技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

抗体医薬品の構造改変による至適化とその特許戦略

最適なLCM戦略を模索する

抗体医薬品の構造改変による至適化とその特許戦略

~特許から探るこれからの抗体医薬の研究開発戦略~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、抗体医薬品の構造改変による至適化とその特許戦略について説明し、今後の課題と対応策について解説いたします。

開催日

  • 2018年2月21日(水) 10時30分 16時30分

プログラム

 近年、抗体医薬品は、幅広い疾患領域で開発が進められており、医薬品市場全体を拡大させる重要技術です。また、最近では、抗体医薬品の構造改変の研究開発により、体内動態や半減期が改善され、また、安定性や溶解性が向上し、医薬品としての可能性がさらに拡大しています。
 このような抗体医薬品について研究開発を推進するためには、研究開発戦略とともに特許戦略の構築が必要不可欠です。すなわち、研究開発のそれぞれの段階に対応して、どのような特許を取得し、どのように活用するかが重要な課題です。とくに、研究開発の初期の段階から特許について十分に検討することにより、広くて強い特許を取得することが有効です。その結果、研究成果を事業に最大限に活かすことができます。
 本講演では、このような視点から、抗体医薬品の構造改変による至適化とその特許戦略について説明し、今後の課題と対応策について解説します。

  1. 抗体医薬品に関する特許の動向
    1. 特許出願の最近の傾向
      • 抗体医薬品を中心に
    2. 抗体の医薬用途に関する特許出願
      • がん領域
      • 感染症
      • 自己免疫疾患
      • 神経疾患
      • 筋骨格系疾患
      • 皮膚疾患
      • 消化管疾患
      • 循環器疾患
      • 呼吸器疾患など
    3. 抗体の薬理作用に関する特許出願
      • 標的分子
        • CD抗原
        • TNF
        • HER2
        • VEGF
        • EGFR
        • IL受容体など
      • 免疫チェックポイント阻害薬
        • PD-1
        • PD-L1
    4. 抗体の製剤化に関する特許出願
      • DDS製剤
      • 抗体薬物複合体 (ADC)
      • 体内動態や半減期の改善
      • 凝集抑制による安定性の向上
      • 溶解性の向上など
    5. 特許マップによる分析
      • 国籍別分析
      • 企業別分析
      • 技術要素の分析など
  2. 抗体の分子設計に関する特許の動向
    1. 特許出願の最近の傾向
      • 抗体の分子設計を中心に
    2. 抗体の分子設計に関する特許出願
      • 可変部改変
      • Fc改変
      • 低分子化
      • アプタマー
      • 抗体酵素
      • 多価抗体
      • 二重特異性抗体
      • 抗体薬物複合体など
    3. 抗体の最適化に関する特許出願
      • 薬理効果の最適化
      • 抗原結合特性の最適化
      • 薬物動態・半減期の改善
      • 物理化学的性質の改善 (安定性・溶解性)
      • 免疫原性の低減 (キメラ化・ヒト化等)
      • エフェクター機能の最適化など
    4. 抗体の製造技術に関する特許出願
      • 生産株の改良
      • 培地・培養条件
      • バイオリアクター
      • 精製 (クロマト・担体、膜分離) 等
    5. 特許マップによる分析
      • 国籍別分析
      • 企業別分析
      • 技術要素の分析など
  3. 特許を視野に入れた研究開発戦略 <抗体の研究に最適な研究開発戦略>
    1. 特許出願のタイミングと注意点
      • 新規な抗体分子
      • 医薬用途の最適化
      • 製剤化
      • 用法・用量などの研究開発段階における特許出願の判断手法
    2. 研究開発に必要な特許調査の注意点
      • 抗体の分子設計
      • 抗体医薬品
      • DDS製剤
      • ADC製剤
      • 用法・用量
      • 製造技術などの特許調査の手法とコツ
    3. 研究開発戦略と特許戦略の一体化
      • 研究部門と知財部門の協力体制
      • 研究者と知財担当者の連携の在り方など
    4. 今後の研究開発戦略の方向性
      • 「ファースト・イン・クラス」 (その分野で初めて) 、「ベスト・イン・クラス」 (その分野で最高の効能) を目指した戦略的な新薬開発の進め方
    5. 最近の事例
      (抗体に関する研究開発戦略の成功事例)
  4. どのような特許を取得すべきか (抗体の研究に必要な権利化戦略)
    1. 特許を受けるための要件 (抗体の研究成果を事例として)
    2. どの程度の進歩性が要求されるのか (従来技術との比較データなど)
    3. どの程度の開示が要求されるのか
      • 実験データ
      • 薬理データ
    4. 広くて強い特許とは、どのような特許か
      • 新規な抗体分子
      • 医薬用途
      • DDS製剤
      • 用法・用量などの要素技術別のクレームの傾向と対策
    5. 特許審査への対応
      • 拒絶理由への対応方法
      • 面接審査の活用方法
      • 審査官への電話連絡
      • 拒絶査定を回避するコツなど
  5. 特許をどのように活用すべきか <抗体の研究の成果の有効活用>
    1. 抗体医薬品に関連するライセンス・M&Aの現状
      • 抗体医薬品のライセンス・M&Aの最近の傾向、事例など
    2. 抗体特許のライセンス活動の実務上の留意点
      • オープン&クローズ戦略の最近の傾向
      • 抗体特許に特有の課題など
    3. 他社の特許を侵害しない方法
      • 抗体の研究に関する他社特許について、どのように調査するべきか、どのように回避するべきか
    4. 事業戦略と特許戦略の一体化 (実例を中心に)
      • 承認薬と特許との対応関係
      • 薬機法と特許法のリンケージなど
  6. 抗体医薬品のLCM戦略
    1. 特許権の存続期間延長制度の活用方法
    2. 最近の裁判例からの教訓
      • 延長された特許権の効力範囲など
    3. 抗体医薬品に最適なLCM戦略の検討
      • 新規な抗体分子
      • 医薬用途
      • DDS製剤
      • 用法・用量などの研究開発段階に対応したLCM戦略
    4. バイオシミラー抗体医薬品の今後の方向性
  7. 抗体の研究に関する登録特許の最新事例
    1. 特許請求の範囲の最新事例
      • 新規な抗体分子
      • 抗体医薬品
      • DDS製剤など
    2. 実施例は、どの程度、開示するべきか (最近の事例より)
    3. 進歩性は、どの程度、要求されるのか (最近の事例より)
    4. 諸外国の登録特許の事例との比較
      • 米国
      • 欧州
      • 中国など
    5. 事例を踏まえた最適な明細書・クレームの提案
    • 質疑応答

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 54,000円 (税込)
複数名
: 45,000円 (税別) / 48,600円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 45,000円(税別) / 48,600円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 54,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 97,200円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 145,800円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/1/7 再生医療等製品の製造現場におけるGCTP適合性調査対策のポイント オンライン
2025/1/8 アレニウス式加速試験におけるプロット作成と予測値の取扱い オンライン
2025/1/8 GMP教育とQuality Culture醸成のポイント オンライン
2025/1/8 滅菌製品および無菌医薬品における微生物試験の実務とバリデーションのポイント オンライン
2025/1/8 薬価申請・原価計算方法の実際と交渉で有効なデータ取得・資料作成のポイント オンライン
2025/1/9 注射剤の異物検査の方法と基準設定及び異物低減方法 オンライン
2025/1/9 承認申請・メディカルライティングコース オンライン
2025/1/9 CTD/照会回答書作成のためのメディカルライティング オンライン
2025/1/9 原薬GMP基礎講座 オンライン
2025/1/10 NPV (Net Present Value) 計算による医薬品事業性評価の基礎知識 オンライン
2025/1/10 インド・中国における医薬品薬事戦略と現地対応ノウハウ オンライン
2025/1/10 審査官の審査の仕方、考え方をふまえた特許明細書の書き方とポイント オンライン
2025/1/14 日米欧当局のプロセスバリデーションにおける要求事項と承認申請にむけた準備について オンライン
2025/1/14 特許調査の進め方と確度の高い検索式の作り方 オンライン
2025/1/14 承認申請パッケージにおける海外データ利用と開発戦略 オンライン
2025/1/14 承認申請にむけた個別症例安全性報告 (ICSR) の取り扱いと評価 オンライン
2025/1/14 QA業務 (GMP監査・自己点検) 入門講座 オンライン
2025/1/14 GMP省令対応:医薬製造所における製品品質照査と品質システムの構築 (PQS) オンライン
2025/1/15 ファージセラピーの最新開発動向と次世代耐性菌対策への展望 オンライン
2025/1/15 体外診断用医薬品における承認申請書作成ノウハウおよびPMDA相談のポイント オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/10/28 メディカルバイオニクス (人工臓器) 〔2024年版〕
2024/10/28 メディカルバイオニクス (人工臓器) 〔2024年版〕(CD-ROM版)
2024/4/30 人工光合成技術 (CD-ROM版)
2024/4/30 人工光合成技術
2024/4/22 トプコングループ (CD-ROM版)
2024/4/22 トプコングループ
2024/4/15 テンセント (騰訊Tencent) 〔中国特許および日本特許〕技術開発実態分析調査報告書 (日本語版) (CD-ROM版)
2024/4/15 テンセント (騰訊Tencent) 〔中国特許および日本特許〕技術開発実態分析調査報告書 (日本語版)
2024/3/29 後発で勝つための研究・知財戦略と経営層への説明・説得の仕方
2024/3/22 GxP領域でのクラウド利用におけるCSV実施/データインテグリティ対応 (製本版 + ebook版)
2024/3/22 GxP領域でのクラウド利用におけるCSV実施/データインテグリティ対応
2024/3/11 アリババ (阿里巴巴 Alibaba) 〔中国特許および日本特許〕技術開発実態分析調査報告書 (日本語版) (CD-ROM版)
2024/3/11 アリババ (阿里巴巴 Alibaba) 〔中国特許および日本特許〕技術開発実態分析調査報告書 (日本語版)
2024/1/31 不純物の分析法と化学物質の取り扱い
2023/12/20 遺伝子治療用製品の開発・申請戦略 (製本版 + ebook版)
2023/12/20 遺伝子治療用製品の開発・申請戦略
2023/11/30 当局査察に対応した試験検査室管理実務ノウハウ
2023/11/29 開発段階に応じたバリデーション実施範囲・品質規格設定と変更管理 - プロセス/分析法バリデーション - (製本版 + ebook版)
2023/11/29 開発段階に応じたバリデーション実施範囲・品質規格設定と変更管理 - プロセス/分析法バリデーション -
2023/8/31 ゲノム編集の最新技術と医薬品・遺伝子治療・農業・水畜産物