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CFRP、CFRTPの界面制御技術とその応用

CFRP、CFRTPの界面制御技術とその応用

オンライン 開催

開催日

  • 2022年4月8日(金) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • CFRP の応用製品に関連する技術者、開発者
    • 自動車
    • 航空機、ヘリコプター
    • 船舶
    • ロケット、航空宇宙機、人工衛星
    • 軍用機
    • リニアモーターカーの車体、内装
    • 太陽電池パネル
    • 風力発電
    • プラント
    • 機械部品
    • 電池部材
    • 電子電気部品
    • 医療機器
    • 住宅・土木・建築材料
    • スポーツ用品 (自転車、釣具、ゴルフ、ラケットなど)
  • CFRP により軽量化、高強度化、振動減衰、耐疲労などを求めている方
  • CFRP に関連する技術者

プログラム

第1部 高分子コロイド材料を用いたCFRTPの界面強化技術

(2022年4月8日 10:30〜12:00)

 熱可塑性樹脂を母材とする炭素繊維強化プラスチック (CFRTP) の力学物性の向上には、炭素繊維と樹脂界面の接着性と樹脂含浸性の改善が重要である。本講座では炭素繊維表面に高分子コロイド粒子を吸着 (電着) させて、樹脂界面との接着性と樹脂含浸性を改善することができることを様々なコロイド粒子を扱った事例をもとに解説する。
 またリサイクルを視野に入れた場合、無機コロイド粒子が効果を発揮することについても紹介する。

  1. 炭素繊維表面に高分子微粒子を集積させる表面修飾技術
  2. CFRTPに用いる母材樹脂との親和性の高い高分子微粒子の調製
  3. CFRTPの目的用途に応じた高分子微粒子の選択
  4. 炭素繊維と母材樹脂の界面接着性の直接測定
  5. 表面修飾した炭素繊維を用いたCFRTPの曲げ物性の直接測定
  6. CFRTPのリサイクルのための炭素繊維表面修飾法
    • 質疑応答

第2部 熱可塑性樹脂と炭素繊維の界面接着性を改善する相溶化剤の開発と適用

(2022年4月8日 13:00〜14:30)

 新規相溶化剤に求められる機能は、強化繊維と母材樹脂との界面接着性の向上はもちろんのこと、母材樹脂への影響も考慮することが重要である。
 本講座では、

  • 母材樹脂の機械特性や熱特性を低下することなく、界面接着性の向上する相溶化剤の構造を求めた。
  • 界面剪断強度のメカニズムは、フラグメンテーション試験、およびマイクロドロップレット試験の実例を紹介する。
  • 新規相溶化剤が電子線処理によって、強化繊維や母材樹脂との架橋効果をもたらす実例も紹介する。

 バイオマス繊維、炭素繊維、ガラス繊維などの繊維強化複合材料の力学物性は、繊維配向、樹脂含侵率、および繊維と樹脂の界面接着性が大きく関わっているため、以下の点を中心に話を行う。

  1. 複合材料における炭素繊維、バイオマス繊維について
  2. 相溶化剤の添加効果について
    • 母材樹脂への影響
      • 熱的特性
      • 力学物性
    • 界面接着性のメカニズム
      • 界面破壊
      • 凝集破壊
      • 材料破壊
  3. 強化繊維と母材樹脂との界面剪断強度について
    • フラグメンテーション試験
    • マイクロドロップレット試験
    • MAPPとの違い
  4. 相溶化剤の電子線照射による架橋効果
    • 質疑応答

第3部 樹脂と炭素繊維間における界面破壊の機械工学から見た防止方法と靭性改善

(2022年4月8日 14:40〜16:10)

 炭素繊維強化プラスチックを含む繊維強化複合材料全般の中での界面破壊の位置づけや必要性、その発生理由などを紹介したうえで、界面破壊の発生を決める力学的指標として、界面強度と繊維強度とのいわゆる兼ね合いから決まる臨界繊維長を中心に紹介する。さらに亀裂の力学である破壊力学の視点から見た場合の界面破壊の考え方を中心に、その測定方法や簡単な範囲でのシミュレーション方法を紹介する。さらに界面破壊の力学的な防止方法の事例をいくつか紹介し、界面破壊の重要性を紹介する。
 繊維強化複合材料全般の中での界面破壊の重要性やその指標としての臨界繊維長、および界面破壊を界面での微細欠陥から進展する亀裂と考えた場合の破壊力学的な指標の使用方法などを修得して頂ける。

  1. 複合材料における内部損傷とは
    1. 複合材料の中で起きる最終破壊前に起きる3つの損傷形態
    2. その発生の有無と順位を決める力学的因子 (指標)
    3. 界面破壊が引き起こす連鎖現象
  2. 界面破壊の発生を決める力学的指標
    1. 臨界繊維長とは
    2. 臨界繊維長の視点から見た界面破壊の発生指標
    3. 臨界繊維長の測定方法の実例
  3. 亀裂の力学 (破壊力学) から見た界面破壊
    1. 界面の力学と破壊力学との関係
    2. 界面亀裂の亀裂モード
    3. 界面の靭性の指標値
    4. 界面の靭性の測定法方法
    5. 界面の靭性のシミュレーション方法 (概説)
  4. 界面破壊の力学的な防止方法の事例
    1. 界面剪断応力を低減する方法
    2. 界面近傍の力学場を変更する方法
    3. 界面破壊の抑制効果の実例 (衝撃荷重に対して)
    4. 界面破壊の抑制効果の実例 (繰り返し疲労荷重に対して)
    • 質疑応答

講師

  • 山本 徹也
    名古屋大学 大学院 工学研究科 化学システム工学専攻
    准教授
  • 附木 貴行
    金沢工業大学 バイオ・化学部 応用化学科
    講師
  • 大窪 和也
    同志社大学 理工学部 機械理工学科
    教授

主催

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お問い合わせ

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受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
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アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

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  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
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  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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