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繊維強化複合材料 (FRP) 製品の設計と機能向上

振動工学に基づいた

繊維強化複合材料 (FRP) 製品の設計と機能向上

~振動工学的視点からみた繊維強化複合材料 (FRP) の設計思想~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2017年7月28日(金) 13時00分 16時30分

修得知識

  • FRPの振動特性 (特に減衰特性) の基礎
  • FRPの振動特性の評価法 (実験方法およびモデリング技術) の基礎
  • FRP材料・製品の振動問題の見方と対処法の基礎

プログラム

 高分子材料を母材としたFRPは異方性を有し設計が複雑になるため疑似等方性となるよう積層されることが一般的です。また、FRPは振動減衰特性に優れるとされていますが、金属材料と比してどれだけの差があるのか、またその特長をどのように活用するのかについては、積極的に述べられることは少ないのが現状です。一方、振動は製品の性能や機能に問題を及ぼすこともある反面,振動特性を理解することで、機能の向上や新機能の開発に繋がります。
 そこで、本講演ではFRPの振動特性について述べるとともに、それを評価するための実験方法・シミュレーション技術について説明します。また,FRP製品の機能設計事例の紹介等を通じて、振動工学の視点に基づいたFRP製品の設計について解説します。

  1. 繊維強化複合材料 (FRP) の基礎
  2. 振動問題の見方と対処法の基礎
    • FRP製品に限らず、製品や構造物に振動対策を講じる。また振動を低減する材料を開発・設計しようとする際、振動工学に関する知識が重要となる。そこで、振動がどのような問題を引き起こすのか、またどのように対処されているのか、「共振」「系の減衰評価」「疲労」をキーワードに、いくつかの事例を交えて振動工学の基礎的な事項を概説します。
    • 振動現象の分類 (自由振動、強制振動、自励振動)
    • 共振と振動問題の考え方
    • 振動減衰の指標と測定方法
    • 疲労
    • 振動問題の基本的とらえと対処法
  3. 繊維強化複合材料 (FRP) の振動特性
    • 高分子材料を母材としたFRPは、一般の金属材料より振動減衰性能に優れるとされますが、どの程度の差があるのかはあまり知られていません。そこで、炭素繊維強化複合材料 (CFRP) や、より減衰性能に優れるとされる機能性繊維強化複合材料の実験データをもとに、繊維強化複合材料の振動特性について説明します。また、その実験方法についても紹介します。
    • 繊維配向角 (積層構成) と振動特性の関係
    • 繊維含有率と振動特性の関係
    • 強化繊維が振動特性に及ぼす影響
      (炭素繊維、アラミド繊維、その他 機能性繊維の事例)
    • 温度依存性と振動特性
  4. 繊維強化複合材料 (FRP) の振動減衰モデリング技術
    • 異方性を有するFRPにおいて、振動の材料減衰をどのようにモデル化してシミュレーションが行われているのか、有限要素法の事例をもとに説明します。
    • 材料減衰のモデリング手法 (ひずみエネルギ理論について)
    • 材料減衰シミュレーションの事例
    • 材料減衰の物性値同定の事例
  5. テキスタイル複合材料のモデリング技術
    • 強化繊維の形態として、織物などのテキスタイル構造が採用されることがあります。繊維が複雑なテキスタイル構造を有する複合材料をどのようにモデル化するのか、有限要素法に基づいた手法の現状について紹介します。
    • テキスタイル複合材料の特徴
    • テキスタイル複合材料のモデリング手法
    • テキスタイル複合材料の振動減衰解析の事例
      (繊維強化構造の影響,機能性繊維強化複合材料の事例)
  6. 振動工学的視点からみた繊維強化複合材料 (FRP) の設計思想とまとめ
    • 振動は、製品の性能や機能に問題を及ぼすこともある一方、振動特性を理解し活用することで、機能の向上や新機能の開発に繋がります。材料の振動減衰特性を利用した設計事例をもとに、振動工学的視点から見た繊維強化複合材料の設計について考えます。
    • 質疑応答

講師

  • 中西 康雅
    三重大学 教育学部 技術・ものづくり教育講座
    准教授

会場

連合会館

4F 405会議室

東京都 千代田区 神田駿河台三丁目2-11
連合会館の地図

主催

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