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海水淡水化における次世代膜技術

海水淡水化における膜技術の現状と今後を、3名の専門家が徹底解説する

海水淡水化における次世代膜技術

~更なる高効率化・低コスト化に向けて~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2011年1月20日(木) 11時00分 16時00分

受講対象者

  • 海水淡水化に関連する技術者

修得知識

  • 海水淡水化の基礎
  • 膜の原理
  • 膜の適用例
  • 膜のコスト削減
  • メーカの取り組み
  • 海水淡水化の効率化

プログラム

第1部 RO膜を用いた海水淡水化技術動向

 世界的に水需要の増加と共に水不足が年々深刻になっている。そのため海水淡水化やかん水河川水の利用、下排水の脱塩再利用が増加している。特に海水淡水化は近年目覚しい成長をしている。主な脱塩方法は蒸発法や逆浸透 (RO) 膜法が挙げられ、現在は低エネルギーで運転できるRO膜法が大半を占めている。
 RO膜法による海水淡水化の造水コストは膜コスト、エネルギーコスト、薬品コストで全体の半数以上を占めており、これらのコスト低減はより安価な水をつくる上で必須である。
 本セミナーではRO膜メーカーの取り組みを中心に解説する。

  1. 現在の水需要とトレンド
    1. 水ストレス
    2. 利用できる水
    3. 脱塩方法のトレンド
  2. 海水の淡水化
    1. 海水淡水化方法
      1. 蒸発法
      2. RO膜法
    2. 海水淡水化方法のトレンド、コスト比較
  3. RO膜法
    1. 原理と歴史
    2. 構造
    3. 圧力容器 (ベッセル)
  4. 高性能RO膜開発の歩み
    1. RO膜開発の歴史
    2. RO膜性能のトレンド
      1. 高塩除去率、高ホウ素除去率タイプ
      2. 高透水性、低圧力タイプ
    3. 適用例
  5. 造水コスト低減の取り組み
    1. 造水コストの内訳
    2. エネルギーコストの低減
      1. RO膜の改良
      2. 周辺技術 (エネルギー回収装置、ポンプ)
    3. RO膜コスト、初期投資コストの低減
      1. 高膜面積RO膜エレメント
      2. 大口径RO膜エレメント
      3. システムの開発
        1. 高アルカリ下運転
        2. スプリット部分二段脱塩法 (SPSP, Split Partial Second Pass)
    4. 薬品コスト低減
      1. 前処理技術
      2. 最適エレメント構造の開発
      3. システムの開発、ハイブリッドデザイン
    5. 米国における取り組み
  6. 今後の展望
  7. まとめ
    • 質疑応答

第2部 MF膜、UF膜、NF膜を用いた海水淡水化の効率化

  1. 海水淡水化装置の概要、その歴史と技術の現状
  2. RO膜を用いた海水淡水化装置
  3. RO膜法の問題点、課題
  4. その他の膜技術、MF、UF、NF膜
  5. MF膜
  6. UF膜
  7. NF膜
  8. ハイブリット型海水淡水化装置
  9. エネルギー持続型海水淡水化装置
  10. まとめ
    • 質疑応答

第3部 正浸透 (FO) 膜を用いた海水淡水化の原理と現状

 最近、水処理技術のひとつとして正浸透 (FO) 法が注目されている。海水淡水化において現在主流である逆浸透 (RO) 膜法では水流束の駆動力として静水圧を用いるのに対して、このFO法では高浸透圧溶液 (ドロー溶液:DS) の浸透圧を駆動力とする。そのためRO膜法と比較してFO法では高水流束、高処理水回収率、省エネルギー、低コストでの海水淡水化が期待出来る。
 本セミナーでは、最近盛んに研究が行われている正浸透 (FO) 現象と正浸透現象を用いた水処理プロセスの原理について解説し、FO法海水淡水化の現状について述べる。

  1. 正浸透 (FO) の基礎
    1. 淡水化の未来技術としてのFO
    2. FOに関する研究の推移
  2. 浸透現象の原理
    1. 正浸透 (FO) 現象とは
    2. FOを用いた水処理法
    3. 浸透現象の原理
    4. FOとROの違い
  3. FO法海水淡水化の現状と課題
    1. FO用膜
      1. FO膜の要求性能
      2. 内部濃度分極 (ICP)
      3. ICPと膜構造
      4. 市販FO膜
      5. 最近のFO膜研究報告例
    2. FO用膜モジュール
    3. ドロー溶液 (DS)
      1. DSの要求性能
      2. DSの報告例
    4. ドロー溶液再生法
  4. まとめ
    • 質疑応答

講師

  • 山代 祐司
    日東電工(株) メンブレン事業部 開発部 アプリケーショングループ 主任研究員
  • 神成 徹
    (株)ササクラ プロジェクト部 技監
  • 比嘉 充
    山口大学 大学院 理工学研究科
    教授

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

5階 第4講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 45,000円 (税別) / 47,250円 (税込)
複数名
: 38,000円 (税別) / 39,900円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名で参加の場合1名につき 7,350円割引
  • 3名で参加の場合1名につき 10,500円割引 (同一法人に限ります)
本セミナーは終了いたしました。

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