申請資料、報告書記載等における臨床検査値変動の表現とニュアンスの違い
~「生理的変動」、「一過性」、「個人差・日内変動」の見極め~
東京都 開催
会場 開催
開催日
-
2013年11月22日(金) 10時30分
~
16時30分
受講対象者
- 治験・臨床試験の担当者、管理者
- 医薬品の技術者、研究者、開発者
プログラム
第1部:『申請資料等記載、報告における臨床検査値変動の正しい表現と用語選択の判断
~「生理的変動」、「一過性」、「個人差・日内変動」の見極め~』
(2013年11月22日 10:30~13:00)
薬剤の効果や有害事象の報告は、正しい用語を使用して記載される。中でも臨床検査データは客観的であるため、数字そのものに意味があり、その解釈は科学的である必要がある。検査値の変動を「上がった」「下がった」と表現すること自体は誤りではないが、それが何に基づいて出現している現象かを理解せずに記載すると、細かなニュアンスの点で齟齬が生じる可能性がある。
また、取材や臨床医との面談の際にしばしば登場する「生理的変動の範囲」「一過性の現象」「個人差・日内変動」の用語には曖昧さが残っており、書類作成の際に迷いが生じる。そこで、本研修では、検査が何を見ているのか、次いで、検査値変動が起きるメカニズムを学び、変動を正しく表現することを目的とする。
- 序 薬剤の副作用による症例検討
- 検査伝票のどの項目に注目すべきか:臨床医が先ずチェックしている項目は。
- 検査の過程における人為的な変動
- 肝臓ダメージ・肝機能障害で変動する臨床検査項目の理解
:肝臓は、エネルギー代謝、蛋白・脂質合成、解毒、網内系機能を果たしている。
肝臓に異常を来たした際の検査値変動は何か。
- 肝臓の解剖と機能の整理
- 肝細胞ダメージの指標と肝機能障害の指標
ダメージ:AST、ALT、LDH ~他
機能障害:アルブミン低下、凝固因子低下、コリンエステラーゼ低下、アンモニア高値~他
- 腎ダメージ/機能障害
:腎臓は、排泄器官であるとともに、酸塩基平衡制御、電解質濃度の制御を行っている。
機能異常の臨床検査値変動は何か。
- BUNの軽度上昇は、腎機能障害以外でも頻繁に認められるが、上昇機序は
- 腎ダメージを早期に検出するための検査には何があるか。
- 血液細胞に対する影響
:溶血や、造血障害が有害事象として出現することがある。
また、アレルギー性の応答として、好酸球増加も特徴的である。
第2部:『有害事象判定における臨床検査変動の意味と表現』
(2013年11月22日 13:50~16:30)
新薬開発において安全性情報は開発方向性を決定するために非常に重要なファクターである。有害事象の内容によっては開発中止も余儀なくされるケースもある一方、治験では明らかでなかった事象が市販後に出現することにより販売中止にいたるケースもある。本講演ではこ臨床検査値の変動の解釈について、臨床医の立場から説明するとともに、どのような事象が重要な有害事象につながる可能性があるのか、について説明する。
- 臨床検査値
- 有害事象
- 臨床検査値の変動の原因
- 変動しやすい臨床検査項目
- 長期入院試験で出やすい変動
- 臨床検査値の異常変動と生理的変動を区別する臨床での判定ポイント
- 事例紹介
- 健康人でもよく起こる臨床検査値異常
- 患者における変動例、有害事象判断
講師
福地 邦彦 氏
昭和医療技術専門学校
特任教授 / 医師
蓮沼 智子 氏
北里大学
北里研究所病院
研究部
臨床試験センター
センター長 / 教授
主催
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お問い合わせ
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受講料
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