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シリコン負極材料の開発と膨張・収縮対策

シリコン負極材料の開発と膨張・収縮対策

~電極内部の崩壊・欠落を防ぎ、サイクル特性を改善する複合構造と空隙の設計手法とは~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2015年12月4日(金) 10時30分 16時00分

プログラム

1. プラズマスプレイPVD法を用いたリチウム負極向け高性能Si系複合ナノ粒子の開発

(2015年12月4日 10:30〜12:00)

 高密度リチウムイオン電池の実現には、電極材料のナノ複合構造化が有効とされ数多く報告される。同時に量産を見通した手法での実現も求められ、ここに産業基盤技術であり原理的に高スループットでのナノ粒子製造が可能なプラズマスプレーPVD法の利用可能性を検討する。
 特に、本手法により製造されるシリコンナノ粒子の特徴とその基本的な電池特性、並びに高スループット化と更なる特性向上に向けた複合構造化の可能性について紹介する。

  1. LiB負極向けSiの研究概観
  2. プラズマスプレーPVD法の特徴
  3. Siナノ粒子の特徴とその電池特性
    1. Si系
    2. Si0系
  4. ナノ粒子形成と複合構造化過程
  5. 展望
    • 質疑応答

2. リチウム二次電池の高寿命化を可能にする高容量Si系負極材料の開発

(2015年12月4日 12:45〜14:15)

 従来のリチウム二次電池用電極は、粉体の混合、塗工というプロセスを経て電極となります。
 本講座では、古くから工業的に用いられている電解析出法によって直接電極を作成するプロセスを紹介すると共に、次世代負極材料として期待されているSi系負極の長寿命化へ向けた取組を紹介します。

  1. 合金系負極の研究背景
  2. めっきによるSn系負極材料の長寿命化へのアプローチ
    1. 第三元素導入によるSn系負極開発
    2. メソポーラス構造導入によるSn系負極開発
    3. 膨張収縮を伴う電極の体積変化評価手法の紹介
  3. めっきによるSi系負極材料の長寿命化へのアプローチ
    1. Si-O-C複合負極の基礎特性
    2. Si-O-C複合負極の実用へ向けた取組
  4. まとめ
    • 質疑応答

3. リチウム二次電池用ケイ素系コンポジット負極の創製と電解液の最適化

(2015年12月4日 14:30〜16:00)

 Siはその高容量の魅力から次世代Li二次電池の負極材料の有力候補と目されている。しかしながら、乏しい電子伝導性や激しい体積変化のため、充放電サイクルに伴いその容量が大きく低減してしまう。そこで、Siの欠点を補う性質を持つ種々の金属や化合物をSiとコンポジット化させた活物質粉末を創製した。
 一方、演者らが初めて採用したガスデポジション (GD) 法で得た電極は、活物質粒子同士および活物質と集電体とを強く密着させることができるため集電性に優れ、また活物質層内部に適度な空隙を持たせることができるため崩壊しにくいという特長を持つ。得られたケイ素系コンポジット粉末を原料としてGD法を用いて電極化したところ、高容量と高サイクル安定性を兼ね備えた非常に高性能な負極が得られた。また、ケイ素負極の潜在能力を一層引き出すために、添加剤やイオン液体を用いて電解液の最適化も行った。

  1. ケイ素負極の課題
    1. 研究・開発の現状
    2. ケイ素の基本的性質
    3. ケイ素の長所を活かすためのコンポジット化の概念
  2. 活物質のコンポジット化と厚膜電極化技術
    1. メカニカルアロイング (MA) 法
    2. 無電解析出 (ELD) 法
    3. リンのプレドープ
    4. ガスデポジション (GD) 法による電極作製
  3. ケイ素系コンポジット電極の負極特性
    1. 遷移金属シリサイド/Siコンポジット
    2. 遷移金属被覆Siコンポジット
    3. リンのプレドープ
    4. ケイ素電極の特長を一層引き出す電解液 (添加剤やイオン液体の適用)
    • 質疑応答

講師

  • 神原 淳
    東京大学 大学院 工学系研究科 マテリアル工学専攻
    准教授
  • 奈良 洋希
    早稲田大学 ナノ・ライフ創新研究機構
    准教授
  • 坂口 裕樹
    鳥取大学 大学院工学研究科 化学・生物応用工学専攻
    教授

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

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