技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

変形性関節症の病態・最新の知見と臨床現場が臨む新薬像

医療現場の生の声から潜在ニーズを探る

変形性関節症の病態・最新の知見と臨床現場が臨む新薬像

~薬剤開発における最大のツールである「疾患マーカー」の問題点への対応とは~
大阪府 開催 会場 開催

開催日

  • 2018年6月8日(金) 12時30分 16時30分

修得知識

  • 変形性関節症 (osteoarthritis, OA) の新規治療薬開発に必要な知識
  • 病態を理解
  • 開発方針や臨床治験に必要な知識

プログラム

 超高齢社会を迎え、変形性関節症 (osteoarthritis, OA) は大きな社会的問題となっている。疼痛の原因として、軟骨の摩耗が挙げられてきた。運動器疾患ゆえ、生命予後にまで影響を与えないとも考えられてきた。臨床現場では、関節痛が最大の愁訴であるため、非ステロイド性消炎鎮痛剤 (NSAIDs) が処方され、無効例には人工膝関節置換術 (Total knee arthroplasty, TKA) が勧められてきた。最近の研究で、NSAIDsの長期処方が心事故の原因となることが示唆された。さらに、欧米を中心とした爆発的TKA症例増加を契機に、TKAの反省が生まれてきた。すなわち、術後に残る膝関節痛の問題である。
 現場が望むことは、OA進行を抑制 (修飾) する新規薬剤Disease Modifying Anti-OA Drugs (DMOADs) の開発である。ヒアルロン酸に代表される関節内注入療法に、その効果が期待された。しかしながら、各OA治療ガイドラインの記載には不一致が認められる。さらに薬剤開発における最大のツールである「疾患マーカー」の問題もクリアされていない。OAは従来肥満を基とする、関節に対する機械的負荷が最大の原因とされてきた。しかし、近年の研究は、「慢性炎症」がその基盤であることを明らかにした。このパラダイムシフトに伴い、DMOADs開発戦略や臨床治験の進め方に変更が余儀なくされた。
 最近の流行は、ロコモティブシンドロームに代表される運動療法に向かいつつある。近年OAそのものが、メタボリックシンドロームの一部と考えられるようになり、改めて運動療法と慢性炎症の関係が注目されるようになった。
 最近、再生医療の有用性が喧伝されている。OAの領域でも、軟骨欠損に対する間葉系幹細胞移植が広く行われてきた。その問題点を解説するとともに、胚性幹細胞やiPS細胞の将来性に言及する。
 本講演では、これらの最新の知見をふまえ、臨床現場からの要望にこたえる新薬開発のヒントを提供したい。

  1. はじめに
    1. 変形性関節症 (OA) の症状、診断、評価法
    2. 有病率 (市場)
  2. 現場の誤解
    1. 軟骨が減るから痛い
    2. 遺伝疾患である
    3. 命まで取られない
  3. 新薬開発のヒント
    1. 現場が望むこと
    2. 消炎鎮痛剤の現状
    3. パラダイムシフト
  4. ガイドライン
    1. その問題点
    2. グルコサミンの敗北
    3. ヒアルロン酸の立ち位置
  5. 人工膝関節置換術 (TKA) の反省
    1. 急増するTKA (海外の現状)
    2. 術後に残る膝関節痛
    3. オピオイド
  6. 新たな薬剤DMOASsへの挑戦
    1. ADAMs阻害剤の足跡
    2. 関節マーカーの現状
    3. 動物実験の位置づけ
    4. 現在進行中の治験
  7. 治験デザインの工夫
    1. Flair upという魔物
    2. プラセボとの戦い
  8. 最近の流行
    1. 運動療法の再興
    2. 行動認知療法が流行る理由
    3. 続ける工夫:遠隔診療
  9. 再生医療の黎明
    1. 間葉系幹細胞の隆盛
    2. iPS細胞は何処までとどく
  10. 未来に向かって

会場

滋慶医療科学大学院大学

9F 講義室1

大阪府 大阪市 淀川区宮原1-2-8
滋慶医療科学大学院大学の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 46,278円 (税別) / 49,980円 (税込)

案内割引・複数名同時申込割引について

R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
案内および割引をご希望される方は、お申込みの際、「案内の希望 (割引適用)」の欄から案内方法をご選択ください。
複数名で同時に申込いただいた場合、1名様につき 23,139円(税別) / 24,990円(税込) で受講いただけます。

  • R&D支援センターからの案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 43,750円(税別) / 47,250円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 46,278円(税別) / 49,980円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 69,417円(税別) / 74,970円(税込)
  • R&D支援センターからの案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 46,278円(税別) / 49,980円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 92,556円(税別) / 99,960円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 138,833円(税別) / 149,940円(税込)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/11/6 バイオ医薬品原薬工場建設プロセスおよびバリデーションのポイント オンライン
2024/11/6 医薬品中の元素不純物分析のデータ試験・管理及びPMDA等の対応ポイント オンライン
2024/11/7 開発段階に応じた治験薬GMP対応とICH Q14 (分析法の開発) への取り組み オンライン
2024/11/7 将来の環境や戦略を踏まえた医薬品売上予測 オンライン
2024/11/8 情報不足な開発初期段階において事業性評価を適切に進める為のデータ活用と売上予測の方法 オンライン
2024/11/8 希少疾患における治療薬開発の最新戦略とアプローチ オンライン
2024/11/11 品質管理のための統計的モデリングと予測手法 オンライン
2024/11/11 医薬品製造・試験における電子化・DXの推進による課題解決、MES・LIMS等の導入と活用、データインテグリティの確保 オンライン
2024/11/12 ICH M7変異原性不純物/ニトロソアミン不純物対応コース オンライン
2024/11/12 ICH M7 (変異原性不純物) ガイドラインとエキスパートレビューにおける変異原性評価・判断の考え方 オンライン
2024/11/12 医療データ (RWD) 活用時の100の落とし穴 オンライン
2024/11/12 意思決定にむけたターゲットプロダクトプロファイルの設定 オンライン
2024/11/12 非GLP試験における信頼性確保 オンライン
2024/11/12 医薬品R&D段階でのNPV活用と課題解決策 オンライン
2024/11/13 実務に役立つ医薬品GCP入門講座 オンライン
2024/11/13 QA/QCが知っておくべき (開発段階を含めた) 分析法バリデーションの基礎 オンライン
2024/11/13 実験室における高薬理活性物質の取り扱い/封じ込め対応と区分による要求レベル オンライン
2024/11/13 ニトロソアミン不純物/NDSRI分析・評価手法と留意点 オンライン
2024/11/13 希少疾患における治療薬開発の最新戦略とアプローチ オンライン
2024/11/14 責任役員 (上級経営陣) にむけたGMP、GQP教育訓練と法令順守体制の整備 オンライン

関連する出版物

発行年月
2013/1/28 造粒・打錠プロセスにおけるトラブル対策とスケールアップの進め方
2012/3/29 治験中 / 市販後における3極安全性情報の収集・報告・評価実務と相違
2012/3/13 超入門 GMP基礎セミナー
2012/3/5 育毛剤・発毛剤 技術開発実態分析調査報告書
2012/2/16 システムの適格性確認および回顧的バリデーションの具体的実施方法
2012/2/14 LIMS導入に関する導入の留意点セミナー
2012/2/9 厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理GL」対応のための「回顧的バリデーション」および「リスクアセスメント」実施方法
2012/1/20 24年度診療報酬改定におけるDPC評価の全貌
2011/12/22 光学活性医薬品開発とキラルプロセス化学技術
2011/12/14 QCラボにおける厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理GL」対応セミナー
2011/12/10 製薬大手5社 技術開発実態分析調査報告書
2011/11/7 eCTD申請 「-ここまで身近になったeCTD申請-」
2011/9/1 厚労省ER/ES指針対応実施の手引き
2011/8/29 グローバルスタンダード対応のためのCSV実施方法
2011/8/24 厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理GL」対応 "SOP作成"実践講座
2011/8/3 「回顧的バリデーション」および「リスクアセスメント」実施方法
2011/7/10 抗癌剤 技術開発実態分析調査報告書
2011/7/5 分析機器やLIMSのバリデーションとER/ES指針
2011/7/1 コンピュータバリデーション実施の手引き
2011/6/29 3極申請対応をふまえた不純物の規格設定と不純物プロファイル管理