技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

海外製造所での対応をふまえた注射剤の異物検査・改善と限度見本設定・教育訓練

海外製造所での対応をふまえた注射剤の異物検査・改善と限度見本設定・教育訓練

~サンプリング方法・官能検査の客観性、改善事例紹介~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは注射剤の異物試験の方法、限度見本の設定、教育訓練について詳細に説明いたします。

開催日

  • 2016年5月30日(月) 10時30分 16時30分

修得知識

  • 注射剤の不溶性異物/不溶性微粒子試験方法
  • 全数目視選別の方法
  • 異物混入の主な原因
  • 異物低減の改善事例
  • 工程評価のためのサンプリング方法
  • 海外製造所の改善事例紹介
  • 注射剤の異物試験の方法、限度見本の設定、教育訓練について詳細に解説
  • 官能検査の観点から検査員のバラツキと評価
  • 異物検出の確率と母不良率との関係
  • 自動異物検査機検出力と目視検出力との関係

プログラム

 注射剤の異物は製品回収の多い原因の一つである。特に海外製造所で注射剤を製造している場合はさらに対策が必須である。注射剤の異物改善が難しいのは、異物は確率的発生することと異物試験が官能検査のためである。異物の発生原因を知り、官能検査に客観性をもたせることで正しく評価が可能になり、改善が進む。
 セミナーでは注射剤の異物試験の方法、限度見本の設定、教育訓練について詳細に説明する。その評価方法を活用してどのように注射剤の異物を改善したかの事例を紹介する。最近ますます増えている海外の製造所でのどのように具体的に改善するか、工程の異物評価のためのサンプリングの方法など、改善するための評価方法を詳しく説明する。
 異物評価においてサンプリングで汚染させてしまうと、評価ができなくなり、その結果異物改善が出来なくなる。評価方法を理解し実践できれば、異物の改善は100%解決する。

  1. 注射剤の異物対策の難しさ
    1. 評価が適切でなく改善を試みた事例
    2. 日本で注射剤の異物による製品回収が多い理由
    3. 海外での注射剤異物が問題にならないのか
    4. 異物の発生は確率
    5. 官能検査として評価方法の難しさ
  2. 注射剤異物試験方法で理解しておきたいポイント
    1. 欧米の異物検査と日本薬局方の異物検査の違い
    2. たやすく/明らかに検出できる異物の大きさとは
    3. 官能検査の観点から検査員のバラツキと評価
    4. 異物検出の確率と母不良率との関係
    5. 自動異物検査機検出力と目視検出力との関係
  3. 注射剤の異物検査
    1. 不溶性異物
      • 非破壊による異物のサイズ/形状測定
      • 限度見本の設定
      • 標準見本/限度内見本/限度外見本の違い
      • 標準粒子と実際の異物を用いる場合の違い
      • 官能検査の手法による標準見本の設定
      • 検査者の評価/訓練/認定
      • QC試験方法
      • 目視による方法 (観察方法と観察時間)
      • 観察機を用いる方法
      • 判定基準 (n数と欠点数Cの設定)
      • 凍結乾燥製品 (ゴム栓) の溶解
      • 凍結乾燥製品 (アンプル) の溶解 (ホールバーニング)
      • 製造の目視による全数選別
      • 凍結乾燥製剤
      • 溶液
    2. 不溶性微粒子
      • ろ過試験方法
      • 光遮蔽 (HIAC) 測定方法
      • 観察機を用いる方法
    3. 異物の同定方法
      • 異物の取り出す時の注意事項
      • 顕微鏡FTIRによる測定
      • 電子顕微鏡X線マイクロアナライザーによる同定
    4. 日局不溶性異物試験の考え方
      • ロットを保証するものではない
      • 判定ではなくモニタリングとして位置づけ
      • ロット保証はトータルで行い、試験は形式的なものとする
  4. 評価方法を駆使した改善事例
    1. 繊維低減 (輸液剤など)
    2. アンプル成形時の異物対策
    3. グラスファイバー混入改善
    4. フレークス発生原因とその改善
    5. 処方成分によるフレークスの発生 (リン酸塩)
    6. 不溶性微粒子の改善Ⅰ (シリコン塗布ゴム栓、シリンジ)
    7. 不溶性微粒子の改善Ⅱ (輸液の経年での増加)
    8. 導入品の異物低減 (プラスチックアンプル)
    9. 不溶性異物の経年での増加 (原薬の出発物質の変更)
    10. 資材からの影響 (ポリ袋)
    11. 高額な製品の異物対策 (ガラス溶着している異物の除去)
    12. 開発段階の取組みⅠ (海外製造品 イタリア編)
    13. 開発段階の取組みⅡ (海外製造品 米国編)
    14. 開発段階の取組みⅢ (海外製造品 ベルギー編)
  5. 海外製造所の異物試験評価方法の伝達方法
    1. 開発段階品の評価 (製造品と安定性試験品)
    2. 海外製造所の理解と協同に向けて
    3. 自ら改善する力を身に付ける
  6. 注射剤の異物の変更管理時の評価方法
    1. 原薬の製造方法変更
    2. 直接容器の変更
    3. 製造方法の変更
  7. 注射剤の異物苦情を受けた時の評価方法
    1. どの段階で異物を認めたか
    2. コアリング
    3. 異物の同定
    4. 広がりの調査
    5. 製品回収の有無の判断
    6. 実際の異物苦情の実例 (開封後と未開封)
    7. 難しいお客様対応事例 (バイアル瓶内にガラス破片混入)
  8. まとめ
    1. 異物のモニターとして異物検査
    2. 注射剤の異物に対する正しい知識の重要性
    3. 正しく評価すれば、必ず異物は低減可能
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 脇坂 盛雄
    株式会社 ミノファーゲン製薬
    顧問

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

5F 第1講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 22,500円(税別) / 24,300円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 46,170円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 48,600円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 72,900円(税込)
  • 受講者全員が会員登録をしていただいた場合に限ります。
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/12/10 電子化/MES・LIMS導入・連携コース (全2コース) オンライン
2024/12/10 mRNA医薬品の基礎および設計・合成と製造のポイント オンライン
2024/12/10 医薬品開発段階での処方・製法変更におけるBE試験の考え方と生物学的同等性確保のための開発戦略 オンライン
2024/12/11 医薬品ライセンス基礎講座 2日間講座 オンライン
2024/12/11 錠剤、カプセル剤等食品 (サプリメント) へのGMP実施 (2026年9月) にむけた理解と対応 オンライン
2024/12/11 開発段階に応じた治験薬GMP対応とICH Q14 (分析法の開発) への取り組み オンライン
2024/12/11 炎症性腸疾患における治療・薬剤選択の実際と今後の展望 オンライン
2024/12/11 動物用医薬品・体外診断薬における薬事規制と国内外市場動向 オンライン
2024/12/11 医薬品モダリティ (抗体/核酸/中分子/再生医療) の実用化とDDS技術の特許戦略 オンライン
2024/12/11 ADCを含む次世代抗体医薬の知財戦略および強い特許明細書・クレームの書き方 オンライン
2024/12/11 EU規制をベースにしたPharmacovigilance監査の基礎 オンライン
2024/12/11 医薬品開発におけるマーケティングリサーチ手法およびデータの捉え方・活用のポイント オンライン
2024/12/11 食品安全と問題解決を実践するための食品工場の品質管理セミナー オンライン
2024/12/11 標準品の品質試験法設定の基礎と注意点 オンライン
2024/12/12 癒着防止材の選択、使用法と今後求められる製品像 オンライン
2024/12/12 開発段階 (求められる要件) に応じたQbDによる製剤開発と品質規格・Validation実施範囲 オンライン
2024/12/12 GLP省令の基礎知識とGLP試験における現場調査 (試験操作調査と施設調査) 手法 オンライン
2024/12/12 バイオ医薬品の原薬製造における外来性感染性物質のクリアランスと安全性試験 オンライン
2024/12/12 残留溶媒に関する規制と申請上の留意点、規格値設定の考え方 オンライン
2024/12/12 医薬品開発における非臨床安全性評価とCTDの記載・信頼性確保 オンライン