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リチウムイオン電池のリサイクル動向と資源循環技術

Zoomを使ったライブ配信セミナー

リチウムイオン電池のリサイクル動向と資源循環技術

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、リチウムイオン電池の資源を持続可能な循環で利用していくための研究事例、分離、回収、再利用などの技術とその安全性や経済性の課題を詳解いたします。

開催日

  • 2021年2月18日(木) 10時30分 16時30分

プログラム

第1部 リチウムイオン電池のリサイクル技術の動向と成分分離プロセス

(2021年2月18日 10:30〜12:10)

 現在、エネルギー密度、安全性の観点から種々の次世代型蓄電池開発が行われている。しかし、当面の間、特に資源循環の観点から主流となるのはリチウムイオン電池であると考えられる。現状では正極材からCoやNi、負極材からCuがリサイクルの対象となっており、将来的にはLiの枯渇に対する懸念も提唱されている。しかしながら、CoやNiといった資源価格からすれば、リサイクルや有害元素処理にかかるコストと資源回収では、処理コストの方が大きい状態にある。リチウムイオン電池の持続可能な循環システムは、回収・運搬プロセスや処理量も考慮しながら、経済的に見合うプロセスを適切に選択する必要がある。
 本セミナーでは、解体、物理的分離、化学的分離に至る一連のプロセスを概観すると共に、講師らによる高度分離技術開発の試みについても紹介する。

  1. SDGsと資源循環
  2. 資源循環のための分離濃縮技術
    1. 分離濃縮技術の概要
    2. 単体分離と相互分離
  3. リチウムイオン電池のリサイクルプロセス
    1. リチウムイオン電池のライフサイクル
    2. 国内外におけるリサイクルプロセス検討の現状
  4. 緩やかな加熱プロセスの検討
    1. 加熱によるCo粒子の変化
    2. 加熱と物理選別による分離プロセス検討
  5. 新規電気パルスによる分離プロセス検討
    1. 新規電気パルス法の概要
    2. 新規電気パルス法による正極材分離検討
    • 質疑応答

第2部 リチウムイオン電池リサイクルの焼却 – 物理選別プロセスの開発

(2021年2月18日 13:00〜14:40)

 DOWAエコシステム株式会社 (以後、DOWAエコシステム) は、感電・発火の危険性を有する大型のリチウムイオン二次電池 (以下LIB) パックを、①「未解体」で安全に焼却 (失活・無害化) し、②焼却により取り扱いの安全性を高めたうえで、物理的に破砕・選別してLIBの有価物を回収する、LIB焼却-物理選別プロセスを採用している点が特徴である。本講座では、プロセス開発を含めたDOWAエコシステムのLIB処理・リサイクルの取り組みを紹介する。

  1. DOWAの資源循環型ビジネス、LIBリサイクルにおけるDOWAの位置づけ
  2. DOWAのLIBリサイクルプロセスについて
  3. 熱処理プロセスについて
    1. 熱処理の目的
    2. 廃棄物焼却施設の活用
    3. DOWAの熱処理施設
    4. 熱処理の最適条件 (リサイクルを考慮した熱処理)
  4. 破砕選別プロセスについて
    1. 破砕選別による有価物回収プロセスについて
    2. 破砕機の選定について
    3. プロセスの課題について
  5. 今後の技術開発について
    1. 各産物の回収・付加価値向上に関する技術開発
    • 質疑応答

第3部 車載リチウムイオン電池のリマニュファクチュアリング

(2021年2月18日 14:50〜16:30)

本講演は、2018年度と2019年度の環境省「省CO2型リサイクル等設備技術実証事業」の採択を受け、「ハイブリッド車用リチウムイオン電池のリマニュファクチャリング検証事業」の事業名で実施した成果の内容です。今後、大量に廃棄されるハイブリッド自動車の余寿命を有する使用済みリチウムイオン電池を循環利用する事業の実現性と経済性を検証し、CO2の削減効果を確認した。
  1. リコーグループ/リコー環境事業開発センターの取り組み
    1. リコーグループの環境経営への取り組み
    2. リコー環境事業センターの取り組み
    3. リユース・リサイクルセンター
    4. 複合機/プリンターのリユース・リサイクル技術
    5. リユース・リサイクルの流れ
  2. HEV用LiBのリマニュファクチャリング検証事業 (2018年度実証事業)
    1. 実証事業の目的とビジネスモデル概要
    2. ビジネスモデル検証
    3. 回収物流の実証
    4. リユース蓄電池の動作検証及び蓄電装置付きEV充電実証
    5. LCA評価、CO2削減量試算
    6. 事業の実現可能性および今後の見通し
    7. 2年目 (2019年度) の実証予定
  3. HEV用LiBのリマニュファクチャリング検証事業 (2019年度実証事業)
    1. ビジネスモデル検証
    2. LiBパック輸送試験
    3. LiBパック選別技術開発
    4. リユース蓄電池付EV急速充電器のフィールド機実証試験
    5. LCA/CO2削減量の試算
    6. 商品化にマイルストーン
    • 質疑応答

講師

  • 所 千晴
    早稲田大学 理工学術院
    教授
  • 本間 善弘
    DOWAエコシステム株式会社 環境技術研究所
    副所長
  • 福家 正剛
    株式会社リコー 環境・エネルギー事業センター 循環型ソリューション開発室 リユース開発推進グループ
    サブリーダー

主催

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: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)

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  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
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  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方

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