技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

自己修復性材料の設計・合成と機能・応用展開

Zoomを使ったライブ配信セミナー

自己修復性材料の設計・合成と機能・応用展開

~強靭かつ柔軟な自己修復性高分子材料の作製・応用、最新動向、社会実装まで~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、自己修復性材料について取り上げ、様々な場面に適した自己修復性とその発現機構について詳解いたします。
また、特殊な架橋の導入によって、求める自己修復性を発現させる方法、分子設計のポイントを解説いたします。

開催日

  • 2020年8月19日(水) 10時30分 16時30分

修得知識

  • 可逆的な架橋や可動性の架橋を用いた強靭で自己修復性を有する高分子材料作製に関する基礎的な知見
  • 自己修復材料の研究動向
  • 自己修復材料の応用展開

プログラム

 近年、高分子材料には、高強度・高靭性や高耐久性などのさらなる高機能化が求められており、そのためには、従来にはない分子設計と材料設計が必要である。高分子の分子設計として、分子鎖間に共有結合による化学架橋を施す技術が一般的であるが、非共有結合である可逆性の架橋や可動性の架橋を高分子に導入することで、力学特性が大きく変わるだけでなく、自己修復性や分子接着性、刺激応答性といったこれまでにない機能を付与できる。
 本講座では、最近の可逆性架橋や可動性架橋を駆使した高分子材料の設計について紹介し、近年特に注目されている自己修復機能について例を交えながら紹介する。また、このような超分子材料に対する社会ニーズが高まるなか、それらの実装化について社会情勢・企業動向を踏まえつつ解説する。

第1部 新しい高分子材料の分子設計とその最前線

  1. 高分子ネットワークの分子設計
    1. 精密重合・リビング重合による重合
    2. 配列制御ポリマー
    3. ゲルの設計・合成と精密重合
  2. 高分子ネットワークの架橋設計
    1. 化学架橋ゲル
    2. 可逆性架橋ゲル (物理架橋ゲル)
    3. 可動性架橋ゲル
  3. 自己修復機能を実現するための材料設計
    1. マイクロカプセルを用いた自己修復性材料
    2. 光刺激を用いた自己修復性材料
    3. Deals – Alder反応を用いた自己修復性材料
  4. 可逆性結合を用いた自己修復性高分子材料の世界的動向
    1. 水素結合を用いた自己修復性材料
    2. 金属配位を用いた自己修復性材料
    3. ホスト – ゲスト相互作用を用いた自己修復性材料
  5. 自己修復性高分子材料の分子設計
    1. 動的共有結合を用いた自己修復材料
    2. イオン性ゲルを用いた自己修復材料
    3. RAFT重合を利用した自己修復性高分子ゲル
  6. 超分子を用いた自己修復性材料の分子設計
    1. ホスト – ゲスト相互作用を用いた自己修復材料の材料設計
    2. ホストポリマーとゲストポリマーを用いた自己修復材料
    3. ホスト – ゲストポリマーによる自己修復性機能
  7. 高強度高分子材料の分子設計
    1. 犠牲結合が拓く力学特性
    2. 架橋点が自由に動く材料の力学特性
    3. 均一網目構造を有する材料が生み出す力学特性
  8. 刺激応答性高分子材料 ~輸送・情報機能~
    1. ボロン酸ゲルによるデリバリーシステム
    2. 光駆動アクチュエータ
    3. 構造色発色材料

第2部 ホストゲスト相互作用を用いた超分子材料の最新動向

  1. 可逆性結合材料を用いた異種材料間接着
    1. 水素結合形成を利用した異種材料間接着
    2. ホスト – ゲスト相互作用を利用した異種材料間接着
    3. ジオール – ボロン酸相互作用を利用した異種材料間接着
  2. 可逆性結合および可動性結合を用いた材料開発
    1. 可逆性結合による自己修復性材料
    2. 可動性結合による強靭で柔軟な材料
  3. ホストゲスト高分子の様々な材料との複合化
    1. 可逆性架橋による複合材料
    2. 可動性架橋による複合材料
    3. セルロース、無機材料等との複合材料化
  4. ホストゲスト相互作用を用いた刺激応答性高分子材料の展開
    1. 光刺激応答性材料
    2. 酸化還元応答性材料
    3. 可動性架橋を利用した刺激応答性材料

第3部 自己修復性超分子材料の社会実装

  • 高分子材料 その開発史
  • いま高分子材料に求められていること
  • 超分子材料の社会ニーズ
  • 超分子材料の国内外の動向
  • ホストゲストを用いた自己修復性材料の社会実装 ~ 今後の展望

講師

  • 高島 義徳
    大阪大学 大学院 理学研究科 高分子科学専攻
    教授
  • 大崎 基史 (大﨑 基史)
    ユシロ化学工業株式会社 技術本部 研究開発部 1課
    主査
  • 高橋 賢作
    大阪大学 大学院 理学研究科 高分子科学専攻
    特任講師

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 30,400円 (税別) / 33,440円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,750円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 30,400円(税別) / 33,440円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/5/2 樹脂材料のEV駆動モータ/パワーデバイスへの実装に向けた高電圧絶縁特性の基礎と評価法 オンライン
2024/5/8 高分子の接着性改善と表面処理、界面の構造評価技術 オンライン
2024/5/9 高分子材料 (樹脂・ゴム材料) における変色劣化の機構とその防止技術 オンライン
2024/5/10 熱分析の基礎と測定・解析技術 オンライン
2024/5/10 熱分析による高分子材料 (プラスチック・ゴム・複合材料) の測定・解析の基礎とノウハウ オンライン
2024/5/10 高分子材料の粘弾性の基礎と応力/ひずみの発生メカニズムとその制御・評価技術 オンライン
2024/5/13 高分子材料のトライボロジー: トライボロジーの基礎から摩耗・摩擦低減技術の手法と特徴まで オンライン
2024/5/13 車載用プラスチックの基礎と最新動向 オンライン
2024/5/14 ポリマーアロイの基本、構造・物性および新規ポリマーアロイの材料設計の必須 & 実践知識 オンライン
2024/5/14 ブリードアウトの発生メカニズムと制御、測定法 オンライン
2024/5/14 熱可塑性エラストマー (TPE) の基礎と生分解性TPEの開発 オンライン
2024/5/15 高分子の結晶化、結晶高次構造の制御、分析解析、その応用 オンライン
2024/5/15 ヒートシールのくっつくメカニズムと不具合対策、品質評価 オンライン
2024/5/15 UV硬化樹脂における硬化不良対策と硬化状態の測定・評価 オンライン
2024/5/16 二軸押出機による混練技術とプロセス最適化 オンライン
2024/5/16 高分子材料における添加剤の基礎知識と分析法、変色の特徴と分析技術 オンライン
2024/5/17 高分子材料のトライボロジー: トライボロジーの基礎から摩耗・摩擦低減技術の手法と特徴まで オンライン
2024/5/20 廃プラスチックの最新リサイクル技術の動向 オンライン
2024/5/20 導電性高分子の基礎と最新の研究動向・応用 オンライン
2024/5/21 高分子材料のモノマー化、解重合反応とケミカルリサイクルの動向 オンライン