技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

樹脂複合材料の界面状態、分散・配向評価

樹脂複合材料の界面状態、分散・配向評価

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、セルロースナノファイバー、カーボンナノチューブ、炭素繊維、シリカなどのフィラー界面、分散状態を定量的に把握するための形態観察テクニックを詳解いたします。

開催日

  • 2018年6月5日(火) 10時00分 17時00分

プログラム

第1部 AFM、熱分析による複合材料の分散・界面評価

(2018年6月5日 10:00〜11:30)

  1. AFMによる形状観察
    1. AFMの装置構成と原理
    2. 高分子結晶の観察
    3. AFMのための試料前処理
    4. AFMによる形状観察のための注意点
  2. AFMによる物性マッピング
    • 質疑応答

第2部 フィラー充填プラスチックにおける相容化剤の挙動解明

(2018年6月5日 11:40〜13:10)

  1. 酸変性樹脂の役割と研究法
    1. 酸変性樹脂の役割はわかりきったことなのか?
    2. 酸変性樹脂のはたらき,どう効いているか?
    3. セルロース系フィラーと酸変性樹脂は共有結合しているのか?
    4. そもそも酸変性樹脂の挙動は簡単に分析できるのか?
    5. 一般的な研究例と最近の意欲的な取り組み
  2. フィラー表面への酸変性樹脂の濡れ性評価
    1. 示差走査熱量計による簡便法:昇降温測定
    2. モルホロジー観察 (走査型電子顕微鏡,蛍光顕微鏡)
    3. フィラー共存下での酸変性樹脂の結晶化挙動の解析
  3. フィラーと酸変性樹脂の相互作用の実態の解明
    1. 相互作用部位の濃縮 (酵素分解,溶媒抽出)
    2. 分光測定 (FT – IR・NMR)
    • 質疑応答

第3部 ナノ繊維コンポジット材料セルレーション技術とその分散評価

(2018年6月5日 13:50〜15:20)

  1. CNT・セルレーションの発見
  2. セルレーションの検証とナノサイズ効果
    1. TEM・3D – TEM観察による立体構造
    2. AFMマッピングによる界面構造と連続立体構造
    3. パルスNMRによるマトリックスの分子運動性解析
  3. CNT・セルレーションによるエラストマー複合材料の開発と商品化
  4. CNT樹脂複合材料の応用と商品化
  5. セルロースナノファイバー (CNF) とは何か
  6. CNFエラストマー複合材料の調整
  7. CNFセルレーションは可能か
    1. 応力 – ひずみ曲線とセルレーション
    2. 線膨張係数とセルレーション
    3. モルフォロジーとセルレーション
  8. CNF複合材料の応用展開
    • 質疑応答

h4 第4部 高分子複合材料におけるフィラーの分散評価・配向評価

(2018年6月5日 15:30〜17:00)

 高分子複合材料の物性研究において、試料作成条件と材料物性とが相関することが知られている。概ねフィラーの分散や配向という言葉で論じられるが、肝心の分散や配向の定義があいまいで、定性的な議論に終始することが多い。我々は2次元および3次元の画像解析技術を用いて分散や配向を定量的に評価する技術を研究しており、現実の材料研究に活用した例とともに紹介する。

  1. 高分子複合材料の画像の取得技術
    1. 走査型電子顕微鏡
    2. 光学顕微鏡
    3. X線CT
  2. 画像解析の基礎
    1. 画像処理と画像解析
    2. 画像処理・解析と数式
  3. 繊維複合材料における配向の解析
    1. 実験系の紹介
    2. 解析手法
    3. 研究実例
  4. 複合材料における分散の解析
    1. 解析手法
    2. シリカ微粒子複合材料の研究例
    3. カーボンナノチューブ複合材料の研究例
    • 質疑応答

講師

  • 岩佐 真行
    株式会社 日立ハイテクサイエンス BT設計部 BT設計三グループ
  • 寺本 好邦
    京都大学 農学研究科 森林科学専攻
    准教授 博士
  • 野口 徹
    信州大学 先鋭領域融合研究群 カーボン科学研究所 応用材料工学研究部門
    特任教授
  • 西川 幸宏
    京都工芸繊維大学 高分子機能工学部門
    准教授

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 64,800円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 55,000円(税別) / 59,400円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 64,800円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 118,800円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 178,200円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/6/6 ゴムの架橋と特性解析・制御 オンライン
2024/6/6 エポキシ樹脂の実用の基礎知識とフィルム化 & 接着性の付与技術とその応用 オンライン
2024/6/7 二軸押出機における樹脂流動解析の基礎と AI/IoT 活用展開 大阪府 会場
2024/6/10 プラスチックフィルムにおける各樹脂特性、添加剤・成形加工技術および試験・評価方法 オンライン
2024/6/10 基礎から学ぶ「人工皮革・合成皮革」入門セミナー オンライン
2024/6/11 機械加工技術 オンライン
2024/6/11 分子シミュレーションの基礎と高分子材料の研究・開発の効率化への展開 オンライン
2024/6/11 高分子複合材料のレオロジーとメカニズムに基づく材料設計 オンライン
2024/6/11 各種プラスチック成形品の破損トラブルと原因解析 オンライン
2024/6/12 可食から非可食バイオマス原料への転換が進む次世代バイオプラスチックの最新開発動向 オンライン
2024/6/12 FT-IRを用いた樹脂の劣化解析と寿命予測への活用可能性 オンライン
2024/6/12 光重合開始剤の種類、選び方、使い方 オンライン
2024/6/12 熱硬化性樹脂複合材料 (GFRP & CFRP) の基礎とリサイクル技術 オンライン
2024/6/12 ガス分離膜の細孔径・ガス透過性評価手法とシリカ系多孔膜によるCO2分離技術 オンライン
2024/6/13 多孔質材料 (多孔体) の基礎と応用展開 オンライン
2024/6/13 シリカナノ粒子合成の基礎と化学修飾 オンライン
2024/6/13 二酸化炭素 (CO2) 、二硫化炭素 (CS2) を原料とする高分子材料の合成技術と応用 オンライン
2024/6/14 高分子の粘弾性挙動と時間-温度換算則の活用事例 オンライン
2024/6/14 溶解度パラメータ (3D, 4DSP値) の基礎と活用技術 オンライン
2024/6/14 基礎から学ぶ「人工皮革・合成皮革」入門セミナー オンライン

関連する出版物

発行年月
2021/3/1 セルロースナノファイバー最新業界レポート
2021/1/29 高分子材料の絶縁破壊・劣化メカニズムとその対策
2020/11/30 高分子の延伸による分子配向・結晶化メカニズムと評価方法
2020/11/30 高分子の成分・添加剤分析
2020/10/30 ポリウレタンを上手に使うための合成・構造制御・トラブル対策及び応用技術
2020/9/30 食品容器包装の新しいニーズ、規制とその対応
2020/3/31 自己修復材料、自己組織化、形状記憶材料の開発と応用事例
2020/1/31 添加剤の最適使用法
2019/12/20 高分子の表面処理・改質と接着性向上
2019/10/31 UV硬化技術の基礎と硬化不良対策
2019/1/31 マテリアルズ・インフォマティクスによる材料開発と活用集
2018/11/30 エポキシ樹脂の高機能化と上手な使い方
2018/11/30 複雑高分子材料のレオロジー挙動とその解釈
2018/11/19 炭素繊維・炭素繊維複合材料の未来
2018/7/31 高耐熱樹脂の開発事例集
2018/4/12 自動車用プラスチック部品の開発・採用の最新動向 2018
2018/3/19 射出成形機〔2018年版〕 技術開発実態分析調査報告書
2018/3/18 射出成形機〔2018年版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2017/10/23 カーボンブラック 技術開発実態分析調査報告書
2017/10/23 カーボンブラック 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)