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GMP監査技法・レビューの着眼点・聞き取り調査技法の手順とコツ

長年の経験・事例をふまえた

GMP監査技法・レビューの着眼点・聞き取り調査技法の手順とコツ

~限られた時間内でのリスクに的を絞った監査項目を解説~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2017年5月24日(水) 10時30分 16時30分

修得知識

  • 医薬品の監査の一般的な知識
  • 監査の手順
  • 監査員として業務を遂行する力
  • 監査において確認すべきリスク項目
  • 監査におけるコミュニケーション力
  • 監査員として人として備えておくべき資質

プログラム

 医薬品の製造は2005年の改正薬事法により、他社に全面委託することが可能になりました。そのため、自社製造所はもちろんのこと、委託先製造所のGMPの状況、また品質保証全体を評価することがますます重要になってきています。従来、原薬の査察はGQP省令で求められていましたが、PIC/Sにより原料 (添加剤) や資材の査察も求められるようになってきました。査察は限られた時間で行うためにその製造所の品質保証を正しく評価することは監査員の資質に左右されます。
 昨今、PMDAの韓国企業の査察で、問題点が発見され当局からの指導、あるいはその製造所で製造された原薬を使った製剤の回収が行われる事例も起きています。また、PMDAが査察を行い「問題なし」となった海外製造所で、海外の当局がGMP上問題ありと指摘したことで、その製造所で製造した日本での販売品の自主回収も起きています。監査で問題を見つけることはとても難しいことですが、監査員のレベルがあがれば、そういったリスクは減少します。
 本講座では、一般的な監査のやりかただけでなく、限られた時間内でのリスクに的を絞った監査項目の解説も行います。監査では相手先とのコミュニケーションが重要です。そこで求められることは、知識だけでなく、人として備えておくべき資質についても説明します。

本テーマ関連法規・ガイドラインなど

  • GMP/GQP省令
  • ICH8,9,10
  • PIC/S GMP
  1. GMP監査に関係する法律
    1. GMP省令
    2. GQP省令
    3. PIC/S GMP
  2. GMP監査の必要性
    1. 医薬品は原料 /資材の品質に左右される
    2. 委託先の品質保証
    3. 自社工場の品質保証
  3. GMP監査の全体像
    1. GMP監査の流れ
    2. 相手先との関係
    3. 社内購買部門との関係
  4. GMP監査の事前準備
    1. 取り決め事項で監査できることを盛り込む
    2. 依頼レター
    3. 日程調整
    4. その他の連絡
  5. GMP監査当日
    1. 挨拶で伝えること
    2. 相手先との良好な関係構築
    3. 必要文書の依頼
    4. Plant tour
    5. Closing
  6. GMP監査項目
    1. 製造販売承認書との整合性
    2. 取り決め事項との整合性
    3. 変更管理状況の確認
    4. 逸脱/ OOSの確認
    5. その他GMP事項の確認
  7. 実際のGMP監査項目 (リスクマネジメントの観点も含め)
    1. 文書管理
      1. 文書配布 (現場の文書との版No.確認)
      2. 現場でのコピー防止
      3. SOPの定期的な見直し
    2. 衛生管理
      1. 手指の怪我の確認方法/頻度/記録
    3. 保管倉庫管理
      1. サンプリング室の管理
      2. 不適ロットの管理
      3. 1製品 /1パレット
      4. 温度マッピング
    4. 製造管理
      1. 製造支援設備の監査事項 (空調,用水システムなど)
      2. キャリブレーション漏れの確認
      3. クロスコンタミ防止の確認
      4. 洗浄バリデーションの確認
      5. 計量/仕込みのダブルチェック
      6. 実際の逸脱件数
      7. 防虫/毛髪対策
      8. 服装の確認
      9. 製造ラインにあるサインの無い製造指示書
    5. 試験検査室管理
      1. 試験室のOOSの運用
      2. 換算仕込み原料の確認
      3. 試験室の標準品管理 (トレーサビリティ)
      4. 試験者の認定SOP
    6. 包装・表示
      1. 表示資材の計数管理
      2. ラインでの全数保証システム
      3. 表示物の校了確認
  8. GMP監査終了後
    1. 報告書作成
    2. 相手先に確認
    3. 最終報告書での改善依頼
    4. 改善依頼事項の実施状況の確認
  9. GMP監査技法
    1. ISO9001的査察;ドキュメントと実際の整合性&トレーサビィティ
    2. レビューの着眼点;限られた時間でポイントとなる質問
    3. サンプリングがn=1であれば、「ロットを代表いている根拠は?」
    4. 原料の使用期限管理でのメーカー保証との関係
    5. SOP改定時の研修で欠席者のフォローはSOPに記載と実施の確認
    6. 聞き取り調査技法;製品回収時の実際の調査事例
  10. PMDA /県の査察
    1. GMP適合性調査
    2. 製造販売業更新 (GQP) 査察
    3. 準備と当日の体制
    4. 無通告査察の意味することとその対応
    5. GMP不備による製品回収事例での指摘された問題点
    6. 製造販売承認書との不一致
    7. GMP不備 (他社のGMP適合性調査不備が既存品に影響)
    8. 原料の使用期限管理不備
    9. OOT管理に不備があったと想定される事例
    10. 洗浄バリデーションに不備があったことによる事例
  11. FDAの査察
    1. 準備と当日の体制
    2. 査察官の過去の査察の指摘事項確認
    3. システム査察
    4. 要求されるドキュメント類
    5. ラップアップミーティングでの対応
    6. フォーム483への対応
    7. 最近のFDAのWarning Letter事例 (日本の製造所含む)
    8. データインテグリティ
  12. 監査員の教育 /訓練
    1. 監査員は自社のことも把握している
    2. コミュニケーション能力
    3. 監査員として備えておくべき資質
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 脇坂 盛雄
    株式会社 ミノファーゲン製薬
    顧問

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

4F 第2特別講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

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お問い合わせ

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受講料

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: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
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    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 46,170円(税込)
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  • 受講者全員が会員登録をしていただいた場合に限ります。
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
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本セミナーは終了いたしました。

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