「試験検査室管理PIC/S GMP査察」「試験検査室 逸脱OOS/OOT判断」コース
京都府 開催
会場 開催
開催日
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2017年3月15日(水) 13時00分
~
16時30分
-
2017年3月16日(木) 10時30分
~
16時30分
プログラム
日本当局査察もPIC/SのGMPを考慮したグローバルなGMP査察となってきた昨今、海外当局査察のための準備ではなく、日常的にグローバルGMPを十分理解した試験室の管理が必要となってきている。
特に試験室においては、データインテグリティーにフォーカスした査察が日本でも行われるようになり、データ改ざんが行われていなくても、その行為が行うことが出来る環境にあるという理由で指摘されるケースも見られる。
本講では、そのような査察に対してどのような備えが必要なのかを解説する。
- 試験室に関する海外査察の指摘事項
- 日本のPIC/S加盟前後の海外当局査察の変化と、近年実施されるFDA査察の指摘概要を紹介及び解説する。
- 試験室管理とは
- 適切な管理を実施するには、管理の目的、つまりは、試験室のコンセプトが重要となる。「我々は何を達成するために○○管理を行う」と対外的に説明できること、自らの試験室に必要な管理は何かを考える上での注意点を解説する。
- 試験室の完全性
- 査察において対外的に自らの試験室管理を説明し理解を得ることができるということは、 (医薬品) 製造業者として、「顧客に対する説明責任」を果すことを意味する。
- そのためには、試験記録の完全性だけでなく、以下に示す試験室の様々な管理において、根拠に基づき利用する誰からも共通の理解が得られる手順とALCOAの原則に沿った記録が作成され、それを何時でも適切な時期に確認することが可能でることを保証しなければならない。
- 組織、従業員、教育訓練
- 試験室全般
- 文書化 (紙・電子)
- 指示系 (規格書、手順書、計画書、技術的な契約書)
- 記録系 (記録書、試験成績書、報告書)
- 分析機器
- 試験器具
- 試薬・試液、標準物質
- 試験用検体 (サンプリング、保管、参考品)
試験室の逸脱・OOS/OOTの判断/管理はますます重要性が高まっています。逸脱・OOS/OOTは査察時にGMPが適切に運用されているかの観点から必ず確認される重要な項目です。
今回、逸脱・OOS/OOTについて、考え方、仕組みを紹介し、実際にOOS/OOTが起きた時の、初動調査、製造工程調査、再試験、再サンプリングの方法並びに問題点を紹介します。
OOS/OOTが十分機能しなかったために製品回収に至った事例、OOS/OOTへの早期対応事例などを紹介し、品質管理のどこに問題があったかを知り、リスク防止策を紹介します。また当局の査察時の指摘事項から、どこに注意を払うべきかについても学びます。
第1部 試験検査室におけるOOS/OOT判断・調査・対応のポイント
- OOS/OOTについて
- OOS/OOTの考え方
- OOS/OOTの仕組み
- OOTの導入について (工程能力指数CpとCpkの活用)
- ラボエラー調査
- ラボエラーチエックシート活用
- 試験器具、溶液の試験終了時まで保管
- 明確なラボエラーが断定できない時
- 安定性試験で含量が低下事例を考える
- ラボエラー有無
- 過去の安定栄試験のデータ参照
- 標準品と検体の面積値検証
- データ処理の確認
- 安定性モニタリングで溶出試験がOOS/OOTの対応事例
- 強熱残分試験のOOSの対応事例
- 製造工程の調査
- 該当ロットの逸脱確認
- 最近のロットの試験結果の確認
- 最近のインプロデータの確認
- 再試験実施の問題点
- 再試験のための調査
- 試験者数と試験数
- 再試験の判定
- 再サンプリング時の問題点
- サンプリング時の問題有無
- 再サンプリングのための調査
- 再サンプリングの根拠
- OOSを考慮して最初にどの程度サンプリングするのか
- OOSが棄却できなかった時の対応
- 原因究明
- 是正対応 (CAPA)
- 外部試験委託先のOOS/OOTの管理
- 取決め事項作成
- 試験委託先とOOS/OOT報告・判断
- OOSで頭を悩ました事例
- 事例1 A顆粒
- 事例2 Bカプセルの溶出試験
- 事例3 品質再評価
- 事例4 Cバルク (原薬)
- 査察時のOOS/OOTの確認
- プラントツアーでの査察時の質問
- OOS/OOTのSOPと実際の確認
- OOS/OOTの事例の確認
- ラボエラーによる製品回収/欠品対応事例
- 凍結乾燥製剤の製品回収 (2005年) の事例
- 標準品変更に伴う欠品リスクによる当局対応
- 安定性モニタリングの実施 (25℃×60%) のOOS対応
- 25℃×60%と承認当時保管条件空欄 (成り行き室温) 結果の相違時
- 25℃×60%への対応
- 製品回収の多い溶出試験の正しい理解 (溶出試験での製品回収を防ぐ)
- 試験方法の変更
- 製造販売承認書の視点
- GMP上の視点
- 特異性と安定性試験時の視点
第2部 試験検査室における逸脱 (品質異常) 対応のポイント
- 原料/資材の受け入れ試験時の逸脱対応
- 資材メーカーへの対応時の注意事項 (下請法)
- メーカーの保証と自社の保証の関係
第3部 試験室等に関するGMP査察事例
- PMDA GMP適合性調査 実地調査時の指摘事項
- 日本医薬品原薬工業会主催講習会
- 日本医薬品原薬工業会会員会社12社における海外行政の査察について
- 東京都健康安全研究センター
- 大阪府におけるGMP指摘事項
- FDAのシステム査察のポイント
- Warning Letter に見るFDAに指摘事項
- 洗浄バリデーション不備による製品回収
- GMP適合性調査で製品回収に至ったケース
- GMP管理が適切でなく苦情から製品回収に至ったケース
講師
藤井 達也 氏
大塚製薬 株式会社
生産本部
品質管理部
ディレクター
脇坂 盛雄 氏
株式会社 ミノファーゲン製薬
顧問
主催
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お問い合わせ
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受講料
1名様
:
57,000円 (税別) / 61,560円 (税込)
複数名
:
30,000円 (税別) / 32,400円 (税込)
複数名同時受講の割引特典について
- 2名様以上でお申込みの場合、
1名あたり 30,000円(税別) / 32,400円(税込) で受講いただけます。
- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 57,000円(税別) / 61,560円(税込)
- 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 60,000円(税別) / 64,800円(税込)
- 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 90,000円(税別) / 97,200円(税込)
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