技術者、研究者にとって、自らの技術、研究を対外的に発表し、かつ海外の技術者、研究者と交流し、議論するために英語は必須のツールである。英語の「聞く」「話す」「読む」「書く」の四技能それぞれのレベルアップが求められているが、特に業務においては、公式記録として文書が残されることからも「英語を書く」技能が技術者にとっては最も大事なものと言える。
　本講座では、日本語と英語の発想の違いに注目することで英語の表現のノウハウを学ぶ。英語らしい表現とは?を体得するのが第一の目標である。多くの演習問題を通して英語表現を学ぶ。
　また、英語らしい表現のコツを学んだ後は、優れた英文の論文・レポートの作成、英語でのプレゼンテーションのスキルについても学ぶ。

1. 技術者・研究者にとって何故英語が必要か?
   1. 技術、研究の国際化
   2. 海外の技術者・研究者との交流。技術の世界への発信。
2. 英語が何故難しいと感じるのか?
   1. 一般的に理科系の人間は英語が苦手?
   2. 英語は暗記科目?
   3. 言葉としての英語の面白さを知る
3. 日本語と英語の発想の違いを知る。
   1. 日本語をそのまま英語に置き換えてもダメ 海外の人には理解できない。
   2. 日本語と英語との対応をいつも意識する。
4. 英語の文法
   1. 日本語の発想からすると極めて難しい事項だけでも知っておくことが必要。
   2. 冠詞の重要性、難しさ (演習付き)
   3. 単数・複数 (日本語にはない発想)
   4. 前置詞の面白さ、難しさ (演習付き)
5. 和文英訳の演習
   1. 和文が言わんとすることを正しく理解することが第一
   2. 適切な英語の単語、表現の選択
   3. 英英辞典の積極的利用
      1. どんな英英辞典が良いか?
   4. 英和辞典を使う際の留意点
6. 英文和訳の演習
   1. 意味のわかる、理解できる日本語に。
   2. 和文英訳よりも難しい場合も。
   3. 日本語で優れた論文・レポート、Eメールが書けなければならない。
   4. 日本語そのものを大切にする。日本語で理解できない文章を英語に訳すことは不可能。
7. 英文の論文・レポート作成の基本ノウハウ (含むE-mail)
   1. 基本的な規則を知る。
   2. 論文・レポート特有の表現を知る。
   3. 普段から和英の論文・レポートを良く読む。読んで、これはという表現があれば、覚えてしまう。
8. 英語でのプレゼンテーションの基本ノウハウ
   1. 自分の技術・研究を海外の人にわかってもらう。技術・研究の国際的な展開のために。
   2. わかりやすいプレゼンテーション資料とは?
      1. 短くコンパクトな表現。項目の効率よい列挙方法。
      2. パワーポイントのうまい使い方。
   3. “聴いてもらえる”プレゼンを行うためには?
9. 工業英語の資格を取ろう。
   1. 工業英検の場合 (演習つき)
• 質疑応答、自由討論