技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー
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福島第一原子力発電所事故を震源地とする全国的な電力不足と巨額の損害賠償によって、東京電力は公的管理におかれ、経営的に磐石と思われてきた日本の10電力企業による地域独占体制の見直しへの動きが進んでいる。自民党政権においても電力自由化への動きに大きな変化はなく、電力小売りの完全自由化、発送電分離を盛り込んだ電気事業法の改正案が提出される。
現時点における改革案は、2016年に家庭用を含めた電力小売りの完全自由化、2018年~2020年に法的分離による発送電分離を行う予定である。世界的には、先進国、新興国を問わず、送電部門は規模の利益が働くうえに、公共性が高い分野であることから、発電事業から分離して、国営もしくは1社独占体制がとられることが多いものの、技術革新が著しい発電部門、配電部門については自由化が進められ、スマート・グリッド (次世代送電網) の促進、新規参入者の導入に伴う競争原理に基づく電気料金引き下げへのインセンティブ (誘因) が働く仕組みによる発送電分離を行う国が多い。
日本の場合にも、1995年から電力自由化を巡る動きが部分的に進んだものの、21世紀に入ってからの原油価格をはじめとした資源エネルギー価格の高騰、米国における大停電による教訓等によって、エネルギー安全保障への力点が強まり、電力の安定供給を損なう、送電系統への設備投資が停滞する、等の理由から電力自由化と発送電分離の議論は完全に止まっていた。
日本においては、IPP (独立電気事業者) 、PPS (特定規模電気事業者:新電力) という10電力会社以外の新規参入者は、日本の総発電量のわずか1.8%に過ぎない。しかし、2011年春以降の深刻な電力不足と、原子力発電推進政策の見直しによって、電力不足と電気料金の引き上げは国民的議論となっている。第1に韓国、米国と比較して2倍以上も割高な電気料金による産業界の国際競争力低下と産業の空洞化、第2に地域独占に伴う高コスト体質の温存、第3に世界がスマート・グリッド社会へと舵を切る中で、発電・送電を10電力企業が独占し、新規参入を阻害する電力システムがスマート・グリッド・ビジネス展開にとって大きなカベとなること、第4に円安の進展により燃料コストの増加が、電気料金にそのまま転嫁されること、等から、再び電力自由化と発送電分離を巡る議論が活発に行われている。
こうした電力事業の自由化と発送電分離に関わる日本および世界の最新動向と、日本企業と日本経済の活性化に与える影響、政権交代による発送電分離を巡る今後の事業機会について資源エネルギー問題の第一人者が的確に解説する。
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| 発行年月 | |
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