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高齢者向け製品に求められる「使いやすさ」の設計・評価法

高齢者向け製品に求められる「使いやすさ」の設計・評価法

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、「使いやすさ」に関する各種データの求め方と、具体的評価、解析手法を詳解いたします。

開催日

  • 2017年9月19日(火) 10時00分 17時15分

プログラム

第1部. 高齢者ニーズ抽出のための生理計測の進め方

(2017年9月19日 10:00〜11:30)

自分とは世代が異なるユーザのニーズを調べる場合に最も気を付けなければならないのは、相手の状態を推し量ることである。世代の差は、身体機能や文化背景などのあらゆる影響をもたらす。そのため、観測者あるいは実験者の主観的バイアスを最小化する方法が必要である。科学的な生理測定を伴うアプローチは実験者のみならず被験者の客観性も担保する。また、被験者が自覚したり表現したりできないことも明らかになるため、製品や環境の客観的かつ適切なデザインを行うことが可能となる。
  1. 高齢者と若年者の身体特性
  2. 人類に普遍的な特性
  3. 本人も自覚できない生体内の反応や処理
  4. 主観評価の妥当性
  5. 人間工学的なデザインの進め方
  6. 人間工学で使われる生理測定方法

第2部. 行動観察によるシニア・高齢者の 潜在ニーズの抽出・分析法

(2017年9月19日 12:15〜13:45)

 生活者の価値観は多様化し、加速度的に変化し続けています。中でも少子高齢化社会の到来によって、シニア・高齢者の価値観を理解することは、今後の研究開発において重要度を増しています。 一方でシニア・高齢者の方々の中には、自身の思いや価値観をありのままに表現することが困難になる方もいます。 「観察」によるアプローチは、人の行動をくまなく観察し、観察対象者本人も気づかないような無意識の行動をも科学的な根拠に基づいて解釈することによって、行動の奥に隠された潜在的かつ本質的なニーズを発掘する手法です。
 本講座では、「観察」アプローチについて、その活用領域、観察手法の基礎などを事例を交えて解説し、シニア・高齢者からのニーズ導出・分析に役立てていただくことを目的としています。

  1. 「観察」の活用領域
    1. 現代の時代背景での「観察」の重要性
    2. 「観察」の特長と優位性
  2. 「観察」手法の基礎
    1. 「行察」スキルを得るための「人間」に関する知識
    2. 多くの気づきを得るための体系
    3. 「類型的」分析方法・分析プロセス
  3. 「観察」事例紹介
    1. 研究開発・商品開発事例
    2. シニア向け事業開発事例
    3. サービスイノベーション事例
    4. 優秀スキルの可視化事例

第3部. 高齢者を対象としたユーザビリティ評価とデータ取得方法のポイント

(2017年9月19日 14:00〜15:30)

 超高齢化社会に入り高齢化率が上昇することが見込まれるのに伴い、今後ますますUD・ユーザビリティに配慮した、人にやさしいモノづくりが求められてきます。高齢者は身体状態により、「自分なりの価値観を持ち年齢に関係なく趣味や仕事などに意欲的な方」、「要介護ではないが身体不調などにより諦めや我慢をすることが多い方」、「支援や介護が必要な方」などに分類され、ユーザーが求めていることや、ユーザビリティ評価における実施ポイントが異なります。
 そこで、本講演では、基本的なユーザビリティ評価方法を基本に、高齢者を対象に評価を行う場合のポイントを、具体的な開発事例を交えながら紹介します。

  1. UD (ユニバーサルデザイン) の考え方と必要性
  2. 高齢者の分類と特性
  3. ユーザビリティ評価の基本
    1. ユーザビリティ評価の流れ
    2. 高齢者モニターの選定ポイント
    3. 高齢者を対象とした評価、データ取得方法のポイント
    4. 高齢者を対象とした分析のポイント
  4. 実態把握から商品化した開発事例 (パナソニックにおける事例)

第4部. 加齢に伴う心身機能の変化と 製品開発への応用

(2017年9月19日 15:45〜17:15)

 超高齢社会の到来やユニバーサルデザイン思想の浸透に伴い、高齢者対応のモノづくりが強く求められている。そのため、高齢者のニーズや心身機能を明らかにしたうえで、それらのデータを設計値に落とし込まなければならない。しかし、単に操作力を弱めたり表示する文字を大きくしたり、ボタンを押す回数を少なくするような対応だけで達成できるわけではない。
 この講演では、使いやすさを左右するヒトの心身機能が加齢によりどのように変化するのか、そしてそれを設計値にどのように翻訳するのかを明らかにしながら、高齢者が満足できる製品開発を進める方法を人間工学に基づき解説する 。

  1. ユニバーサルデザインの誤解と正しい捉え方
  2. 高齢者対応デザインの考え方
  3. 良い設計・悪い設計
  4. 加齢に伴う心身機能の変化
  5. 高齢者ニーズとその捉え方
  6. 高齢者データ/設計ガイドラインの取得方法
  7. 評価測定手法
  8. 測定のための実験計画
  9. 高齢者を対象とした評価の配慮点
  10. 心身機能データの設計値への翻訳方法

講師

  • 下村 義弘
    千葉大学 デザイン・リサーチ・インスティテュート
    教授
  • 越野 孝史
    合同会社リアル・アイズ
    代表社員
  • 東 章子
    パナソニック 株式会社 プロダクト解析センター ユーザビリティソリューション部
  • 岡田 明
    大阪市立大学
    名誉教授

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

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お問い合わせ

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: 60,000円 (税別) / 64,800円 (税込)
複数名
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    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 64,800円(税込)
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