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自動運転実用化に向けたドライバモニタリング技術と車載HMI開発

自動運転実用化に向けたドライバモニタリング技術と車載HMI開発

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、自動運転の要素技術について取り上げ、自動運転時のドライバ状態推定、自動運転異常時のドライバの応答評価、自動運転に関わる法規制など、スムーズで安全な運転権限移譲の実現へ向けた研究事例と課題について詳解いたします。

開催日

  • 2018年10月30日(火) 10時00分 17時00分

プログラム

第1部 ドライバ状態のモニタリング技術と自動運転レベル3に向けた課題

(2018年10月30日 10:00〜11:30)

 自動運転レベル3では、ドライバとクルマとの関係や、権限委譲の問題がクローズアップされることとなります。このような問題に向けて、我々はどのように考えていくべきか、自動運転レベル3はどのようにあるべきかを、ドライバモニタリング技術の観点から説明します。また、講演者らが行った、自動運転レベル3を想定した実験結果から、自動運転レベル3に求められるドライバ状態モニタリング技術とはどのようなものであるべきか、ということについても考えを述べたいと思います。今後の自動運転時代におけるドライバとクルマの関係を考える材料になれば幸いです。

  1. 自動運転はなぜ期待されているか?
  2. ドライバ状態のモニタリング技術のニーズ
  3. ドライバ状態のモニタリング技術
    1. カメラを用いたモニタリング技術
    2. 視線挙動を用いたモニタリング技術
    3. 心拍・脈波を用いたモニタリング技術
    4. 血圧を用いたモニタリング技術
  4. 自動運転技術における課題
    1. 自動運転への依存
    2. システム破綻におけるドライバ状態の変化
  5. 自動運転時代に求められるモニタリング技術
    1. 現状の問題点
    2. 自動運転レベル3に求められるドライバ状態モニタリング技術とは?
  6. まとめ
    • 質疑応答

第2部 自動運転時代に向けたHMIとコクピットの人間工学的設計

(2018年10月30日 12:10〜13:40)

 本講演では、使いやすい表示系の設計条件について、人間工学の観点から、易しく解説する。ドライバーの視覚情報処理特性、短期記憶への負担、Hickの法則、マッピング、位置のコンパチビリティ、動きのコンパチビリティ、近接性のコンパチビリティなどの設計原則を述べる。設計原則の具体例として、ミラーレス車用のin – vehicle displayの設計について、実際の実験データを交えて、その理解を深める。

さらに、触覚警報によるルームミラー位置に設置するin – vehicle displayの改善についても紹介する。

  1. 自動車運転時のドライバーの視覚情報処理特性
  2. 運転環境における視覚情報と他の感覚器との干渉
  3. 使いやすい表示系とは:短記憶への負担,Hickの法則,マッピング
  4. 使いやすいin – vehicle displayの開発
    1. ミラーレス車用in – vehicle displayの設計条件
    2. 触覚警報によるルームミラー位置に設置するin – vehicle displayの改善
    • 質疑応答

第3部 ドライバ状態が自動運転/手動運転の切り換え (テイクオーバー) に与える影響

(2018年10月30日 13:50〜15:20)

 自動運転が実用化されつつあります。しかし、オーナーカーにおいてはドライバ操作が不要な完全自動運転が普及するのは、まだまだ先になるものと思われます。当面の間は、自動運転で対応できない状況になればドライバによる手動運転が必要 (テイクオーバー) になります。しかし、テイクオーバーでの運転操作は、ドライバ状態やその他の要素に影響されます。そのため、自動運転システムは適切にテイクオーバーができるよう、ドライバ状況等をモニタリングする必要があります。また、ドライバに覚醒度を維持させる仕組みも必要となります。本講座では、テイクオーバーに影響するドライバの状態等を紹介し、ドライバをモニタリングする方法として心拍計測と脳波計測を紹介します。

  1. なぜ自動運転で運転の切り替え (テイクオーバー) が必要か
  2. テイクオーバーでのドライバのふるまい
  3. テイクオーバーに影響する要素
  4. 覚醒度を推定する装置
    1. 心拍による覚醒度推定
      1. 心拍変動による一般的な傾向
      2. 心拍計測による覚醒度推定の実験
      3. 心拍による覚醒度推定まとめ
    2. 脳波による覚醒度推定
      1. 脳波の一般的な傾向
      2. 脳波計測による覚醒度推定の実験
      3. 脳波による覚醒度推定まとめ
  5. ステアリング操作評価方法
  6. 覚醒維持に効果のあるサブタスク
  7. テイクオーバー時の車両制御
    • 質疑応答

第4部 自動運転におけるドライバー状態のモニタリング技術と覚醒維持

(2018年10月30日 15:30〜17:00)

 身体に専用のセンサーを装着することなく、ウェアラブル端末の利用や、自動車シートに設置したセンサー、カメラで撮影した姿勢や動作情報から、ドライバーの生体状態を推定することを目指して、その基礎的研究として実施した、ドライバーの生体信号や姿勢変化から、自動車運転時の疲労、精神作業時の注意集中度合いの推定について紹介します。心拍に同期する振動刺激による覚醒度向上技術は、振動により心拍と呼吸の位相が同期し、肺での酸素交換効率が高まり、結果として酸素飽和度が上昇することで脳への酸素量が向上し、眠気を緩和するものです。人の生理機能に適した、また、各個人に適合可能な新しい発想の技術です。併せて、実車への搭載を視野に入れて開発しているシートに組み込み容量結合型心電センサーの概要も紹介します。

  1. はじめに
    1. 覚醒度向上手法の先行事例紹介
    2. 眠気検出技術の先行事例紹介
  2. 生体信号・姿勢変化による自動車運転動作時の生体状態推定
    1. 心拍変動時系列による生体状態推定
    2. 姿勢変化による疲労評価
    3. 座位時の座面圧変動による生体状態推定の検討
  3. 心拍同期振動刺激による覚醒度向上技術の概要
    1. 酸素飽和度上昇による覚醒度の向上
    2. 心拍呼吸位相同期と酸素飽和度との関連
    3. 心拍位相同期について
    4. 心拍同期音による呼吸統制時の心拍呼吸位相同期の誘発に関する基礎実験
    5. 自動車運転シミュレータによる運転動作時の心拍同期振動による覚醒度向上効果の評価実験
    • 質疑応答

講師

  • 荒川 俊也
    日本工業大学 先進工学部 データサイエンス学科
    教授
  • 村田 厚生
    岡山大学 大学院 自然科学研究科 知能機械システム学講座
    教授
  • 伊東 敏夫
    芝浦工業大学 SIT総合研究所
    特任研究員
  • 横山 清子
    名古屋市立大学 データサイエンス学部
    教授

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

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: 60,000円 (税別) / 64,800円 (税込)
複数名
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複数名同時受講割引について

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    1名あたり 55,000円(税別) / 59,400円(税込) で受講いただけます。
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  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
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