技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

バイオ医薬製造におけるシングルユース製品使用時のトラブル対策

バイオ医薬製造におけるシングルユース製品使用時のトラブル対策

~破損・破袋・液漏れのリスク対策、抽出物/溶出物の評価・バリデーション~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2018年6月11日(月) 10時00分16時30分

プログラム

第1部. シングルユース培養槽・バッグ使用におけるトラブルの事例と対策

(2018年6月11日 10:00〜12:00)

 バイオ医薬品の製造プロセスでは、シングルユース製品が多く利用されている。シングルユース製品は、培養プロセスではシングルユースバッグを培養槽に使用するシングルユース培養槽が普及している。また、培地や緩衝液の調製、原薬/中間体の保管/貯留にもシングルユースバッグが利用されている。さらにバッグ間や装置間を連結する送液ラインもフレキシブルチューブを用いたシングルユースラインが利用されている。シングルユース製品は、ディスポーザブルのため洗浄/滅菌が不要であることから、プロセスの省力化やコンタミネーションリスクの低減などにおいて有用である。一方、プラスチック製のフィルムやチューブ、コネクタが使用されているため、従来の固定配管と比較して破損や破袋による液漏れなどのリスクを有している。また、シングルユース製品で構築されたプロセスを使用する際に、製造現場において使用毎に適切なセットアップを行う必要がある。
 この講義では、シングルユース製品のサプライヤーの観点からトラブル事例の紹介及びその対策について紹介する。

  1. シングルユース製品とは?
    1. シングルユース製品の種類
    2. シングルユース製品活用の利点と欠点
  2. シングルユース製品のトラブル事例
    1. シングルユース培養槽
    2. シングルユースバッグ
    3. シングルユースラインン
  3. 失敗しないシングルユース製品の使用のために
    1. プロセスにおけるリスクの抽出
    2. リスクに対する適切なアプローチ
    • 質疑応答

第2部. シングルユースシステムのExtractables/Leachables (抽出物/溶出物) について

(2018年6月11日 12:50〜14:10)

 シングルユースシステムのExtractables/Leachables (抽出物/溶出物) は、懸念事項として、この技術が医薬品製造工程に使用を開始された2000年代中盤から、すでに注目されている話題であった。これまでもBPSAやBPOCをはじめとする業界団体も活発な議論をしてきたが、シングルユースシステムが、ごく一般的に使用されようになった現在でも、活発な情報交換が行われている。
 今回は、Extractables/Leachables (抽出物/溶出物) が注目されている理由を紹介し、実際のデータ取得に関するCase Studyに触れ、関連する最近の話題についても共有したい。

  • Extractables/Leachablesとは?
  • リスクとして認識されている点
  • 業界中で参考にされているガイド
  • リスクアセスメントの例
  • データの紹介 (基礎的なデータ、ユーザー固有のデータ)
  • バリデーションに必要な期間とコストのイメージ
  • バリデーションプログラムの例
  • 質疑応答

第3部. シングルユース製品を使用する製造環境の構築と運用におけるポイント

(2018年6月11日 14:30〜16:30)

 近年のシングルユース製品の発展により、商用規模の生産から小規模・少量・多品種の医療ニーズまで適応しうる製品群が揃っており、バイオ医薬品原薬の技術シーズ開発においてはより広い機器の選択肢を持つことが可能となった。これに呼応しシングルユース機器のもつ閉鎖系構築のやり易さから、クリーンルームに代表される製造環境を含む生産プロセスの構築では、より合理的な仕様・手法の採用が可能となっている。また、製品の組み合わせによる工程設計のフレキシビリティから、計画時には将来の持続可能性や拡張性をあらかじめ考慮しておくことの重要性が増している。
 本講演においては、米国FDAによる製造承認を取得した設備の計画・運用実績と経験をもとに、バイオ医薬品の品質リスク評価を軸としシングルユース製品を利用した生産プロセスにおける環境構築や、GMP運用の着眼点・留意点を、ケーススタディや事例を用いてご紹介する。

  • 代表的なバイオ医薬品原薬の製造プロセスとシングルユース機器の選択例
  • 機能相関図を用いた生産プロセス運用の検討
  • シングルユース機器を使用する際に実施する品質リスクアセスメントの考え方
  • バイオハザード、バイオセーフティへの考慮
  • クリーンルームのレイアウト検討イメージ
  • シングルユース製品の選択とサプライヤー監査、評価
  • 申請時に勘案すべきポイントの基本的な考え方
    • 抽出物/溶出物
    • 安定性
    • 技術移転
    • スケールアップ
    • 同等性 etc
  • シングルユース製品の変更と変更管理、再バリデーションの例
  • シングルユース製品使用時のヒューマンエラーの事例と再発防止策
  • 間違いの防止と作業の記録、データインテグリティへの対応
  • 生産現場のシングルユース装置、部材管理の例:5S、表示の励行
  • 質疑応答

講師

  • 松田 博行
    藤森工業株式会社 ウェルネス事業本部 先端医療事業推進部 培養技術研究センター 技術開発課
    課長
  • 粟津 洋寿
    日本ポール株式会社 バイオファーマ事業部 シングルユーステクノロジーユニット
    マネージャー
  • 星野 直美
    日本ポール株式会社 バイオテック事業部 バリデーショングループ
    マネージャー
  • 小川 敦嗣
    株式会社UNIGEN 戦略渉外本部
    取締役 本部長

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 54,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 50,000円(税別) / 54,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 59,400円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 108,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 162,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/12/15 医薬品開発における安定性試験実施のポイント オンライン
2025/12/15 無菌医薬品 GMP入門 オンライン
2025/12/15 体外診断用医薬品開発のための製品ストーリー作成と事業戦略策定 オンライン
2025/12/15 インド・中国・ASEANにおける医薬品薬事・薬価戦略と現地対応ノウハウ オンライン
2025/12/15 ICH Q9 (R1) : 品質リスクマネジメント改正の要点と暗黙知・知識管理の品質保証への落とし込み オンライン
2025/12/15 治験総括報告書及びCTD2.5の効率的な作成法と照会事項の分析 オンライン
2025/12/15 非GLP試験における信頼性基準と信頼性確保のポイント オンライン
2025/12/15 原薬製造における洗浄プロセスの設計と洗浄バリデーション オンライン
2025/12/15 欧州・米国・アジア各国の知っておくべき薬価制度と最新動向 オンライン
2025/12/16 GMP基礎講座 (2日間) オンライン
2025/12/16 医薬品製造所における逸脱対応とCAPA効率化/終結判断 オンライン
2025/12/16 分析法バリデーションのための統計解析入門と分析能パラメータ計算および基準値設定法入門 オンライン
2025/12/16 分析法バリデーション基礎講座 オンライン
2025/12/16 インド・中国・ASEANにおける医薬品薬事・薬価戦略と現地対応ノウハウ オンライン
2025/12/16 バイオ医薬品・ウイルスベクター・遺伝子治療薬における超遠心分析の基礎と品質評価における具体的な分析検討方法 オンライン
2025/12/16 医薬品事業化のために必要な開発・上市戦略 オンライン
2025/12/16 患者数・市場規模ベースで検討する医薬品の売上予測と事業性評価 オンライン
2025/12/16 GMPに対応した洗浄バリデーションは具体的に何を計画し、何を行い、何を証明すればよいのか オンライン
2025/12/16 製薬用水の品質確保、PIC/S GMP Annex 1改訂で新たに定義された汚染管理戦略の製薬用水への適用 オンライン
2025/12/17 生体親和性材料の界面設計・評価・スクリーニング オンライン