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世界で戦える Kirigami Origami 技術と産業応用への展望

折紙工学によるイノベーションのすすめ

世界で戦える Kirigami Origami 技術と産業応用への展望

~軽くて強く制振・遮音やエネルギー吸収特性に優れた新しいモノづくり / 世界に先制!折紙式3Dプリンタによるメタマテリアル創生技術~
オンライン 開催

開催日

  • 2022年9月30日(金) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 産業に利用される新しいバイオミメティクス折り紙に関心のある方
  • 新しいモノづくりに興味のある方

修得知識

  • 折紙設計に有効な等角写像技術
  • 折紙式プリンターの適用法
  • 折紙ロボットの適用法
  • 折紙工法の適用法
  • 任意の複雑形状も再構成できる曲面ハニカム (切り紙ハニカムの製造法)
  • 夢の輸送箱の設計法
  • 折紙構造の特徴
  • 新しいエネルギー吸収材の適用法
  • 低周波遮音に有効な折紙コア
  • 最先端切り紙折り紙生成技術
  • 新しいエネルギー密度位相最適化法で得られる折紙メタマテリアル

プログラム

 日本の折り紙は礼法折り紙に始まり鶴や亀など遊戯折り紙で親しまれてきました。これに対し産業に利用される新しいバイオミメティクス折り紙は工夫次第で軽くて強い、展開収縮できるなど、優れた特性を有します。しかし、優れた特性を有すだけでは産業にはなりません。産業化には安価な大量生産法の開発が必要です。それについて検討します。
 Origamiに続きKirigami も国際語となりました。日本人ではじめられたKirigamiOrigamiは自然界の物質には無い振る舞いをする人工物質である「メタマテリアル」生成の宝庫であるため、早くも、英米に二大拠点ができました。しかし、この二大拠点で使用されている切り紙折り紙の生成法では、複雑な構造になると一続きでの再構築は不可という課題があります。我々はこれを打ち破る手法を開発しました。これを使用し、この二大拠点を打ち破る新しいメタマテリアルを構築すべく議論しましょう。メタマテリアル生成のもう一つの宝庫となる技術としても画期的なエネルギー密度位相最適化法など新しい解析技術も開発しました。これによっても新しい切り紙折り紙のメタマテリアルを作ってみましょう。

  1. はじめに
    1. 折紙工学の産業化を阻む4つの課題
    2. 課題克服のキーポイント
      • 折り紙は尊い芸術でありお金儲けするものではないと考えていた日本人。その日本人の心に火が付く情報が。
        英国のエンジニアが第2次大戦中、日本の七夕飾りをヒントにハニカムの大量生産技術を開発。ハニカムは数兆円産業に。
        これは恥ずべきことと、野島武敏氏が2002年に「折紙工学」を提唱。
        演者が中心となって2002年以来、最近まで折紙工学の旗振り役に。
        以来20年目に入った今、折紙工学の三つの要素、1) 折紙設計、2) 軽くて強い折紙構造の設計製造、3) 展開収縮できる折紙構造の設計製造、それぞれで「数兆円産業となったハニカム以上の産業創出」を目指した。その現状と課題を述べる。
  2. 折紙設計
    1. 折り紙の数理を用いたデザイン
    2. バイオミメティクス折り紙の設計図
    3. 折紙設計ソフトで作られる、折紙ロボットで容易に折れない展開図
    4. 基本となる円筒折り展開図
    5. 円筒折り展開図から様々な構造の折畳展開図を作る等角写像技術
    6. 折紙衣服に用いられた円形膜折り紙
    7. リバースエンジニアリング技術を用いた究極の折紙設計システムOri3D
    8. 折紙ロボットでも折れる展開図を生成するOri3D
    9. 積層型3次元プリンターを凌駕することを目指す折紙式3次元プリンター
      1. 写真画像から3次元データ生成
      2. 3次元データから山折り、谷折り、糊代付き2次元展開図生成
      3. 折紙ロボットで2次元展開図から構造の再構築
    10. オムツ等肌着への応用
    11. 折紙設計はハニカム以上の産業を齎したか、齎し得るのかのディスカッション
  3. 軽くて強い折紙構造の設計製造
    1. 曲面ハニカムとその設計法
    2. 三角錐の連なったオクテットトラス型コア
    3. オクテットトラス型コアの強度・剛性・振動特性
    4. 金属製オクテットトラス型コアの成形法
    5. 金属製オクテットトラス型コアの産業への応用
    6. 大量生産方式が適った折紙工法
    7. 小型EVも安価に造ってしまう折紙工法
    8. 材料によらず同 – の工法となる折紙工法
    9. 折紙工法で得られる夢の輸送箱
    10. コア高さとその遮音・吸音特性
      • アスペクト比の高い折紙コアは500Hz以下の低周波の騒音低減に有効
    11. 軽くて強い折紙構造の設計製造はハニカム以上の産業を齎したか、齎し得るのかのディスカッション
  4. 展開収縮できる折紙構造の設計製造
    1. バイオミメティクス折り紙1 – 昆虫に学ぶ –
    2. バイオミメティクス折り紙2 – 植物に学ぶ –
    3. 宇宙産業への応用
    4. 折り紙は優秀なエネルギー吸収材
    5. 高い機能と安価な製造が可能、反転捩り折紙構造体とその製造法
    6. 高い機能と安価な製造が可能、多角形折紙構造体とその製造法
    7. 自動車エネルギー吸収構造への応用
    8. 高速・高精度の応答曲面最適化法MPOD (Most Probable Optimal Design) を用いた二重構造エネルギー吸収量最適化
    9. 折り畳みペットボトルへの応用
    10. 防振器への応用
    11. 厚板箱への応用
    12. 折り畳み式ヘルメットへの応用
    13. 建築産業への応用
    14. 医療への応用
    15. 展開収縮折紙構造の設計製造はハニカム以上の産業を齎したか、齎し得るのかのディスカッション
  5. 折紙工学の折畳扇への展開
    1. 日本が誇る折畳扇の魅力
    2. 折畳扇の数理
    3. 折畳扇の数理から創造される新産業
  6. メタマテリアルの創生
    1. 切り紙折り紙ベースのメタマテリアルの世界の二大拠点、英国ブリストル大学とハーバード/MIT連合軍の使用している切り紙折り紙生成技術
    2. それを凌駕する新しい切り紙折り紙生成技術
    3. 新しい切り紙折り紙生成技術に基づくメタマテリアル
    4. 位相最適化技術によるメタマテリアル
    5. 高速・高速度の新しい位相最適化技術/エネルギー分布位相最適化技術
    6. それに基づく騒音低減メタマテリアル
  7. 折紙工学の将来
    • 計測技術の著しい発展により科学の興味は宇宙のような広大なものから、細胞など超ミクロな世界に広がっている。ここで唯一役立つのは自己組織化製造法であり折紙工学が未来を切り開く
    • 質疑応答

講師

  • 萩原 一郎
    明治大学 研究・知財戦略機構
    研究特別教授

主催

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お問い合わせ

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受講料

1名様
: 34,200円 (税別) / 37,620円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,750円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 34,200円(税別) / 37,620円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
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アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
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  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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