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自動運転への人工知能の実装技術と今後の課題

自動運転への人工知能の実装技術と今後の課題

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、歩行者検出、外界認識、膨大な演算量の処理など、自動車への人工知能応用の最新動向について解説いたします。

開催日

  • 2016年9月23日(金) 10時30分 16時30分

プログラム

第1部 人工知能と脳神経科学の発展が自動運転の実現を加速する

(2016年9月23日 10:30〜12:10)

 2013年に米国連邦運輸局 (NHTSA) は「今後10 – 20年でヒトとクルマの関係がこれまでの100年間以上に変化する」と指摘している。そして過去3年間でその兆候と今後の方向性が明確になって来た。一方、2012年以降、機械学習を中心として人工知能が大きく予測を上回る進展を続けており、それをクルマに適用する事で自動運転の実現時期が早まる可能性も見えて来た。
 今回は、そうした状況を解説した上で、自動運転に対する市場ニーズや社会的必要性と今後発生し得る新たな課題、また自動運転技術の実現が広く産業構造を変え社会を変革し得る波及効果を持ち、その開発が特に日本にとって如何に重要なのか、といった点まで言及する。

  1. 自動運転とは
    1. 自動車運転の本質
    2. 自動運転の正確なレベル分けと国際認識
    3. 自動運転とはヒトの代わりにコンピュータが運転するもの
  2. 日本で進んでいたコネクテッド・カー (Vehicle IoT)
    1. オンラインゲーム (MMORPG) とVehicle IoTの関係
    2. 日本ではなぜVehicle IoTが進んでいたのか
    3. クルマに於けるICT/IoTの役割と今後の発展
    4. ADASから自動運転へ
  3. 人工知能と脳神経科学の発展
    1. ICTの指数関数的発展とテクノロジーシンギュラリティの関係
    2. 2012年以降、クラウドに人工知能が宿り始めた
    3. 自動運転と人工知能発達の同時代性
  4. 自動運転の開発
    1. 如何にコンピュータがヒトの代わりに環境を認識し自動走行を行うのか
    2. 3次元地図と機械学習の重要性
    3. 海外の動向
    4. 今後の課題
      1. ソフトウエアアップデート管理
      2. ネットワーク・セキュリティ、サイバー・クライム対策
      3. ヒトとシステムの関係 (自動運転に対する過信、不信、状況認識の喪失、プライバシー)
      4. 法規・倫理問題
  5. 今後10 – 20年でクルマに起こる変革
    1. 自動運転化がもたらすトランスポーテーションの変化
    2. クルマが生成する情報による新事業創出の可能性
    3. シェアリングエコノミーの発達と自動車産業へのインパクト
  6. 他産業へのインパクト
    1. ICT/IoTの発展による産業構造と企業価値の変化
    2. データと計算能力を持つ事があらゆる産業で国際競争力となる
    • 質疑応答

第2部 GPUを用いたディープラーニングと自動車への実装技術

(2016年9月23日 13:00〜14:40)

 自動運転の実現には数cm精度で自車の位置決め、障害物の位置等を決める処理が必要である。ここはファジーなロジックは許容されず、人間の管理下にあるアルゴリズムを処理する必要がある。これをリアルタイム処理するには非常に高性能なプロセッサが必要であり、性能がCPUの約1桁高いGPUの超並列処理が貢献する。GPUの超並列処理アーキテクチャ及びプログラミング開発環境は既にスーパーコンピュータ、高性能ワークステーション等で完成されている。
 他方、人間の作成したアルゴリズムでは認識精度の向上がもはや望めない画像認識、環境認識の機能は人工知能・ディープラーニングが活用される領域である。GPUの超並列処理はこのディープラーニングを実現する上でも最適のものである。
 上記の根本的に異なる2種の処理方式は1式のGPUで処理可能であり、これを実現するのが車載SoCのTegraであり、それを搭載した開発プラットフォームDRIVE PXである。

  1. 人工知能・ディープラーニングの最新状況
    1. 人工知能、ディープ・ラーニングを牽引する3大要素
    2. 画像認識における革新的人工知能アーキテクチャ:ディープ・ニューラル・ネット
    3. 学習に要求される非常に高いプロセッシング能力及びGPUによる優れたソリューション
    4. 自動運転でなぜディープ・ラーニングが注目されているか
  2. GPUで可能となるサーバによる学習から車載組込みECUでの認識までの一貫ソリューション
    1. GPUのスーパーコンピュータでの実績
    2. スーパーコンピュータから組込みSoCまでの一貫したアーキテクチャ
    3. 上記を活用したプローブ・カーによるクラウド連携連続学習の容易な実現
  3. 自動運転におけるディープラーニングによる画像認識の実績
    1. KITTIベンチマークでの短期間での認識精度向上 (8ヶ月で世界2位)
    2. 欧州主要OEMによる画像認識の実績例
  4. 自動運転を早期に実現するDRIVE PXプラットフォーム及びDRIVE Worksソフト・フレームワーク
    1. 将来の市街地走行までも実現可能なスケーラブルなDRIVE PXプラットフォーム
    2. DRIVE PXの高性能GPUを搭載した車載SoC Tegra
    3. 拡張可能なオープン・アーキテクチャをもつDRIVE Worksソフト・フレームワーク
    4. 上記プラットフォームの動作デモ
    • 質疑応答

第3部 Deep Learningによる歩行者検出技術

(2016年9月23日 14:50〜16:30)

  1. 従来の歩行者検出技術
  2. Convolutional Neural Networkとは
  3. CNNによる歩行者検出技術
  4. 歩行者検出性能の評価
  5. 最新動向
    • 質疑応答

講師

  • 野辺 継男
    インテル 株式会社
    事業開発・政策推進ダイレクタ兼 チーフサービスアーキテクト
  • 馬路 徹
    エヌビディア ジャパン
    技術顧問
  • 藤吉 弘亘
    中部大学 工学部 ロボット理工学科
    教授

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

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