技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

材料・部品メーカーにおける共同研究開発のトラブル対策

材料・部品メーカーにおける共同研究開発のトラブル対策

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、産産連携特有の問題点、起きやすいトラブルと解決策を解説いたします。
また、最終材メーカー、中間材メーカー両者が納得する契約条件の決め方とポイントを解説いたします。

開催日

  • 2020年5月29日(金) 10時00分 16時45分

プログラム

第1部. 産産連携におけるトラブル事例と情報管理・契約のポイント

(2020年5月29日 10:00〜12:00)

 目まぐるしいほどに動きの早い世の中、技術もまた、勢いよく進んでいきます。自前主義といわれるような1社ですべてをまかなうことが難しくなり、自社の強みを生かした専門分野に細分化・特化する方向に流れ、協働で事業を進める機会が増加しています。そんな協働において起こるトラブルについて、主に情報取扱いの面から検討すべき事項について、開発者、知財担当者、営業担当者の各立場から掘り下げて紹介します。そしてトラブルと表裏一体の関係にある契約について、契約条文の解釈ではなく契約締結の意義の面から、トラブル回避のポイントを紹介します。

  1. なぜトラブルが発生するのか
  2. 産産連携の形態とトラブル事例
    1. 垂直連携でのトラブル
    2. 水平連携でのトラブル
  3. 受領する立場からの情報の取扱い
    1. 欲する情報の見極め
    2. 受領したい情報のレベル・量の確認
    3. 受領した情報の取扱い
  4. 提供する立場からの情報の取扱い
    1. 提供する情報の価値の検討
    2. 提供する情報の関連範囲の確認
    3. 情報の提供方法、提供量の検討
  5. 産産連携トラブルと秘密保持契約等の注意点)
    • 質疑応答

第2部. 中間材メーカーにおける共同研究開発のトラブル事例と契約の留意点

(2020年5月29日 12:45〜16:45)

 企業と企業との共同研究開発で、消費者に製品を販売する最終材メーカーと最終材の生産に必要な部品や素材を提供する中間材メーカーとの共同研究開発は、垂直連携型共同研究開発と呼ばれています。垂直連携型共同研究開発は、両者が実施能力を有することから、独占禁止法上留意すべき点が多くあります。成果の帰属についても、中間材メーカーである部品メーカー・素材メーカーの製造ノウハウの取り扱いが問題となります。また、他の最終材メーカーにも販売したい中間材メーカーと他の中間材メーカーからも購入したい最終材メーカーとの調整、すなわち、共同研究開発の成果の第三者への実施許諾を認める条件でもめることがあります。更に、共同研究開発終了後の改良発明の取り扱いによっては、自社のビジネスに不利益が及ぶことも考えられます。
 本セミナーでは、共同研究開発の経験が少ない企業の研究者・技術者、知的財産担当者の方に、垂直連携型共同研究開発を中心に、共同研究開発の開始前から終了後までの各プロセスにおいて、トラブルを未然に防ぎ、所望の成果を得るために留意すべき点、共同研究開発に関連する各種契約の実例と留意点を講師の経験に基づいて実例を交えて分かりやすく説明します。

  1. 企業と企業との共同研究開発の現状
  2. 企業と企業との共同研究開発の類型
    1. 水平連携型共同研究開発
    2. 垂直連携型共同研究開発
  3. 垂直連携型共同研究開発のトラブル事例・裁判例
    1. 共同研究開発開始前のトラブル事例・裁判例
    2. 共同研究開発実施中のトラブル事例・裁判例
    3. 共同研究開発終了後のトラブル事例・裁判例
  4. 垂直連携型共同研究開発と独占禁止法との関係
    1. 研究開発の共同化
      • 共同研究開発を行うことが競争を阻害するか否か
    2. 研究開発の実施に関する取り決め
      • 研究開発活動を不当に制限するか否か
    3. 研究開発の成果に関する取り決め
    4. 研究開発の成果を利用した製品に関する取り決め
  5. 共同研究開発の開始から終了までのステップ
  6. 共同研究開発開始前の留意点
    1. 共同研究開発成果の活用方法の明確化
    2. 共同研究開発パートナーの選定
    3. 技術情報の開示・入手
      • 技術情報をどこまで開示してよいのか?
      • 試作品の提供を求められたらどう対応するのか?
      • 技術情報を開示する前に実施しておくべきことは?
      • どのような取り決めが必要か?
    4. パートナーが保有する特許・未公開出願の取り扱い
    5. 研究開発の分担
    6. 第三者への委託
    7. 契約期間
    8. 共同研究開発契約の概要と留意点
  7. 共同研究開発実施中の留意点
    1. 共同研究開発の意思決定方法
    2. 秘密情報管理
    3. コンタミネーションの防止
      • 既に保有している技術情報との混在を防ぐ方法は?
    4. 研究開発の成果の帰属
      • 発明の帰属を決定する方法は?発明者の認定方法は?
    5. 共同研究開発の中止、終了の判断
      • いつ、どのような時に中止、終了したらよいのか?
  8. 共同研究開発終了後の留意点
    1. 技術情報の取り扱い
    2. 研究試料等の試作品の取り扱い
  9. 垂直連携型共同研究開発で特に留意する点
    1. 共同研究開発成果の市場への導入方法
    2. 部品メーカー、素材メーカーの製造ノウハウの取り扱い
      • 製造ノウハウは共有にしなければいけないのか?
    3. 第三者への実施許諾の条件
      • 最終材メーカーと中間材メーカーの両者が納得する条件は?
    4. 改良発明の取り扱い
  10. 共同研究開発契約締結までのプロセス
  11. 各種契約の概要と実務上の留意点
    1. 秘密保持契約
    2. レター・オブ・インテント
    3. フィージビリティ・スタディ契約
    4. 技術情報開示契約
    5. オプション契約
    6. 共同研究開発契約
  12. 共同研究開発契約を交渉する際に押さえておきたいポイント
  13. 共同研究開発契約を締結する際の留意点
    1. 自社の要望とパートナーの要望との比較対比表の作成と重要度の検討
    2. 重要度を考慮した交渉戦略の立案
    • 質疑応答

講師

  • 中村 仁
    日機装 株式会社 技術開発研究所 知的財産室
    室長
  • 牧山 皓一
    湘南国際特許事務所
    所長 / 弁理士

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院の教員、学生に限ります。

本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/3/29 パテントマップの作成と研究開発テーマの発掘、アイデア創出への活用 オンライン
2024/4/3 眼科DDS開発動向とその低侵襲化技術 オンライン
2024/4/10 事例を交えて学ぶ共同研究契約・共同出願契約等に関するポイントと実践的対処方法 オンライン
2024/4/11 知財戦略の効果確認、レビューの仕方と経営層への報告 オンライン
2024/4/11 パテントマップの作成と研究開発テーマの発掘、アイデア創出への活用 オンライン
2024/4/15 知財戦略の基礎と策定から実践のポイント オンライン
2024/4/16 事例を交えて学ぶ共同研究契約・共同出願契約等に関するポイントと実践的対処方法 オンライン
2024/4/16 営業秘密漏洩対応と予防策 オンライン
2024/4/16 研究開発者のためのパテントマップ入門 オンライン
2024/4/18 生成AIをめぐる著作権問題の最前線 東京都 会場・オンライン
2024/4/18 記載要件に基づいて特許を読み込めますか? 書けますか? オンライン
2024/4/19 知財・無形資産ガバナンスに対応した共同研究開発の進め方と契約の実務 オンライン
2024/4/19 知財戦略の基礎と策定から実践のポイント オンライン
2024/4/22 営業秘密漏洩対応と予防策 オンライン
2024/4/22 核酸医薬品の特許戦略 オンライン
2024/4/23 新規モダリティにおける特許の現状および特許戦略 オンライン
2024/4/25 特許情報調査における検索式の考え方と実施ポイント オンライン
2024/4/26 AI関連発明の出願戦略のポイントと生成AIを巡る知財制度上の留意点 オンライン
2024/4/29 研究開発者のためのパテントマップ入門 オンライン
2024/4/30 新規モダリティにおける特許の現状および特許戦略 オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/3/11 アリババ (阿里巴巴 Alibaba) 〔中国特許および日本特許〕技術開発実態分析調査報告書 (日本語版) (CD-ROM版)
2024/3/11 アリババ (阿里巴巴 Alibaba) 〔中国特許および日本特許〕技術開発実態分析調査報告書 (日本語版)
2022/7/29 費用対効果に基づく外国特許出願国の選び方・進め方
2022/4/4 軸受6社 技術開発実態分析調査報告書
2022/4/4 軸受6社 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2021/3/31 研究開発テーマの評価と中止/撤退判断の仕方
2021/3/31 経営・事業戦略に貢献する知財価値評価と効果的な活用法
2019/5/31 医薬品モダリティの特許戦略と技術開発動向
2019/4/1 軸受の保持器 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2019/4/1 軸受の保持器 技術開発実態分析調査報告書
2018/10/8 P&G 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2018/10/8 P&G 技術開発実態分析調査報告書
2018/10/1 軸受の密封 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2017/12/27 「特許の棚卸し」と権利化戦略
2014/7/30 キヤノン〔2014年版〕 技術開発実態分析調査報告書
2014/7/30 キヤノン〔2014年版〕 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/7/25 有機EL〔2014年版〕 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/7/25 有機EL〔2014年版〕 技術開発実態分析調査報告書
2014/7/15 化粧品13社〔2014年版〕 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/7/15 化粧品13社〔2014年版〕 技術開発実態分析調査報告書