技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

原薬製造における晶析操作・結晶多形制御コース

スケールアップ研究現場で役立つ!

原薬製造における晶析操作・結晶多形制御コース

~全2コース~
会場 開催

『原薬製造における晶析操作・結晶多形制御』コース講座を2テーマセットにした特別コース!

(通常受講料 : 94,600円 → 割引受講料 64,800円)

概要

本セミナーは「原薬製造における晶析操作・結晶多形制御」のセミナーを2テーマセットにしたコースです。
セット受講で特別割引にてご受講いただけます。
通常受講料 : 94,600円 → 割引受講料 64,800円

開催日

  • 2013年10月23日(水) 10時30分 16時30分
  • 2013年10月25日(金) 10時30分 16時20分

受講対象者

  • 晶析・結晶性物質に関連する技術者、品質担当者
    • 医薬品・製薬
    • 食品
    • 新素材 など

修得知識

  • 装置内で起きている晶析現象の実践的な理解
  • 結晶純度、結晶形態、結晶多形、粒径分布改善法のコツ
  • 結晶品質制御の戦略
  • DSC、XRD、測定データの活用法
  • 回分冷却晶析、非 (貧) 溶媒添加晶析、反応晶析法の理解
  • オイルアウト現象の理解
  • 結晶の製造
  • 結晶形状の制御

プログラム

コース1 晶析操作基礎編

(2013年10月23日 10:30~16:30)

 晶析操作は現象が複雑で、製造現場での経験が唯一、品質制御の近道と考えられていた。しかし、最近では装置内現象がかなり分かってきており、詳細な品質制御が可能になってきている。しかし、過飽和の理解など、結晶化現象の基礎が身に付いていなければ、製品純度、粒径分布、形状、結晶多形に関わる問題は解決できない。
 そこで、このセミナーでは、基礎データの取得方法から、結晶化現象の解析方法、そして結晶品質の作り込み戦略までを紹介しながら、どうやれば結晶品質を改善できるのか、そしてその本質は何なのかを解説する。普段有機合成を専門に研究している研究技術者には結晶作りの「コツ」を、そして普段から晶析操作に関わっている研究技術者には品質をめぐる「ナゼ」に答えたい。

  1. 結晶化現象と晶析操作
    1. 結晶品質に関するトラブル事例
    2. 有機合成と晶析との接点
    3. 晶析操作の目的と原理
  2. 結晶化現象の解析とその速度論
     - 結晶化現象を整理するためのデータの取得法を理解する –
    1. 結晶が成長するとはどういうことか
    2. 結晶化の推進力と固液平衡
    3. 核発生と成長速度論
    4. 結晶粒子群品質
    5. DSCデータから何を読み取るか
    6. XRDデータから何を読み取るか
    7. 事例と演習で理解する結晶化の推進力
  3. 結晶化現象のメカニズムとその制御
     - 結晶品質に関わる具体的問題解決アプローチを理解する –
    1. 結晶品質に関するトラブル事例
    2. 結晶多形変化
    3. 結晶形態変化に及ぼす操作因子
    4. 結晶粒径分布の考え方
    5. 結晶純度が決まるメカニズム
    6. オイルアウト現象のメカニズムとその回避法
    7. 演習で理解する結晶品質の制御
  4. 晶析の操作設計と品質のつくり込み
     - 結晶品質を作り込むための戦略を理解する –
    1. 晶析操作の基本戦略
    2. 冷却温度プログラム設計
    3. 非 (貧) 溶媒添加晶析での操作戦略
    4. スケールアップの留意事項
  5. 最新トピックス紹介
     - 最先端のラボで使われている技術紹介 –
  6. まとめ
    • 質疑応答・名刺交換

コース2 実験検討・工夫編

(2013年10月25日 10:30~16:20)

第1部 結晶多形制御・実験検討の工夫 :滴下晶析、30%晶析法など

(2013年10月25日 10:30〜13:00)
 
 スケールアップトラブルはラボ実験と違う条件で反応、処理を行うことで起きる。反応のことが多いが、晶析もトラブルが多い操作である。ただ、晶析の場合ラボトラブルがほとんどで1目見てできないのをスケールアップしていることが多い。第1部では、良い結晶を出す実験方法と結晶多形をコントロールして企業化した例を示す。晶析方法は私の開発した滴下晶析法と30%晶析法を使用するとできない晶析はないと思っている。

  1. 論文の化学では製造研究はできない
    • 実験精度がよく、実験条件の幅が広くないといけない (理論にならない)
    • 経済性を技術の評価基準としてない。製造研究では安いのが良い技術なのである
    • 学校の実験を忘れないさいと言っている
    • 文化の問題である、人の頭の中を変えるのが1番難しい。
  2. 滴下晶析法
    • 結晶多形をコントロールする為に開発した技術
    • これで企業化している
    • 応用すると難濾過性化合物に非常に有用である
    • スケールアップに強い
  3. 30%晶析法
    • 多溶媒系での晶析は非常に濾過性が悪いことが多いが改良出来る
    • 粒度コントロールが容易→非常に有用
    • 結晶多形のコントロールも可能である
    • 濾過性を良くなる。安全面でも非常に大切
  4. 製造プロセスに濾過工程は好ましくない
    • 生産性が悪くなる
    • 製品価格が跳ね上がる
    • 特にGMPでは安全性に問題が多い。爆発の可能性が高い。 爆発限界に入っている、引火点以上、着火源 (静電気) がある、以上3点があれば爆発する可能性がある
    • 濾過乾燥機を使用しないと可能性を防げない。
  5. 普通の濾過で問題ないことも多いが、どうにもならない時もある。そんな時滴下晶析か30%晶析法を使用すればできない晶析はない!
    • 質疑応答・名刺交換
第2部 結晶多形制御・実験検討の工夫 :温度・攪拌・操作過飽和度など

(2013年10月25日 13:45〜16:20)

 結晶形を制御することは化合物の物理的化学的性質を変化させることであり,これにより新たな価値を製品に附与することができる。そのような意味で、結晶形制御は極めて重要な研究課題である。今回、製造が困難である不安定結晶、準安定形結晶の製造、及び不要な結晶形の混入防止について紹介すると共に、多形の挙動を利用した分離方法、結晶形状のコントロールについても紹介する。

  1. 不安定形の製造 (溶媒媒介転移の制御)
    • 多形の物性・定量方法
    • 溶媒媒介転移に及ぼす操作因子の影響
    • 速度論的解析に基づく晶析条件の設定
    • スケールアップ実験結果
  2. 安定形,準安定形,不安定形から準安定形の製造
    • 多形の物性・定量方法
    • 準安定形析出領域の特定
    • 準安定形の安定形への転移抑制
    • 速度論的解析に基づく晶析条件の設定
    • スケールアップ実験結果
  3. 冷却中に析出する不安定形の混入防止
    • 多形の物性
    • 不安定形析出領域の特定
    • 不安定形析出に及ぼす操作因子の影響
    • 晶析条件の設定
    • スケールアップ実験結果
  4. 多形の性質を利用した芳香族位置異性体の分離
    • 不要なp-異性体の析出抑制法
    • m-異性体の析出挙動
    • 晶析条件の設定
    • スケールアップ実験結果
  5. 転移速度を利用した結晶形状の制御
    • 多形の物性・定量方法
    • 転移速度と結晶形状
    • 晶析条件の設定
    • スケールアップ実験結果
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 滝山 博志
    東京農工大学 大学院 工学研究院 応用化学部門
    教授
  • 橋場 功
    純正化学 株式会社
    顧問
  • 加々良 耕二
    大原薬品工業(株) 医薬開発研究所
    所長

会場

  • コース1 晶析操作基礎編 : 東京・品川区大井町 きゅりあん 4F 第2特別講習室
  • コース2 実験検討・工夫編 : 東京・港区芝公園 機械振興会館 B3F B3-6

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 61,714円 (税別) / 64,800円 (税込)
複数名
: 54,714円 (税別) / 57,450円 (税込)

全2コース申込割引受講料ついて

  • 全2コース割引受講料 通常受講料 : 94,600円 → 割引受講料 64,800円
  • 他の割引との併用はできません。

対象セミナー

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名で参加の場合、1名につき 7,350円割引
  • 3名で参加の場合、1名につき 10,500円割引 (同一法人に限ります)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/12/24 核酸医薬品の品質管理および分析・評価のポイント オンライン
2024/12/24 体外診断用医薬品における承認申請書作成ノウハウおよびPMDA相談のポイント オンライン
2024/12/25 PIC/Sを踏まえた治験薬GMPガイドラインと運用上の注意点および三極 (日米欧) 規制の解説 オンライン
2024/12/25 グローバル開発における承認申請のための医薬英語/英文ライティング入門 オンライン
2024/12/26 簡便化、抜け防止の観点をふまえたGMP SOP/製造指図記録書の形式・作成 (改訂) ・記入方法 オンライン
2024/12/26 再生医療等製品/細胞治療製品における規制要件の理解と申請書作成のポイント (入門講座) オンライン
2024/12/26 原薬GMP/ICH Q7・Q11の要件理解と原薬プロセスバリデーション実施時の注意点 オンライン
2024/12/27 英文メディカルライティング基礎講座 オンライン
2024/12/27 医薬品製造現場におけるコスト削減と少人数体制のQC/QA業務効率化 オンライン
2024/12/27 ICH品質関連ガイダンス視点から考えるCTD-Q記載要求事項と効率的申請資料作成法 オンライン
2024/12/27 医薬品製造施設 (バイオ、合成原薬、固形製剤、無菌製剤) の構造設備に関わるGMP講座 オンライン
2025/1/6 開発段階に応じた治験薬GMP対応とICH Q14 (分析法の開発) への取り組み オンライン
2025/1/6 改正GMP省令、PIC/S DIガイドをふまえたGMP文書・記録の再点検 (データ改竄、捏造、隠蔽防止のための工夫) オンライン
2025/1/6 中小製薬企業のためのテーマ創出・研究開発・製品戦略の策定・推進 オンライン
2025/1/6 EU規制をベースにしたPharmacovigilance監査の基礎 オンライン
2025/1/7 医薬品モダリティ (抗体/核酸/中分子/再生医療) の実用化とDDS技術の特許戦略 オンライン
2025/1/8 アレニウス式加速試験におけるプロット作成と予測値の取扱い オンライン
2025/1/8 失敗成功事例から学ぶ原薬の各ステージでのスケールアップ製造のポイント オンライン
2025/1/8 GMP教育とQuality Culture醸成のポイント オンライン
2025/1/8 滅菌製品および無菌医薬品における微生物試験の実務とバリデーションのポイント オンライン

関連する出版物

発行年月
2011/8/3 「回顧的バリデーション」および「リスクアセスメント」実施方法
2011/7/10 抗癌剤 技術開発実態分析調査報告書
2011/7/5 分析機器やLIMSのバリデーションとER/ES指針
2011/7/1 コンピュータバリデーション実施の手引き
2011/6/29 3極申請対応をふまえた不純物の規格設定と不純物プロファイル管理
2011/6/28 治験の臨床検査値における軽微変動が意味するもの / 有害事象判定
2011/5/26 厚生労働省ER/ES指針、21 CFR Part 11とコンピュータバリデーション (中級編)
2011/5/25 超入門 厚生労働省ER/ES指針、21 CFR Part 11とコンピュータバリデーション
2011/4/20 厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理ガイドライン」対応実践講座
2011/1/28 3極GMP/局方における無菌性保証と査察対応
2011/1/25 供給者監査実施のノウハウと注意点
2010/12/6 日本での申請をふまえたアジアンスタディと各国の相違
2010/12/1 「コンピュータ化システム適正管理ガイドライン」対応準備の手引き
2010/11/29 FDA Part11査察再開と欧州ANNEX11要求対応
2010/11/25 EDC適合性調査と医療機関事前対応
2010/10/28 薬物動態(「ヘ」項)試験におけるデータ・試験の信頼性確保・保証とQC・QA手法/タイミング
2010/8/20 3極GMP査察対応シリーズ
2010/5/27 CMCレギュレーションとドラッグマスターファイル(DMF)作成入門
2010/4/20 高血圧対応製品の研究開発動向と市場分析
2009/6/5 非GLP/GLP試験・医薬品製造の国内・海外委託と適合性調査対応