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バイオマスプラスチックの利用技術と複合材料開発

バイオマスプラスチックの利用技術と複合材料開発

会場 開催

概要

本セミナーでは、バイオプラスチックの国内外での動向と、応用事例として自動車部品、電子部品材料について解説いたします。

開催日

  • 2010年12月15日(水) 10時00分 16時30分

受講対象者

  • 以下、バイオプラスチックに関連する技術者
    • 自動車内外装部品
    • 材料開発
    • 機能部品
    • 軽量化が求められている部品
  • 以下の企業のメーカーの技術者
    • 材料メーカー
    • 部品メーカー
    • 自動車メーカー
    • 商社

修得知識

  • バイオプラスチックの基礎
  • バイオプラスチック識別表示精度の基礎
  • バイオプラスチックを用いた自動車部品の開発動向
  • バイオプラスチックを用いた電気・電子部品材料の開発と課題
  • グリーンコンポジット材料の特性改善

プログラム

第1部 10:00~11:00

バイオマスプラスチックを取りまく国内外の動向とバイオマスプラ識別表示制度

 バイオマスプラスチックの実用化が進展する中、国内・国外とも活発な動きが出てきており、注目されています。
 バイオマスプラスチックは、新しいコンセプトであることもあり、定義の世界的な統一も重要な課題です。JBPAは、世界に先駆けてバイオマスプラスチック製品の認証制度を開始し、ISOでの活動も続けています。バイオマスプラスチックの商品化の最新の動向とともにそうした活動につき報告します。

  1. バイオプラスチックのコンセプト (生分解性プラスチックとバイオマスプラスチック)
  2. バイオマスプラスチックと気候変動問題
  3. バイオマスプラスチック識別表示制度とその取り組み
  4. バイオマスプラスチックの利用状況
    1. バイオマスプラスチックの物性改良
    2. 包装材関連の商品開発
    3. 耐久消費財での商品化
  5. バイオマスプラスチックの実用化の拡大に向けて
    • 質疑応答・名刺交換

第2部 11:15~12:45

バイオマス・プラスチックを用いた自動車部品の開発・採用動向と近未来 (2011年~2020年) への展望

 バイオマス・プラスチックは、「カーボンニュートラル性」による地球温暖化対策と枯渇資源保護・延命化の2点において大きな期待がかけられている。そのため、国内においてすでに内装部品と一部のエンジンルーム内部品で採用されている。
 そこで本講演では、バイオマス・プラスチック製自動車部品について出来る限りの事例を集めてケーススタディをするとともに、近未来において真に環境に優しく枯渇資源保護・延命化に寄与しうるバイオマス・プラスチック製自動車部品について展望したい。

  1. バイオマス・プラスチックの意義
    1. 「カーボンニュートラル性」による地球温暖化対策への寄与
    2. 枯渇資源保護・延命化への寄与
  2. バイオマス・プラスチックの自動車部品への展開
    1. 内装部品
      1. トリム部品
      2. スペアタイヤカバー
      3. フロアマット
      4. 内装品表皮
      5. シート表皮
      6. シートクッション
      7. その他の内装部品、装備品
    2. エンジンルーム内部品
      1. ラジエーター・タンク
  3. 新規のバイオマス・プラスチックの開発状況
    1. ステレオコンプレックスPLA (帝人)
    2. PLAナノアロイ (東レ)
    3. PBS (三菱化学)
    4. バイオマスベース・エチレンからのHDPE
      (ブラスケン社、ブラジル-豊田通商)
  4. バイオマス・ベース強化繊維の採用・開発状況
    1. ケナフ繊維
    2. ナノ・ファイバー
  5. バイオマス・プラスチックと自動車部品の近未来への展望
    1. 枯渇資源エネルギーの使用量とCO2の排出量が少ないバイオマス・プラスチックとは?
      (ブラトニッツ-御園生 誠の考察)
    2. 食料と競合しないバイオマス・プラスチック (セルロース系)
    • 質疑応答・名刺交換

第3部 13:30~14:45

バイオプラスチックを用いた電子機器筐体の開発と導入課題

 環境に関する潮流、特にバイオマス関連の社会動向、バイオプラスチックの導入状況を説明、世の中の流れを把握していただく。
 また、電子機器筐体への展開を目的としたソニーでのこれまでの開発事例を紹介し、開発状況 (成形技術、物性改善、耐久性) 、開発・導入課題について参加者とのディスカッションを通じて、新たな導入検討のきっかけやまた、異業種間連携で新たなバイオマス由来のエンジニアリングプラスチック開発加速につながればと考える。

  1. 社会の動き・トレンド
    • 「世界の動き」
    • 「バイオマス導入の流れ」
    • 「市場動向/他社動向」
  2. ソニーの環境活動、資源循環の取り組み
    1. 環境中期目標 (GM2015) 、Road to Zero
    2. ソニー内資源循環の取り組み事例
      1. 自社循環の取り組み
      2. 再生プラスチック導入事例
  3. 植物原料プラスチック導入事例
    1. 水酸化アルミを用いた難燃化技術
    2. 耐久性評価手法
  4. 植物原料プラスチック開発事例
    1. 成形技術 (ポリ乳酸の結晶促進技術)
    2. 繊維添加系の検討
  5. 今後の課題・まとめ
    • 質疑応答・名刺交換

第4部 15:00~16:30

グリーンコンポジット材料の特性改善と最新開発動向

 グリーンコンポジットは環境にやさしい材料として注目を浴びているが,靱性や強度・剛性の点でガラス繊維などを使った従来の複合材料に比べて劣る。
 そこで、本講演ではグリーンコンポジットの高靱化および高強度化手法について説明する。また、グリーンコンポジットの最新開発動向について追述する。
 

  1. はじめに
  2. グリーンコンポジットの開発小史
  3. 天然繊維およびグリーンコンポジットの機械的性質
  4. グリーンコンポジットの特性改善
    1. グリーンコンポジットの靱性改善
    2. グリーンコンポジットの高強度化.高剛性化
  5. グリーンコンポジットの最新開発動向 (欧州プロジェクトより)
  6. 最後に
    • 質疑応答・名刺交換

会場

東京・大田区蒲田 大田区産業プラザ (PiO) 1F A+B会議室

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 45,000円 (税別) / 47,250円 (税込)
複数名
: 38,000円 (税別) / 39,900円 (税込)

第1部 講師

日本バイオプラスチック協会
顧問
猪股 勲 氏

第2部 講師

ポリマー技術・ビジネス開発研究所
主宰
岩野 昌夫 氏

略歴
  • 1968.3 東京大学理学系大学院相関理化学課程修士課程修了。
  • 1968.4- 三菱化成工業株式会社 (現三菱化学株式会社) 入社。
    高分子研究所にて高密度ポリエチレンの物性と成形性の研究,製品開発に従事。
  • 1978.3-1980.3 三菱自動車工業株式会社乗用車技術センター材料技術部へ出向し,RIMウレタン製自動車内外装部品の内製化のための技術開発に従事。
  • 1986.10 デュポン株式会社入社,自動車関連事業部にてエンジニアリングプラスチックの市場開発・営業に従事 (市場開発部長) 。
  • 1998.2 エムスジャパン株式会社入社。ナイロン樹脂技術部長・営業部長。
  • 2002.4- ポリマー技術・ビジネス開発研究所を主宰し,自動車用プラスチック関連のコンサルティング業務に従事。
著書
資格
  • 技術士 (化学部門 高分子製品)
  • 環境計量士 (濃度関係)

第3部 講師

ソニー(株)
コアデバイス開発本部
環境エネルギー事業開発部門
環境技術部
野口 勉 氏

第4部 講師

山口大学
工学部
電機工学科
教授
合田 公一 氏

講師略歴
  • 昭和57年3月 広島大学大学院工学研究科博士課程前期 修了
  • 昭和57年4月 広島大学工学部 助手
  • 平成6年4月 山口大学工学部 助教授
  • 平成16年4月 山口大学工学部 教授
  • 現在に至る (現在は所属先が変更され、大学院理工学研究科教授)

この間、

  • 平成元年11月 工学博士 (広島大学)
  • 平成3年~平成4年の1年間 コーネル大学客員研究員
研究内容
  • グリーンコンポジットの開発と機械的性質の評価
  • CFRPの強度信頼性評価と破壊シミュレーション手法の構築
  • セラミックス基複合材料の強度信頼性解析

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名で参加の場合1名につき 7,350円割引
  • 3名で参加の場合1名につき 10,500円割引 (同一法人に限ります)
本セミナーは終了いたしました。

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