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特許出願・ノウハウ秘匿の選択基準とその留意点

特許出願・ノウハウ秘匿の選択基準とその留意点

~メリット、デメリットから着眼点、判断基準を聞く~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2018年4月12日(木) 10時00分 17時15分

プログラム

第1部. グローバル特許戦略における権利化、ノウハウ秘匿の考え方

(2018年4月12日 10:00〜11:30)

 企業における研究開発戦略において、従来の自前主義による研究開発から、IoTの進展にも伴い他社技術も活用したオープン・クローズ型研究開発戦略が注目されている。グローバルビジネスに有効な特許戦略の為に必要な守りの権利、攻めの権利の獲得、群としてのグローバルな特許網形成の必要性に言及する。そして、特許戦略だけでなくクローズ戦略の一つであるノウハウ秘匿について、その出願/ノウハウ秘匿の判断基準例を示すと共に、ノウハウ秘匿した場合に有効な先使用権の確保について説明する。更に、国内では先使用が認められたとしても、他国では日本での先使用権は役に立たないという先使用権の限界について説明し、ノウハウ秘匿の注意点を講演する。

  1. オープン・クローズ特許戦略
  2. 守りの権利
  3. 攻めの権利
  4. 群としての特許網形成
  5. グローバルな権利網の形成
  6. ビジネスに有効な特許権の取得
  7. 開発成果の知的財産化
  8. 検証困難な発明を特許出願するかノウハウ秘匿するかの判断
  9. 先使用権制度
  10. グローバルビジネスにおける先使用権の限界

第2部. 大王製紙における特許出願/ノウハウ秘匿の選択基準

(2018年4月12日 12:15〜13:45)

 特許庁の調査によると、届けられた発明・考案について、実際に出願した件数の割合は68.3%で、企業秘密・ノウハウとした件数の割合は3.3%で、業種別・企業規模別に大きな差があります。特許出願/ノウハウ秘匿の選択基準は、同一企業の中でも同じ基準で運用されているとは限りません。一般的には、事業的価値・技術的価値・特許的価値を検討し決定することになりますが、特許出願した場合、ノウハウとして秘匿した場合のメリット/デメリットを洗い出し、競合他社を意識したうえで、自社の選択基準を明確化することが大切と考えています。

  1. 発明・考案の特許出願率/ノウハウ秘匿率
    1. 業種別
    2. 企業規模別
  2. 技術開発成果の活かし方
    1. 特許・実用新案・意匠等の出願
    2. ノウハウ秘匿
    3. 公表
  3. 特許出願、ノウハウ秘匿のメリット・デメリット
    1. 特許出願
    2. ノウハウ秘匿
  4. 特許出願/ノウハウ秘匿の選択基準
    1. A事業分野における選択基準
    2. B事業分野における選択基準
    3. C事業分野における選択基準

第3部. ナブテスコにおける知財経営戦略と知財武装の実践手法

(2018年4月12日 14:00〜15:30)

 日本企業が成長し続けるには、企業や事業のコア価値を知的財産として見定め、その強化・獲得戦略を全社的に展開して、事業競争力と企業価値の向上を実現する。知的財産経営戦略の実行が必須となる。この知的財産経営戦略を実現するには、事業ビジョンを見定めIPランドスケープを実行し、事業戦略を実現する知財戦略を策定して、それを事業部門の事業計画として確実に実行することが必要である。この実行によって新たになされたコア価値については、営業秘密としてノウハウ保護を確実にすると共に、事業戦略に則して特許出願等を実行する知財武装戦略を的確に実行することが重要である。ロボット用精密減速機、鉄道車両用機器、油圧機器、自動ドア等の製造メーカである。ナブテスコは、この知財経営戦略を企業戦略の一環として全カンパニーで活動を展開しており、この活動の中で実践している知財武装戦略の考え方について紹介する。

  1. ナブテスコの経営戦略と事業活動
  2. ナブテスコの知財戦略の全体像と、活動方針、実行体制、推進計画
  3. ナブテスコのグランドビジョン実現に向けた事業のコア価値の選定と強化計画の策定
  4. 事業のコア価値を獲得・強化する知的財産戦略の策定・推進方法
  5. 市場分析のための技術マーケティング (IPランドスケープ) とその結果のコア価値強化戦略での活用
  6. 新事業・改良技術のアイデア創造手法 (ナブテスコ流TRIZ)
  7. 技術やノウハウの営業秘密管理手法 (証拠保全方法)
  8. 事業戦略的に則したノウハウ、特許出願の見極め (知財武装の考え方)
  9. 知財情報戦略データベースの構築
  10. 第4次産業革命に対する知財戦略のあり方 (模索検討中の内容)

第4部. シスメックスにおける知的財産戦略と戦略実現のための環境整備、人材の育成

(2018年4月12日 15:45〜17:15)

 2002年に閣議決定された知的財産戦略大綱の下、知財立国を目指すさまざまな取り組みがなされてきた。その間、大量の特許出願がなされ、また、特許出願や登録件数の数が企業の知財活動の指標として評価される風潮もあった。しかしながら、過去の取り組みにより本当に「知財立国」となったかどうかさまざまな議論がなされ、特許出願・登録件数が、必ずしも企業の競争力や収益に結びついていないことが指摘されている。本講演では、知的財産戦略大綱のできる前から現在まで、「経営に資する知財活動」を目指し、実践してきたシスメックスの特許出願の取り組みについて、紹介する。

  1. 特許出願の目的
  2. 経営理念との関係
  3. 知財活動に関する「基本理念」
  4. オープン&クローズドの意味
  5. ノウハウ秘匿の意義
  6. 権利活用の考え方
  7. 知財コストの意味
  8. 出願国
  9. 代理人
  10. 出願担当者の力量

講師

  • 中澤 俊彦
    中澤経営知財パートナー
    代表
  • 萬 秀憲
    よろず知財戦略コンサルティング
    代表
  • 井上 博之
    ナブテスコ株式会社 知的財産部
    参事
  • 井上 二三夫
    シスメックス 株式会社 知的財産本部
    理事 / 本部長

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

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