サーモトロピック
    4. ガスクロミック
  3. 調光ミラーの特徴と開発動向
    1. 調光ミラーとは
    2. 調光ミラー薄膜の作製と評価
    3. ガスクロミック調光ミラー
    4. エレクトロクロミック調光ミラー
    5. 耐久性の向上
    6. 新しいガスクロミック方式
  4. 自動車および車両・移動体分野への応用可能性
    1. 自動車ガラスへの応用
    2. 鉄道,航空機ガラスへの応用
    3. 水素センサへの応用
    • 質疑応答

第3部 新規ナノ構造PMMA材料の開発とプラスチックグレージングへの応用

(2018年6月21日 13:40〜14:50)

 現在ガラス代替材料としては耐衝撃性に優れたポリカーボネートが最も多く検討されている。しかしながら、耐候性、耐スクラッチ性、耐薬品性等が充分でないためにハードコートが必要不可欠であるなど課題も多い。
 本講演では、耐候性に優れたPMMAをナノレベルで改質した新規なアクリル材料であるアルケマ社の ShieldUp® (シールドアップ) の特性およびルノーで実際に採用されたケースを含めた用途展開事例を紹介する。

  1. 会社紹介
    1. アルケマ社の概要
    2. アクリル部門の概要
  2. PMMAについて
    1. PMMAの特長
    2. PMMAの用途
  3. ALTUGLAS ShieldUp® (アルトグラス シールドアップ) の紹介
    1. 特長
    2. 製造方法
    3. 機械的特性
    4. その他の特性 (耐UV性など)
  4. ALTUGLAS ShieldUp®のグレージング用途展開
    1. ヨーロッパの規格
    2. 耐衝撃性
    3. 耐摩耗性
    4. 耐傷付き性
    5. 遮蔽性 (音、日光、熱)
  5. ALTUGLAS ShieldUp®のその他の用途展開
  6. まとめ
    • 質疑応答

第4部 自動車用樹脂グレージングにおけるハードコートの性能と付加価値化

(2018年6月21日 15:00〜16:10)

 自動車の軽量化が進む中、ガラス代替材料として透明で軽量なポリカーボネート樹脂を使用した樹脂グレージングが注目されている。樹脂グレージングにおいてハードコート処理は欠かせない技術であり、車両用途においては様々なハードコートが提案されている。
 本講演では、ハードコートの性能や現状の規格などの樹脂グレージングにおける基礎的内容から、その付加価値化技術について実例を交えて紹介する。

  1. 樹脂グレージングの基礎
    1. ポリカーボネートの特徴
    2. ハードコートの種類
    3. 樹脂グレージングの生産プロセス
  2. 安全ガラスの法規
    1. 国内法規
    2. 海外法規
    3. 法規対応における実際
  3. ハードコートの性能評価
    1. ハードコートの密着性
    2. ハードコートの耐候性
    3. ハードコートの耐摩耗性
    4. その他の要求性能
  4. 樹脂グレージングの付加価値向上
    1. 赤外線カット
    2. 硬質化ハードコート
    3. デフォッガー
  5. まとめ
    • 質疑応答

講師

  • 高松 敦
    セントラル硝子 株式会社 硝子研究所
    副所長
  • 吉村 和記
    国立研究開発法人 産業技術総合研究所 中部センター 研究業務推進部
    イノベーションコーディネータ
  • 宮保 淳
    アルケマ株式会社 京都テクニカルセンター
    取締役副社長
  • 足立 真希
    株式会社レニアス 開発設計グループ

会場

フクラシア浜松町

B会議室

東京都 港区 浜松町1-22-5 KDX浜松町センタービル 6F
フクラシア浜松町の地図

主催

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お問い合わせ

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(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 47,500円 (税別) / 51,300円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,000円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
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    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 81,000円(税込)
  • 受講者全員が会員登録をしていただいた場合に限ります。
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
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本セミナーは終了いたしました。

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