技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

メチル化DNAの測定技術開発

メチル化DNAの測定技術開発

~簡易検出法・メチル化頻度測定~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2017年2月6日(月) 10時00分 16時15分

プログラム

第1部. がん診断のための血中メチル化DNAの簡易検出法の開発

(2017年2月6日 10:30〜11:30)

 DNAメチル化は、DNA上で最も頻繁に起こる化学修飾であり、遺伝子発現を制御する鍵反応である。その質と量が異常になった時、細胞機能が乱れ疾病を引き起こす。そのもっとも典型的な例が細胞のがん化である。
 本セミナーでは、化学的にDNAメチル化を解析する技術を振り返り、それらの特徴と問題点を議論する。また、最新のメチル化DNA解析法とその使い方についても紹介する。

  1. DNAメチル化とは
  2. DNAメチル化解析法の実際
  3. DNAメチル化解析の新技術

第2部. メチル化DNA簡易測定法の開発

(2017年2月6日 11:45〜13:15)

 ヒトゲノムDNAにおいてシトシン・グアニン配列中のシトシンはメチル化され、これが遺伝子発現制御に関連している。
 正常細胞と比較すると、がん細胞では癌関連遺伝子のメチル化状態が異常になること、またゲノム全体のメチル化頻度が低下していることが報告されており、これらは癌のバイオマーカーとして期待されている。
 本セミナーでは遺伝子特異的なメチル化頻度とゲノム全体のメチル化頻度を簡便に測定する方法について紹介する。

  1. DNAメチル化
  2. 遺伝子特異的メチル化頻度測定方法
    1. バイサルファイト処理を利用する方法
    2. メチルシトシン認識分子を利用する方法
    3. DNA四重鎖構造を利用する方法
  3. ゲノム全体のメチル化頻度測定方法
    1. HPLCを利用する方法
    2. バイサルファイト処理を利用する方法
    3. メチルシトシン認識分子を利用する方法
  4. まとめ
    • 質疑応答

第3部. 臨床的に活用されているDNAメチル化診断

(2017年2月6日 14:00〜15:30)

 がんの臨床病理学的諸性状に関連する多くの遺伝子の異常メチル化が報告されている。
 さらに、異常メチル化を指標とすることで、がんのリスク、患者の予後および治療効果を予測できる可能性が高まっている。
 特にMGMT遺伝子メチル化は脳腫瘍における抗がん剤治療の効果を予測する代表的因子として活用されており、DNAメチル化はがん診断のバイオマーカーとして実用化が進んでいる。
 本セミナーでは、臨床的に活用されているDNAメチル化診断に着目し、その作用機序およびがん診断への効果について紹介する。

  1. がんの臨床病理学的諸性状に関わるDNAメチル化の概要
  2. 治療予測因子としてのDNAメチル化の実用化
    1. 抗癌剤の薬剤耐性におけるMGMT酵素の分子機構
    2. MGMT遺伝子メチル化に基づく脳腫瘍の化学療法の評価と現状
  3. がん診断へのDNAメチル化解析の応用
    1. 前立腺がん診断へのメチル化バイオマーカー
    2. がんのリスク予測マーカー
  4. 将来的に期待されるメチル化バイオマーカーと診断法の開発
  5. まとめ
    • 質疑応答

第4部. 胃癌におけるDNA異常メチル化の分子誘導機構

(2017年2月6日 15:45〜17:15)

 遺伝子プロモーター領域のDNA異常メチル化による遺伝子サイレンシングは多くの悪性腫瘍において癌抑制遺伝子を不活化する重要な分子機構である。
 その中でも胃癌はDNA異常メチル化の関与が大きく、Epstein – Barrウイルス関連胃癌は全てのヒト悪性腫瘍の中でも最も顕著なDNA異常メチル化を呈するサブタイプである。
 本セミナーでは、メチル化DNA検出・測定・診断への応用を理解する上で重要な、癌にどのように異常メチル化が誘導されるか、その機構について胃癌を例に挙げて解説する。

  1. 胃癌の層別化と各サブタイプのゲノム網羅的DNAメチル化模様
  2. 各メチル化サブタイプの原因
    1. ピロリ菌感染・慢性炎症による異常メチル化蓄積
    2. Epstein – Barrウイルス感染による異常メチル化誘導
  3. 異常メチル化の分子機構
    1. メチル化誘導因子とメチル化抵抗因子
    2. メチル化抵抗因子の低下による異常メチル化獲得
    • 質疑応答

講師

  • 岡本 晃充
    東京大学 大学院 工学系研究科 化学生命工学専攻
    教授
  • 吉田 亘
    東京工科大学 応用生物学部
    助教
  • 秋山 好光
    東京医科歯科大学 医歯学総合研究科 分子腫瘍医学分野
    講師
  • 金田 篤志
    千葉大学 大学院 医学研究院 分子腫瘍学
    教授

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 64,800円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 55,000円(税別) / 59,400円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 64,800円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 118,800円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 178,200円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/12/16 試験検査室管理におけるOOS/OOT対応とサンプリング実施のポイント オンライン
2024/12/16 医薬品承認申請書のコンプライアンスとグレー部分への対応 オンライン
2024/12/16 ペプチド医薬品の疾患別事例からみる市場性およびペプチドの合成・分析のポイント オンライン
2024/12/17 省力化・効率化で実践するCSVへのヒント オンライン
2024/12/17 デスクトップで行う医薬品市場予測のスキルアップと精度向上 オンライン
2024/12/17 医薬品製造現場におけるコスト削減と少人数体制のQC/QA業務効率化 オンライン
2024/12/17 LNP (脂質ナノ粒子) 製剤における品質評価/製剤設計・品質管理・製造プロセスとDDS技術・動向 オンライン
2024/12/17 GMPが空調設備に求める交叉汚染防止要件とその管理 オンライン
2024/12/17 無菌製剤・再生医療等製品の工場における査察対応とGMP改善業務 オンライン
2024/12/17 再生医療を含めた国際共同治験の進め方と各ステージ毎における対応手法 オンライン
2024/12/17 PV業務においてグローバルSOPとローカルSOPをどう棲み分け、整合性を図るか オンライン
2024/12/18 GMP省令改正に対応した供給者管理の留意点 東京都 会場・オンライン
2024/12/18 SDS・ラベル超基礎講座 オンライン
2024/12/18 滅菌製品および無菌医薬品における微生物試験の実務とバリデーションのポイント オンライン
2024/12/18 バリデーション入門講座 オンライン
2024/12/18 ICH品質関連ガイダンス視点から考えるCTD-Q記載要求事項と効率的申請資料作成法 オンライン
2024/12/18 核酸医薬品の品質管理および分析・評価のポイント オンライン
2024/12/18 コンピュータシステムバリデーション (CSV) で要求される各規制・ガイドラインの理解 オンライン
2024/12/18 医薬品開発におけるマーケティングリサーチ手法およびデータの捉え方・活用のポイント オンライン
2024/12/18 薬価申請・原価計算方法の実際と交渉で有効なデータ取得・資料作成のポイント オンライン

関連する出版物

発行年月
2011/6/28 治験の臨床検査値における軽微変動が意味するもの / 有害事象判定
2011/5/26 厚生労働省ER/ES指針、21 CFR Part 11とコンピュータバリデーション (中級編)
2011/5/25 超入門 厚生労働省ER/ES指針、21 CFR Part 11とコンピュータバリデーション
2011/4/20 厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理ガイドライン」対応実践講座
2011/1/28 3極GMP/局方における無菌性保証と査察対応
2011/1/25 供給者監査実施のノウハウと注意点
2010/12/6 日本での申請をふまえたアジアンスタディと各国の相違
2010/12/1 「コンピュータ化システム適正管理ガイドライン」対応準備の手引き
2010/11/29 FDA Part11査察再開と欧州ANNEX11要求対応
2010/11/25 EDC適合性調査と医療機関事前対応
2010/10/28 薬物動態(「ヘ」項)試験におけるデータ・試験の信頼性確保・保証とQC・QA手法/タイミング
2010/8/20 3極GMP査察対応シリーズ
2010/5/27 CMCレギュレーションとドラッグマスターファイル(DMF)作成入門
2010/4/20 高血圧対応製品の研究開発動向と市場分析
2009/6/5 非GLP/GLP試験・医薬品製造の国内・海外委託と適合性調査対応
2009/2/23 社内監査の手引き
2009/2/10 臨床試験におけるEDCに関する信頼性調査への対応実践講座
2007/3/16 臨床開発におけるER/ESの活用とコンピュータシステムバリデーション実践書