インキ、ペーストの身になって論理的に考える
管理できるスクリーン印刷理論と高品質を実現する総合知識
京都府 開催
会場 開催
概要
本セミナーでは、スクリーン印刷のプロセス技術としての特長やその適用工法、そしてそのメカニズムやプロセスの適正化の手法をわかりやすい理論に基づいて解説いたします。
開催日
-
2019年11月7日(木) 10時30分
~
16時30分
受講対象者
- スクリーン印刷に関連する技術者、品質担当者
- スクリーン印刷を基礎から学びたい技術者
- スクリーン印刷で課題を抱えている技術者
- スクリーン印刷の導入を考えている方
修得知識
- インキ、ペーストの身になりプロセスを考える「ペーストプロセス理論」
- 「ローリング」「充てん力」「版離れ」「レベリング」のメカニズム
- 高品質スクリーン印刷プロセス実践のための具体的な対策手法
- 寸法精度・印刷解像性の向上、印刷膜厚整合、乾燥不具合・静電気対策
プログラム
スクリーン印刷は、インクと版を適正化すれば、30μmラインも手刷りが出来るほど安定した印刷工法です。スクリーン印刷にも理論があります。印刷されるインク、ペーストの身になってプロセスを考える「ペーストプロセス理論」です。この理論は、私が長年にわたり,多くのコンサルティング現場において自身で検証を行い、実用性がある考え方として確立し、実践してきたものです。エレクトロニクス分野のみならず、グラフィック、加飾、捺染、工業印刷などでの高品質スクリーン印刷実践のためであれば、すべてに通用する考え方です。
スクリーン印刷自体が管理困難だったのではありません。インク、ペーストの理解が不十分であったからです。今こそ、これまでの考え方を改め、今までの管理手法が間違っていたと認識を新たにすべきです。これまでのスクリーン印刷に対するネガティブな先入観を捨て、論理的整合性の観点から評価いただければ、この理論の正しさが理解していただけると思います。
いままでの対策での成功の理由も失敗の理由もこの理論で説明ができるようになります。この理論を正しく理解し、実践すれば、スクリーン印刷が、技術的伸び代が最も大きい量産プロセス技術であることが納得できます。
量産プロセスの適正化と「標準」とは、スクリーン印刷本来の「あるべき姿」を達成するために「前提条件」を適正化することであり、適正化できていない場合は、その原因、理由を見つけ出し、適切に対策することです。「前提条件」が適正であれば、最終的にはインク・ペーストの有する固有の印刷性能で印刷品質と印刷安定性が決定されます。
本講演では、最初に、スクリーン印刷の原理やメカニズムの説明をします。併せて、近年、解明できた「版離れ角度」と「版離れ力」の相関について詳細に説明します。次に、スキージやスクリーンメッシュなどの要素技術についても解説し、インク・ペーストの印刷性能に影響する分散安定性、揮発性、濡れ性及び粘弾性特性を理解することで高品質印刷プロセスが高度に適正化できることを分りやすく解説します。さらに最新のエレクトロニクスや高精細・高品位加飾印刷での具体的な応用例と実践方法についても解説します。
- スクリーン印刷とは?
- 原理的には、スクリーン印刷は最も安定な印刷工法
- 版とインクを適正化すれば30μmラインも手刷りができる。
- 適正化できなかった最大の要因はインクの印刷性能不足と適正化していない版仕様
- 各種印刷の種類とインクの粘度
- 各分野のスクリーン印刷でのインクの粘弾性は、適正化されているか?
- スクリーン印刷は「特殊印刷」、だから印刷安定性が高い
- 現状のスクリーン印刷の多くは「技術限界」の50%以下のレベルで適用
- 「ペーストプロセス理論」の考え方の基本
- インク、ペーストの身になって論理的に考える
- 印刷条件のほとんどは、高品質印刷の為の「前提条件」
- スクリーン版の反発力での「版離れ」
- 「オフコンタクト印刷」と「コンタクト印刷」の大きな違い
- 「コンタクト印刷」は、インクを疑似固体化してからの「時差版離れ」
- メタルマスクでの「同期版離れコンタクト印刷工法」でのクリームはんだ印刷
- スクリーン印刷の4つのカニズムの理解
- 「 ローリング」のメカニズム
- 「充填・掻き取り」のメカニズム
- 「版離れ」のメカニズム
- 「レベリング」のメカニズム
- 版離れへのスクリーン版「版離れ角度」の影響
- 刷り終り部での版離れ遅れ増大の原因は、「版離れ角度」の漸減
- 通常ピールオフ動作での実クリアランス量と「版離れ角度」の変化等
- クリアランス「版離れ角度維持」装置による「版離れ力」の改善効果
- スキージとスクリーン印刷装置
- 印刷機の種類とスクリーン版の違い
- 印刷位置合わせの方法
- ピールオフ動作と実クリアランス量
- スキージが最も重要な印刷パラメータの要素
- 最適なスキージの選択方法
- スキージのエッジの面取り仕上げの重要性
- つの印刷条件の適正化と「標準」
- 4つの印刷条件と印刷品質への影響
- スキージ印圧設定方法 「押し込み」方式と「エアー圧」方式
- 「適正印圧」の定義と設定方法
- スキージ角度、速度と「充填力」との相関
- スクリーン版とスクリーンメッシュ
- ステンレスメッシュ開発の歴史とスクリーン印刷技術の進歩
- スクリーンメッシュの「強度指数」と適正クリアランス
- スクリーンメッシュ開口率とインクの吐出性
- 開口率25%ステンレスメッシュでの低粘度インクの印刷性向上策
- 超高強度ステンレスメッシュでの課題解決「無変形スクリーン版」
- スクリーン版の製作工程 密着露光とミスト現像
- スクリーン版の洗浄方法
- 使用済み 高耐刷スクリーン版の乳剤剥離とスクリーンメッシュの再利用
- インク・ペーストの印刷性能
- インク・ペーストの分散安定性、溶剤揮発性および濡れ性の影響
- 連続印刷中のインクの含有溶剤揮発と印刷膜厚変化
- インク・ペーストの粘性と弾性の理解
- TI値は、印刷性能評価には無意味で間違った指標
- スクリーン印刷時の気泡発生の原因と対策
- 「粘弾性マップ」の見方
- 高品質スクリーン印刷プロセス実践のための具体的な対策手法
- 印刷均一性を阻害する要因とその対策手法
- 印刷膜厚整合のための対策手法
- 印刷寸法精度を損なう要因とその対策
- スクリーン印刷におけるその他の不具合対策
乾燥のメカニズムとその重要性
静電気とインクの糸引き対策
- スクリーン印刷8つの適用工法
- べた、ファイン、ドット、スルーホール、ビア埋め、落とし込み、積層印刷、転写印刷
- 先進の高品質スクリーン印刷の応用例
- 「薄膜」スクリーン印刷可能な銀ナノインク 透明電極としての銀ナノワイヤーインク
講師
佐野 康 氏
株式会社エスピーソリューション
代表取締役
会場
京都リサーチパーク 東地区 1号館 4F B会議室
京都府
京都市
下京区中堂寺南町134
主催
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お問い合わせ
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)
受講料
1名様
:
42,750円 (税別) / 47,020円 (税込)
複数名
:
22,500円 (税別) / 24,750円 (税込)
複数名同時受講の割引特典について
- 2名様以上でお申込みの場合、
1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。
- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 47,020円(税込)
- 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
- 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
- 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
- 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
- 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
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- 他の割引は併用できません。