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コーティング膜における付着性の向上と欠陥対策

コーティング膜における付着性の向上と欠陥対策

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、付着性に及ぼす被塗物、材料要因を取り上げ、付着力にとって負の因子である内部応力について解説いたします。

開催日

  • 2016年7月5日(火) 10時30分16時30分

受講対象者

  • 塗装の実務担当者、管理者
  • コーティングに関連する技術者

修得知識

  • コーティング材料の固化する挙動とコーティング方法
  • 物性を向上させる塗装系の考え方
  • コーティングに必要な付着性の考え方と付着性の評価法
  • 付着性を阻害する内部応力の発生機構と測定方法
  • コーティングで発生するトラブル事例とその対策

プログラム

 塗料で代表されるコーティング材料は被塗物あっての存在で、どんな被塗物にも塗られて、被膜を形成し、目的とする機能を発揮しなければなりません。とくに、塗料は、下塗り、中塗り、上塗りの3層からなる複層膜です。この被膜構成 (塗装系) が機械的強度や機能性と密接に関係しますから、物性を向上させる塗装系の考え方をまとめます。
 当然のことながら、下塗りには被塗物との付着性が、塗膜間には層間付着性がKey pointになります。このようにコーティング技術の本質は付着性がベースになります。故井上幸彦先生は、“付着の発生は水分との闘いであり、付着の維持は内部応力と争いである”との名言を残されました。
 真の付着力を求めることは容易ではありませんが、付着性を阻害する内部応力を測定、評価することは可能です。そこで、本講座では付着性の欠陥事例を取り上げて、付着欠陥の解析手法と付着性を向上させる考え方について説明します。

  1. コーティング材料のKey point
    1. コーティング材料の必要条件と被膜形成機構
    2. コーティング材料の流動性と作業性
    3. コーティング方法
      1. 浸せき法
      2. 液膜転写法
      3. 噴霧法
  2. 複層膜の物性を向上させる塗装系の考え方
    1. 塗装系の変遷
    2. 下塗り、中塗り、上塗りの設計
    3. 塗装系の設計技術
  3. 乾燥過程で生じる欠陥とその対策
    1. 表面張力とは
    2. 対流と溶剤の蒸発現象
    3. ハジキ現象
    4. シワ
  4. 付着性
    1. 付着性の理論とその適用
      1. 吸着説
      2. 拡散説
    2. 分子間力とその要因
    3. 付着性に及ぼす要因とその影響
    4. 付着強さの評価・試験法
    5. 粘弾性が及ぼす要因
  5. 内部応力
    1. 内部応力の発生機構
    2. 内部応力の測定法
      1. バイメタル法
      2. FSB法
    3. 内部応力に影響を与える要因
  6. 現場で起きたトラブル現象と対処法
    1. 内部応力が原因となるトラブル例とその対策
      1. PE内面コートのはく離事件
      2. コンデンサーの性能低下
    2. 付着性不良とその対策
      1. 水が関与する白化現象
      2. 耐水性を向上させる塗料配合
      3. 塗り間隔と層間付着性
      4. 塗装系の選択ミス
    3. コーティング材料で対処できる木工塗装の欠陥現象
      1. 着色ムラ
      2. 耐久性

講師

会場

東宝土地 株式会社 高橋ビルヂング
東京都 千代田区 神田神保町3-2
東宝土地 株式会社 高橋ビルヂングの地図

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 46,111円 (税別) / 49,800円 (税込)
複数名
: 36,111円 (税別) / 39,000円 (税込)

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