技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

嗅覚センサ実現のための技術要素、課題とその研究開発動向

嗅覚センサ実現のための技術要素、課題とその研究開発動向

~なぜ製品化が難しいのか、どうしたら上手くいくのか~
オンライン 開催

概要

本セミナーではにおい・嗅覚について基礎から解説し、センシング技術、においを定量化・可視化する技術について詳解いたします。

開催日

  • 2021年8月31日(火) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 嗅覚センサ、バイオセンサ、バイオデバイスに関連する技術者、開発者、研究者
    • 医療機器
    • 呼気診断
    • ヘルスケア など

修得知識

  • 嗅覚センサの歴史、現状、展望
  • 嗅覚センサシステムの構成要素とそれぞれの動作原理
  • MSSの動作原理と、データ解析を含む周辺要素技術の最新情報
  • 嗅覚センサのアプリケーション例と、社会実装に向けた課題

プログラム

 五感のなかで、最もデバイス化が遅れているのが「嗅覚」です。人工嗅覚の実現を難しくしている大きな要因が、その測定対象である「ニオイ」の複雑さです。「ニオイ」とは、40万種類以上といわれる各成分が、任意の割合で数種から数千種混ざり合って形成されるものであり、さらにこれが時間的にも空間的にも絶えず揺らぎ続けます。この捉えどころの無い「ニオイ」を測り、人間が理解できる情報に変換する人工嗅覚の実現は、最高難度の科学技術課題のひとつといえます。
 本講座では、各種アプリケーションに向けた嗅覚センサシステムの実現に向けて、まず1982年から続く世界各国でのさまざまな研究開発の歴史を振り返り、何がどこまで研究され、現状では何が課題になっているのかをまとめます。これを踏まえた上で、嗅覚センサに必要とされる要素を網羅した膜型表面応力センサ (Membrane-type Surface stress Sensor, MSS) を軸に、我々が進めている研究開発を紹介します。特に、MSSの動作原理や特徴などを、開発者の視点から詳細に説明します。さらに、最先端のハードウェア (センサ素子+感応膜、流路設計など) とソフトウェア (機械学習など) を統合する総合的な研究開発について、アプリケーション事例も含め、最新の成果とともにご紹介します。

  1. はじめに
    1. 嗅覚センサの歴史と現状
    2. 生物の嗅覚と嗅覚センサの違い
    3. 嗅覚センサシステムの要素と相互関係および技術課題
  2. MSSと周辺技術の研究開発
    1. ナノメカニカルセンサについて
    2. カンチレバーからMSSに至る経緯の技術的解説
    3. MSSの動作原理と各部の役割について
    4. 感応膜の設計と各種被覆方法の可能性と課題
    5. MSSの応用例
  3. 産学官連携による最先端技術の垂直統合
    1. MSSアライアンスについて
    2. 新・MSSフォーラムのご案内
  4. 機械学習との融合
    1. ニオイの特定指標の定量推定
    2. 「伝達関数比」によるフリーハンド測定
    3. 「擬原臭」によるニオイのデジタル化
  5. 別のアプローチ
    1. 逆転の発想による「固体材料のパターン認識」
    2. 名刺でもできる質量分析「流体熱力学質量分析」
    3. 各種最先端ガス分析装置の紹介
  6. まとめと今後の展望
    1. アプリケーションの分類
    2. 生体ガスによる非侵襲性医療診断の動向と可能性
    3. 嗅覚センサに関する技術的な考え方
    4. 将来展望と今後の課題
    • 質疑応答

講師

  • 吉川 元起
    国立研究開発法人 物質・材料研究機構 (NIMS) 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点 (MANA)
    グループリーダー

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 45,000円 (税別) / 49,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 99,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 148,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。