UV硬化コーティング材料の硬化挙動解析、硬化収縮低減と基材への付着・密着性の向上技術
京都府 開催
会場 開催
概要
本セミナーでは、付着理論全般の説明とそれのUV硬化型コート材への応用について述べ、各種基材への付着性向上の方法もあわせて解説いたします。
開催日
-
2015年7月16日(木) 11時00分
~
16時00分
受講対象者
- 紫外線硬化コーティングに関連する技術者、開発者、研究者
- ナノインプリント
- 電子部品・光学部品などの接着・乾燥
- 印刷インキの乾燥
- 塗料・塗装コーティング剤の乾燥・硬化
- 光ファイバ等の保護コーティング
- 光造形
- 3Dプリンター
- ジェルネイル等の装飾品 など
- 紫外線硬化コーティングで課題を抱えている方
修得知識
- UV硬化型コーティング材の基礎
- UV硬化型コーティング材の硬化挙動の測定方法
- UV硬化型コーティング材の付着性向上技術
プログラム
UV硬化型コーティング材は、身近には、携帯電話、CD/DVDなど広範に使用されるようになった汎用のコート材になっております。しかし、通常の加熱硬化型のコート材とは異なった挙動を示すことも知られています。本講座は、2011年度塗装工学編集委員長賞を受賞した技術報文をベースにUV硬化型コート材の特徴を整理し、これからUV硬化技術に携わろうとしている初心者から、実際にUVコート材を使ったり、開発したりしている中堅の開発者、技術者向けの講座です。UV硬化型コート材の基礎知識、硬化挙動の特徴といった身につけておかなければならない基礎知識から始まり、より実践的な付着性向上技術といった技術内容を1日で獲得できる実用的なセミナーになっています。
1 UV/EB硬化型コーティング材の基礎知識
この講では、UV硬化型コーティング材に関する基礎的な知識とポイントとなる点が判りやすく説明されます。具体的には、UV硬化型コーティング材の種類と特徴、ラジカル硬化型とカチオン硬化型のUVコーティング材について、UV硬化装置について、EB硬化型コーティング材の特徴とその塗装事例 などについて述べます。
- UV硬化型コーティング材の種類と特徴
- UV/ EB硬化型コーティング材とは
- 紫外線 (UV ) の波長と特徴
- U V硬化型コート材の種類と特徴
- ラジカル重合型
- カチオン重合型
- アニオン重合型
- ラジカル硬化型UVコーティング材について
- 反応の仕組み
- 第1段階:ラジカルの生成
- 第2段階:重合反応の開始
- 第3段階:ポリマー化 ( 3次元架橋反応) :硬化
- UV硬化型コーティング材の構成成分と樹脂成分
- UV硬化型コーティング材の構成成分
- 主なオリゴマーの種類、特徴と主なメーカー
- 樹脂の変遷、
- ウレタンアクリレート
- ポリエステルアクリレート
- エポキシアクリレート
- 不飽和ポリエステル
- アクリルアクリレート
- ハイパーブランチ
- 光開始剤
- 開始剤の変遷
- 開始剤の種類、特徴と主なメーカー
- カチオン硬化型UVコーティング材について
- 反応の仕組み
- コーティング材の構成成分と樹脂成分
- コーティング材の構成成分
- 主な樹脂成分の種類、特徴と主なメーカー
- 脂環式エポキシ樹脂
- エポキシ樹脂
- オキセタン
- ポリオール
- ビニルエーテル
- 光開始剤
- 開始剤の種類、特徴と主なメーカー
- UV硬化装置について
- UVランプ:ランプの種類、特徴と主なメーカー
- 反射板: 種類と特徴
- 塗装方法とその具体例
- UV硬化型コーティング材に使われる主な塗装方法
- 具体的な塗装事例
2. UV硬化型コーティング材の硬化挙動の測定方法と挙動の特徴
この講では、UV硬化型コーティング材の硬化挙動の特徴とその測定方法が説明されます。UV硬化型コーティング材は、過熱硬化タイプのコート材と比べると幾つかの特徴ある硬化挙動を持っています。UV硬化型コート材を使用したり、開発する時に、この硬化挙動の特徴を把握しておく事は極めて重要です。具体的には、酸素による硬化阻害とそれを防ぐ方法、UV硬化型コーティング材の硬化挙動の解析方法とその特徴について述べます。
- 硬化挙動把握の重要性
- 硬化挙動への影響因子と物性
- 硬化挙動への影響因子
- 硬化状態と物性
- 酸素による硬化阻害 (UV硬化型コーティング材の硬化挙動の特徴)
- 酸素による硬化障害が起こる理由
- 酸素による硬化障害の測定例
- UV硬化型コーティング材の硬化挙動の解析方法
- 硬化物の硬度による硬化挙動の解析
- 引っ掻き硬度 (鉛筆硬度試験)
- 耐スチールウール試験
- ナノインデンテーション硬度試験 (微小硬度試験)
- 各硬度試験の特徴
- ゲル分率による硬化挙動の解析
- 赤外分光々度法による硬化挙動の解析
- 全反射測定法の概要
- 反応率の算出方法の概要
- 測定実例
- リアルタイムFTIRによる硬化挙動の解析
- 光DSCによる硬化挙動の解析
- ラマン分光分析法を用いた硬化挙動の解析
- NIR (近赤外) 分光分析法を用いた硬化挙動の解析
- 誘電分析 (DEA) による硬化挙動の解析
3. UV硬化型コーティング材の付着性向上技術
この講では、UV硬化型コーティング材の付着性向上技術が述べられます。付着理論全般の簡単な説明を行い、その付着理論のUV硬化型コート材への応用について述べ、付着性向上の方法を述べます。また、UV硬化の特長である、UV照射条件と付着の関係やUV硬化の欠点である硬化収縮が付着に与える影響を述べ、それを低減する技術についても併せて述べます。
- はじめに
- 付着性に関与するUVコート材特有の要因
- 硬化時の硬化収縮について
- 硬化収縮とは
- 硬化収縮の測定方法:比重法による測定方法、ひずみ法
- 硬化収縮の一般的な傾向
- 硬化収縮を少なくする方法
- UV硬化条件と付着性
- UV照射条件と付着性の関係について
- 膜厚と反応率について
- 照射条件の最適化
- 付着理論について
- 剥離の形態について
- 付着の理論
- ぬれと付着
- 付着理論の概要:拡散説、吸着説、電気接着説、投錨効果説、WBL層からの剥離
- 各付着の理論をどう考えるか
- 付着理論をベースとした付着性向上方法について
- プラスチック素材への付着について
- 極性の低い高分子素材の場合 (PS,PC,PPなど)
- 極性の高い高分子素材の場合 (ABS,PET,アクリル樹脂など)
- 無機素材 (金属・ガラス) への付着について
- 吸着説を利用して付着性を向上させる。
- 化学結合を利用して付着性を向上させる。
- 前処理で付着性を向上させる方法について
- 一般的な前処理
- 脱脂
- 研磨ないしブラスト
- 難付着性高分子素材 (PET,PPなど) の前処理
- フレーム処理
- コロナ放電処理
- プラズマ処理
主催
お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。
お問い合わせ
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)
受講料
1名様
:
42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
:
22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)
複数名同時受講の割引特典について
- 2名様以上でお申込みの場合、
1名あたり 22,500円(税別) / 24,300円(税込) で受講いただけます。
- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 46,170円(税込)
- 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 48,600円(税込)
- 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 72,900円(税込)
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