ロールtoロール連続生産の一つであるスリット加工は、製品仕上がり一歩前の最終製品工程である。
　このスリット工程では、いかに優れるスリット機械・担当作業者技術でも、スリット工程で対応できない不具合、トラブル、ロスが多く発生する。
　この原因として、前工程である印刷・ラミネート製品の品質・仕上がり状態が悪いために発生する場合が多くなっている。
　この対策として、原因となる印刷・ラミネート製品の仕上がり状態の改善をどのようにしていくかを挙げ、その製品例を示し、印刷加工、ラミネート加工、スリット加工をどのように進めるかを解説する。
　印刷・ラミネート・二次加工現場、開発・生産技術、生産・工程・品質管理の方々に参加していただき、参考にしてもらえれば幸いです。

1. 前工程の製品状態とスリット機械の出来栄え
2. 前工程の製品をどのように作りこめば、良いスリット製品が得られるか
3. フィルムスリット加工の問題点と最適化
   1. スリットの仕様とスリッターの概要図
   2. スリッターの主な基本構成
   3. 帯状部分印刷ラミネート製品のスリット加工のシワ・ロス低減
   4. 粘着剤コート軟包装材のスリット加工でのロス低減の最適化とスピードアップ
   5. 厚物ラミネート製品のスリット加工でのロス低減
   6. 異物混入 (継ぎテープ) トラブル発生原因と対策
4. 印刷加工での巻取シワ・トラブルの一例と対策
   1. 印刷原反の巻芯でのシワ不良発生の原因と対策
      1. 巻取開始時の張力・テーパー (勾配) の設定
      2. 印刷原反の紙管肉厚差の巻き状態の違い
   2. 印刷原紙の弱巻き原反のラミネート繰出しでの巻き締りシワの発生原因 (ノンソル、ドライ)
   3. フィルム印刷製品とスリット加工での最適化とロス低減事例
      1. OPPフィルムの印刷製品のスリット加工上での最適化とロス低減
      2. LLDPEフィルムの印刷製品のスリット加工上での最適化と不具合の低減
      3. CPPフィルムの印刷製品のスリット加工上での最適化と不具合の低減
5. ラミネート製品の巻き締りシワ・トラブル現象と対策
   1. 巻取りでの巻芯シワの発生要因
   2. ラミネート原反の巻芯のシワの発生 (紙管肉厚)
   3. タッチロールの押し付け圧バランスの測定
   4. 製品の紙管への巻き込み
   5. 巻芯シワの発生と対策 (巻取条件の最適設定法とシワ発生の低減)
      1. 巻取部の巻取張力、テーパー張力、タッチロール圧
      2. 巻取部の巻取条件 (巻取条件項目8要因:4パターンに分けて作りこむ)
      3. 巻取部のスタート巻取張力、テーパー張力、タッチロール圧の最適設定条件
   6. 各工程での巻き締りシワ不良の発生と不良対策
6. スリット加工での留意点
   1. 次工程での不具合と前工程での不具合を明確に分ける
   2. 不具合を「入れない、作らない、出さない」
   3. 不具合の発生を各工程にフィードバックする、どのようにする
   4. 機械から離れない、そのためには
7. まとめ
• 質疑応答