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界面活性剤の種類とメカニズム、選び方と使い方

界面活性剤の種類とメカニズム、選び方と使い方

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、界面活性剤の特徴と特性の把握、豊富な応用・用途例について解説いたします。
また、既存の界面活性剤の複合化、一部の化学修飾による「新しい用途、新規材料開発」について詳解いたします。

開催日

  • 2019年10月10日(木) 10時30分 17時15分
  • 2019年10月11日(金) 10時00分 16時00分

受講対象者

  • 界面活性剤による製品開発・新機能創製を目指している技術者、研究者
    • 医薬品
    • 食品
    • 化粧品
    • 化学品
    • 農薬
    • 塗料
    • 土木
    • エネルギー など

修得知識

  • 界面活性剤の基礎
  • 混合界面活性剤の親水性・疎水性比の評価法
  • 界面活性剤の機能制御
  • 界面活性剤の利用ノウハウ

プログラム

第1部. 天然由来の界面活性剤サーファクチンの応用展望

(2019年10月10日 10:30〜12:00)

 近年の海洋マイクロプラスチック汚染の問題など、世界的な環境意識の高まりから様々な領域でサステイナビリティが益々重視され、界面活性剤も例外では無い。バイオサーファクタント (BS) は微生物が作る天然の界面活性剤で、カーボンニュートラルでSDGsの実現にも貢献しうる。
 親水基の構造により様々なBSが知られ、中でもペプチド型のサーファクチンについて、そのユニークな分子構造と物性、化粧品等での応用について紹介したい。

  1. バイオサーファクタントとは
    • 分子構造と種類
  2. サーファクチンとは
    • 由来について (発酵生産)
    • 分子構造と基本性能、安全性
    • 環状ペプチド構造に由来する特異性能
  3. サーファクチンの応用例
    • 化粧品分野での活用事例
      • D相ゲル
      • 乳化
      • プレミックス化
      • 相乗効果 ほか
    • その他の産業での活用事例
    • 質疑応答

第2部. シリコーン系界面活性剤の新しい用途を含めた活用事例

(2019年10月10日 13:00〜15:00)

 界面活性剤は疎水性部分と親水性部分とからなるが、その疎水性部分がシリコーンであるものがシリコーン系界面活性剤である。シリコーンは炭化水素とは異なる特性をもつことから、シリコーン系界面活性剤も炭化水素系界面活性剤には無い特徴を有しており、幅広い産業分野・用途で利用されている。その用途は、親水性、吸水性、レベリング性、帯電防止性、親油性、顔料分散性、柔軟性、潤滑性、風合い調整性、離型性などを活かした、繊維、化粧品・トイレタリー、塗料・インキ、ゴム・プラスティックなどの産業における製品改良成分、あるいは整泡性、消泡・抑泡性、浸透性、分散性、潤滑性などを活かした、ウレタンフォーム、パルプ・製紙、金属加工・機械などの産業における工程助剤などが挙げられる。本セミナーでは、シリコーンとシリコーン系界面活性剤の特徴と特性、それらを活かした産業分野での用途例について述べる。

  1. シリコーンの概要
  2. シリコーン系界面活性剤の概要
    1. 主鎖構造 (疎水性部分)
    2. 有機性官能基 (親水性部分、親油性部分)
    3. 分子構造
    4. 特徴
  3. 応用例
    1. 整泡性、起泡・消泡性の利用
    2. 乳化・可溶化性の利用
    3. 自己組織体形成性の利用
    4. 液性改質としての利用
      • ぬれ
      • 湿潤性
      • 展延性
    5. 表面改質としての利用
      • 滑性
      • 疎水性
      • 分散性
      • 帯電防止
      • 防曇性
    • 質疑応答

第3部. アミノ酸系界面活性剤の種類、特性と活用法

(2019年10月10日 15:15〜17:15)

 本講座ではパーソナルケア用起泡性洗浄成分として広く利用されているアシルアミノ酸塩を中心に、その特長と用途を紹介する。

  1. アミノ酸とアミノ酸系界面活性剤
  2. アシルアミノ酸塩の特長と用途
    1. アシルアミノ酸塩の特性
    2. アシルグルタミン酸塩
    3. アシルグリシン塩
    4. アシルサルコシン塩
    5. その他のアシルアミノ酸塩
  3. 塩基性アミノ酸の界面活性剤としての利用
    • 質疑応答

第4部. アニオン・カチオン・両性・ノニオン界面活性剤の種類と新しい用途を含めた活用例

(2019年10月11日 10:00〜14:45) 途中に45分の昼食時間あり

 日常生活で使用している、トイレタリー製品をはじめ、化粧品、食品、口腔製品、医薬品、並びに化学製品等の様々な製品中には何らかの目的で「界面活性剤」が配合されているといって過言でない。これは界面活性剤が一成分で、乳化作用、分散作用、可溶化作用、湿潤作用、洗浄作用などの多様な機能・作用を具現ができるためでる。 一方、現代社会における顧客の消費財に対する購買動機は「機能」、「価格」のcost/performanceといった一辺倒の固定観念から、「利便性」、「快適性」、「ファッション性」、「環境・生理的安全性」と多様化傾向を呈している。界面活性剤の技術開発も、開発コスト・安全性等のリスクが高い新機能性界面活性剤を開発するというよりはむしろ、既存の界面活性剤の高度利用開発技術 (複合化) により、課題解決を計る傾向が大きいように思える。
 本講義では、既存の界面活性剤の複合化、または一部の化学修飾による、「新らしい用途、新規材料開発」の創製に繋がる萌芽技術を中心に述べることにする

  1. はじめに
  2. 界面活性剤の開発推移の概要
  3. 界面活性剤水溶液の物理化学的性質
    1. 界面活性剤の分類とその特徴
    2. 界面活性剤の構造要因とその作用・機能
    3. 界面活性剤の溶解挙動
    4. 吸着等温曲線
    5. 界面活性剤の物理的構造要因と分子集合状態
  4. アニオン界面活性剤の種類と活用事例
    1. 混合界面活性剤による機能向上
      1. 表面張力降下作用
      2. 無機塩の塩入高か
      3. タンパク変性抑制効果
    2. 天然系機能性界面活性剤
  5. カチオン界面活性剤の種類と活用事例
    1. 洗剤用高分子柔軟剤 (高分子ベシクル剤)
    2. 配管抵抗減少剤 (DR剤)
  6. 両性界面活性剤の種類と活用事例
  7. ノニオン界面活性剤の分類と活用事例
    1. ノニオン界面活性剤にベシクル形成性と機能
  8. 拡張HLB法 – 混合界面活性剤の指標値
  9. おわりに
    • 質疑応答

第5部. ポリグリセリン系界面活性剤の種類と活用事例

(2019年10月11日 15:00〜16:00)

 ポリグリセリン系界面活性剤は、親水部にポリグリセリンを有する非イオン性界面活性剤の総称である。自然由来原料を用いて製造され、その安全性の高さから適用範囲は食品や化粧品などに用いられることが多い。本項ではその用途や、基礎的な性質、具体的な応用例について述べる

  1. ポリグリセリン系活性剤の位置づけ
  2. 高親水性で、起泡性の高いポリグリセリン系活性剤
  3. 疎油性とクレンジング剤への応用
  4. その他
    • 質疑応答

講師

  • 柳澤 恵広
    株式会社カネカ
  • 田村 誠基
    ダウ・東レ 株式会社 研究開発部門 製品開発2部
    主任研究員
  • 押村 英子
    味の素 株式会社 バイオ・ファイン研究所
  • 堀内 照夫
    株式会社 ミルボン 中央研究所
    開発顧問
  • 坂西 裕一
    株式会社 ダイセル 有機合成カンパニー 事業戦略室 戦略企画グループ
    主任部員

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 65,000円 (税別) / 71,500円 (税込)
複数名
: 60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 60,000円(税別) / 66,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 65,000円(税別) / 71,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 120,000円(税別) / 132,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 180,000円(税別) / 198,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

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