技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

ポスト ”リチウムイオン二次電池” の開発動向と用途展開

ポスト ”リチウムイオン二次電池” の開発動向と用途展開

~次世代蓄電池の実力と可能性~
東京都 開催 会場 開催

リチウム空気電池、亜鉛空気電池、ナトリウムイオン電池、マグネシウムイオン電池、有機二次電池…etc
リチウムイオン電池の” 次” を担う蓄電池の研究開発動向、実用化に向けた道のりを専門家たちが語る

開催日

  • 2014年5月26日(月) 10時00分 17時00分

プログラム

第1部 リチウム金属負極の開発動向とそれを用いた次世代蓄電池の展開

(2014年5月26日 10:00〜11:10)

  1. SiとLiの比較
    1. DOMセパレータ
    2. DOMセパレータの作製法
  2. Li金属負極可逆性
  3. Li金属の形態変化
  4. 耐デンドライト抑制効果
  5. Li金属負極のインピーダンス挙動
  6. Li金属負極を用いた二次電池
  7. Li金属負極用電解液
  8. 高エネルギー密度型リチウム金属電池の安全性
    • 質疑応答

第2部 亜鉛電極を用いた蓄電池の特性と可能性

(2014年5月26日 11:20〜12:30)

 亜鉛二次電池は、1980年台、ニカド電池の代替の二次電池として多くの研究開発がなされた。ところが、民生用の二次電池分野では、ニカド電池から、ニッケル水素、リチウムイオン電池へと進化した。ところが、最近になって、二次電池の用途が多様化し亜鉛二次電池のもつポテンシャルが見直されている。特に、水溶液系で、高電圧、高出入力が可能な亜鉛二次電池系の魅力は尽きない。また、その実現を可能にする、材料技術について、紹介する。

  1. 電池材料としての亜鉛の魅力と課題
    1. 亜鉛二次電池の魅力
    2. 過去の研究開発例の紹介
    3. 亜鉛二次電池が拡がらなかった理由の考察
  2. 亜鉛二次電池の実用化に向けて
    1. 高出入力を活かした二次電池開発:ニッケル亜鉛電池
    2. 高エネルギー密度を活かした二次電池開発:空気亜鉛電池
  3. 最近のトピックス
    • 質疑応答

第3部 ナトリウムイオン電池の開発動向

(2014年5月26日 13:10〜14:20)

 これまで電子立国を支えて来た半導体に変わる新しい「産業の米」として、蓄電立国日本のキーデバイスの役割を大型蓄電池に期待する機運が高まっている。我が国の電気通信産業、自動車産業を牽引してきたリチウムイオン電池が、今後ポストリチウムイオン電池として、どういう方向に発展しようとしているのか、その有力候補の1つとしてナトリウムイオン電池を中心にその開発動向を紹介する。

  1. 現行リチウムイオン電池の諸課題
    1. 安全性
    2. 経済性
  2. 非水系リチウムイオン電池から非水系ナトリウムイオン電池へ
    1. 非水系ナトリウムイオン電池用正極
    2. 非水系ナトリウムイオン電池用負極
  3. 非水系リチウムイオン電池から水系リチウムイオン電池へ
  4. 水系リチウムイオン電池から水系ナトリウムイオン電池へ
  5. まとめ
    • 質疑応答

第4部 マグネシウム二次電池の開発動向

(2014年5月26日 14:30〜15:40)

 限られたエネルギー資源を有効に利用する手段として、二次電池の果たす役割はますます大きくなっている。現在主流となっているリチウムイオン二次電池は高いエネルギー密度を持つが、その値は理論値に近づいているため飛躍的な向上は難しく、ポストリチウムイオン電池の開発が必要である。負極に金属マグネシウムを用いたマグネシウム二次電池はエネルギー密度だけでなく安全面、コスト面においてもリチウムイオン二次電池に勝るとして近年注目が集まっている。
 本セミナーでは、マグネシウム二次電池の特徴と、電極・電解質それぞれにおける課題に関して紹介する。

  1. マグネシウム二次電池の位置付け
  2. マグネシウム二次電池の材料開発
    1. 負極
      1. 析出溶解反応と表面皮膜
      2. Grignard試薬における析出溶解反応
      3. 非Grignard系電解液における析出溶解反応
    2. 電解質
      1. 求められる性能と現状
      2. 電池反応との関連
    3. 正極
      1. インサーション材料の反応
      2. Chevrel材料の反応
      3. ポリアニオン型材料の反応
      4. 有機正極の反応
  3. まとめ
    • 質疑応答

第5部 多電子系有機二次電池の開発状況;現状と展望

(2014年5月26日 15:50〜17:00)

 有機分子の酸化還元反応を利用して充放電する有機二次電池は、遷移金属酸化物結晶を利用するこれまでのものとは異なる、新しいタイプの二次電池である。研究は始まったばかりで課題も多く残されていますが、これまでの限界を超える低コスト、高エネルギー密度の実現が期待されている。
 本セミナーではこのような有機二次電池、特に多電子反応する有機活物質を用いる多電子系有機二次電池について、研究開発の現状を説明し、将来の可能性を議論する。

  1. 有機二次電池
    1. 有機活物質と有機二次電池
    2. 活物質に利用できる有機化合物
    3. 多電子系有機二次電池
  2. ルベアン酸を活物質とする多電子系有機二次電池
    1. 研究開発体制
    2. ルベアン酸の電気化学的性質
    3. セル設計
    4. 安全性
    5. 予想されるコスト
  3. 多電子系有機二次電池の今後の展開、まとめ
    1. まとめ、今後の予定
    2. 有機二次電池の展望
    • 質疑応答

講師

  • 金村 聖志
    首都大学東京 大学院 都市環境科学研究科 環境調和・材料化学専攻
    教授
  • 野上 光造
    元 三洋電機
  • 岡田 重人
    九州大学 先導物質化学研究所
    教授
  • 嵯峨根 史洋
    静岡大学 工学研究科 電子物質科学専攻
    講師
  • 佐藤 正春
    株式会社 村田製作所 LIB事業推進統括部
    シニアエキスパート

会場

大田区産業プラザ PiO

6階 C会議室

東京都 大田区 南蒲田1-20-20
大田区産業プラザ PiOの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 47,500円 (税別) / 51,300円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,000円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名同時申込みで1名分無料
    • 1名あたり定価半額の25,000円(税別) / 27,000円 (税込)
    • 2名様ともS&T会員登録をしていただいた場合に限ります。
    • 同一法人内(グループ会社でも可)による2名同時申込みのみ適用いたします。
    • 3名様以上のお申込みの場合、上記1名あたりの金額で受講できます。
    • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
    • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
      申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
    • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/5/9 ゼロから学ぶ再エネビジネス基礎講座 (全2回) オンライン
2024/5/9 再エネ電力・環境価値取引で抑えたい知識と実務 オンライン
2024/5/10 容量市場・需給調整市場の基礎と最前線論点 (全2回) 会場・オンライン
2024/5/10 ゼロから学ぶ電気事業と容量市場 東京都 会場・オンライン
2024/5/10 材料化学から見た「全固体電池」の課題とその解決に向けた最新研究開発動向 東京都 会場・オンライン
2024/5/15 エネルギービジネスの未来を読み解くための情報収集・利活用ノウハウ 東京都 会場・オンライン
2024/5/17 電力・ガス業界のしくみ・ビジネス概説と秘話 東京都 会場・オンライン
2024/5/17 入門 インピーダンス測定法とリチウムイオン電池への応用 オンライン
2024/5/21 再生可能エネルギー源としての木質系バイオマス利用の道標 東京都 会場・オンライン
2024/5/22 出光興産株式会社における苫小牧CCUS構想と今後の課題 東京都 会場・オンライン
2024/5/22 核融合炉 (フュージョン・エネルギー) の最新動向と構成材料の課題 オンライン
2024/5/22 核融合発電の最新開発動向、課題と実現への見通し 東京都 会場・オンライン
2024/5/23 FIP、コーポレートPPA等、2023年4月施行を踏まえて抑えたい知識と実務 オンライン
2024/5/24 核融合の開発競争とビジネスインパクト 東京都 会場・オンライン
2024/5/24 カーボンナノチューブの基礎とリチウムイオン電池への応用 オンライン
2024/5/27 核融合 (フュージョン) のイノベーション技術と産業応用 オンライン
2024/5/28 車載電池・リチウムイオン電池の爆発・火災事故の傾向、 その安全性向上技術、過酷試験の進め方、規制対応 オンライン
2024/5/29 エクセルギーの基礎と実践的な計算・解析方法 オンライン
2024/5/30 EVを始めとした次世代自動車の普及展望とリチウム、コバルトなどLiB用金属資源の今後 オンライン
2024/5/30 洋上風力発電を取り巻く最新動向と今後の事業戦略 東京都 会場・オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/2/25 2024年版 水素エネルギー市場の実態と将来展望
2024/1/26 2024年版 太陽光発電市場・技術の実態と将来展望
2023/11/30 EV用電池の安全性向上、高容量化と劣化抑制技術
2023/11/29 リチウムイオン電池の拡大、材料とプロセスの変遷 2023 [書籍 + PDF版]
2023/11/29 リチウムイオン電池の拡大、材料とプロセスの変遷 2023
2023/11/24 2024年版 脱炭素エネルギー市場・技術と将来展望
2023/9/8 2024年版 スマートエネルギー市場の実態と将来展望
2023/6/14 車載用リチウムイオン電池リサイクル : 技術・ビジネス・法制度
2023/6/9 2023年版 リチウムイオン電池市場の実態と将来展望
2023/5/31 アンモニアの低温・低圧合成と新しい利用技術
2023/4/6 電池の回収・リユース・リサイクルの動向およびそのための評価・診断・認証
2023/3/10 2023年版 二次電池市場・技術の実態と将来展望
2023/2/28 リチウムイオン電池の長期安定利用に向けたマネジメント技術
2023/2/17 2023年版 水素エネルギーの市場予測と将来展望
2023/1/20 2023年版 太陽光発電市場・技術の実態と将来展望
2022/11/21 海洋エネルギーの活用技術 (CD-ROM版)
2022/11/21 海洋エネルギーの活用技術
2022/11/11 2023年版 スマートグリッド市場の実態と将来展望
2022/10/17 リチウムイオン電池の拡大と正極材のコスト & サプライ (書籍 + PDF版)
2022/10/17 リチウムイオン電池の拡大と正極材のコスト & サプライ