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金属材料の破壊機構とその解析方法

金属材料の破壊機構とその解析方法

~代表的な破壊機構とその破面観察 / フラクトグラフィの基礎、コツから解析手順、実際の調査事例の紹介まで~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、実際の破面写真を例に、疲労破壊や応力腐食割れなどの代表的な破壊機構や破面の見方、破面観察の作業の手順や使用機器について解説いたします。

開催日

  • 2016年6月29日(水) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • フラクトグラフィ・破断面解析で課題を抱えている方
  • フラクトグラフィ・破断面解析に関連する技術者、設計者、管理者、品質・信頼性保証担当者
    • 金属製品
    • 機械
    • 自動車
    • 航空機
    • 船舶
    • 重機
    • 各種車両
    • 設備
    • 建築・建設
    • アトラクション など
  • 破壊事故の解析に携わる技術者、現場技術者

修得知識

  • 金属材料の破面の見方 (マクロ・ミクロ観察での着眼点)
  • 代表的な金属材料の破壊機構に関する知識
  • 破面観察方法 (試料調整方法・観察方法・観察装置)
  • ストライエーション間隔を用いた疲労破面応力推定方法

プログラム

 金属部品の破壊原因を推定する場合、最も有効であるとされる手法の一つが、フラクトグラフィ (破面解析) である。
フラクトグラフィとは、目視等でのマクロ観察や、電子顕微鏡等でのミクロ観察によって破面を観察および解析し、破損原因を推定する手法である。破壊品の破面を解析することによって、疲労破壊や応力腐食割れといった破壊機構や、亀裂の進展方向・負荷状況を推定することが可能であり、条件が揃えば応力の大きさも推定可能とされる。
 一方で、金属の破壊機構は多数有り、破面の様相からその破壊機構を推定するには、ある程度の経験・技術・知識が必要となる。
 今回のセミナーでは、実際の破面写真を例に、疲労破壊や応力腐食割れなどの代表的な破壊機構や破面の見方を解説する。さらに、破面観察の作業の手順や使用機器についても説明を行い、初歩的なフラクトグラフィ技術の理解を目的とする。

  1. 破面解析とは
    1. 破面解析の重要性
    2. 破面解析で解ること
  2. 破面マクロ観察
    1. マクロ観察で推定できる項目と着眼点
    2. マクロ観察での破損原因推定 (疲労破壊・応力腐食割れ・水素脆などの判定)
    3. マクロ的な破面の模様の解説と読み取り方 (ラチェット模様・ビーチマーク・放射状模様など)
  3. 金属の代表的な破壊
    1. 延性破壊とディンプル破面の見方
    2. 脆性破壊のマクロ的特徴とミクロ的様相
    3. 疲労破壊の解説とストライエーション形成機構
      1. 疲労破壊実例の紹介
      2. 疲労破壊に影響をおよぼす項目
    4. 応力腐食割れの破面およびき裂の断面形状
    5. 水素誘起割れ (遅れ破壊) 破面観察と破壊様相
    6. その他破壊機構の紹介 (液体金属脆性割れ・焼き割れ・脱亜鉛腐食)
  4. 破面観察の手順と方法
    1. 破面観察手順
    2. 破面観察方法
      1. 亀裂位置の確認
      2. 破面試料の採取方法
      3. 破面洗浄方法
      4. 観察機器の紹介
    3. 疲労破面の応力および繰返し数推定方法
  5. 破損原因調査事例紹介
    • ドラム軸の疲労破壊
    • 大型ステンレス回転軸の疲労破壊
    • 軸溶接部の疲労破壊
    • ばね座金の水素脆性
    • コイルばねの疲労破壊
    • 転造ボルトの疲労破壊
    • 送風機回転翼の疲労破壊
    • ナックルの疲労破壊
    • ステンレス鋼管の応力腐食割れ
    • ステンレス配管鋳物品の鋳造欠陥
    • 低合金ボルトの水素脆性
    • ギヤシャフトの疲労破壊
    • 大型シャフトのフレッティング疲労破壊
  6. まとめ (破損原因別の破損状況分類)
    • 質疑応答

講師

  • 阿座上 静夫
    日鉄テクノロジー 株式会社 尼崎事業所 材料評価部 腐食・強度評価室
    主幹 (金属材料破面解析担当)

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

5階 第4講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 22,500円(税別) / 24,300円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 46,170円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 48,600円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 72,900円(税込)
  • 受講者全員が会員登録をしていただいた場合に限ります。
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

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