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クリックケミストリーの基本的な考え方、進め方、その応用

2022年 ノーベル化学賞 受賞

クリックケミストリーの基本的な考え方、進め方、その応用

オンライン 開催

開催日

  • 2023年1月30日(月) 10時30分 16時30分

プログラム

第1部 有機アジドとクリックケミストリー:反応、制御とその応用

(2023年1月30日 10:30〜12:00)

 分子と分子を簡単に連結できるクリックケミストリーのなかで、2022年ノーベル化学賞受賞の3氏はいずれも有機アジドを利用している。本講演では、同分野の顔とも言える有機アジドについて、多種多成分の連結による機能集積分子材料創出に向けたアジド基の精密な使い分けなどを交えて紹介する。

  1. はじめに
    1. クリックケミストリーとは
    2. 有機アジド以外のクリック反応
  2. 有機アジドとクリックケミストリー
    1. 有機アジドの基本情報
    2. 有機アジドのクリック反応
  3. アジドクリックケミストリーの展開 – 1+1分子から1+多分子へ –
    1. 多成分の一挙集積化
    2. アジド反応の制御による多種多成分の選択的集積化
  4. おわりに
    1. 展望と安全性について
    • 質疑応答

第2部 クリックケミストリーを用いた高分子合成および新しいクリックケミストリーの開発、その可能性

(2023年1月30日 13:00〜14:10)

 クリックケミストリーは、近年、特に高分子の合成に有用であることが分かってきました。単純な重合反応や既存高分子の架橋反応に用いるだけでなく、生体材料の化学修飾や電子材料の高機能化など幅広い分野に応用されています。

  1. はじめに
    1. クリックケミストリーの定義
    2. クリックケミストリーの反応
    3. 高分子合成における意義
  2. クリックケミストリーを用いた高分子合成
    1. 重縮合・重付加による高分子合成
    2. 高分子反応によるポスト機能化
    3. 非線状高分子の合成
    4. 高分子末端の連結によるブロックポリマーの合成
    5. 高分子末端の反応による環状ポリマーの合成
  3. 高分子の応用
    1. 1、3-双極子付加環化反応とイオン認識高分子
    2. 1、3-双極子付加環化反応とバイオ応用
    3. Diels-Alder反応と自己修復性高分子
  4. 新しい反応の開発
    1. [2+2] 付加環化 – 開環反応
    2. 高分子光学材料
    • 質疑応答

第3部 クリックケミストリーを用いたデンドリマーの大量合成と応用展開について

(2023年1月30日 14:20〜15:30)

 本講では、マイケル付加とウレタン形成反応という2種類のクリック反応 (ダブルクリック反応) を利用したポリオール/ポリアクリレートデンドリマーの大量合成法と、機能性材料への応用展開について述べる。

  1. はじめに
  2. クリックケミストリーを用いたデンドリマーの大量合成と応用展開について
    1. デンドリティック高分子の特徴と有用性
    2. クリックケミストリーを利用したデンドリマーの大量合成
    3. デンドリマー大量合成の実際
    4. デンドリマー末端の化学修飾による機能性材料の創製
    • 質疑応答

第4部 光反応性材料におけるクリック反応とその応用

(2023年1月30日 15:40〜16:30)

 クリックケミストリーは副反応を伴わず高効率で化学反応が進行するた め合成化学分野で注目されている。たとえば、アミンによるエポキシドの開環反応がひと つの例として挙げられるが、このアミンを光潜在化することで、光をトリガーとするクリックケミストリーが実現する。また、チオールと炭素 – 炭素二重結合を有するエンモノマーとの逐次重合反応はチオール/エン反応として知られ、これも重要なクリック反応であり、UV硬化材料に利用される。
 ここでは、光反応性材料に利用されるクリック反応とその利用について述べる

  1. 光反応性材料におけるクリック反応
  2. 光塩基発生剤とエポキシ樹脂のUV硬化
  3. 光潜在性チオールを用いたチオール/エンUV硬化
  4. 光潜在性チオールとエポキシ樹脂のUV硬化
    • 質疑応答

講師

  • 谷本 裕樹
    富山大学 学術研究部 薬学・和漢系
    准教授
  • 道信 剛志
    東京工業大学 物質理工学院
    准教授
  • 青木 健一
    東京理科大学 大学院 理学研究科 化学専攻
    准教授
  • 有光 晃二
    東京理科大学 理工学部 先端化学科
    教授

主催

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