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補償に関する各種文書作成法と補償範囲設定・金額算定方法

補償に関する各種文書作成法と補償範囲設定・金額算定方法

~国際共同治験における健康被害補償 / 韓国・台湾での同意説明文書と健康被害治療費~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2012年2月17日(金) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 治験、臨床試験に携わる担当者、管理者

修得知識

  • 治験、臨床試験の補償に関する各種文書作成法
  • 治験、臨床試験の補償範囲設定・金額算定方法
  • 国際共同治験における健康被害補償
  • 韓国・台湾での同意説明文書と健康被害治療費

プログラム

 治験の計画にあたっては、被験者の安全を最優先に、医学的・科学的観点から十分な検討が行われ、その実施にあたっては細心の注意が払われますが、十分な注意を払っても治験薬による副作用等による健康被害を完全に防ぐことが難しい場合があります。
 治験依頼者はそのような万一の場合に備え、健康被害に対して適切に対応できるよう補償制度を構築するGCP上の義務があります。
 又、被験者の方々が安心して治験に参加いただくための同意取得時の健康被害補償に関する情報提供のあり方にも工夫が必要です。
 本セミナーでは同意取得時、健康被害発生時の説明資料等の作成方法についてお話したいと思います。
 又、国際共同治験における健康被害補償についてもお話致します。

第1部 治験における補償・賠償の判断と範囲設定

  1. 医薬品副作用被害救済制度を参考に補償内容・範囲を設定する場合の留意点
    1. 救済給付の性格と特徴
      1. 救済給付は、民事上の損害賠償責任に基づく給付ではない
      2. 医薬品の副作用のうち軽度の健康被害は救済の対象とならない
      3. 社会通念上あらかじめ被害者の受忍が求められる典型的な場合を規定
      4. 医療費の給付にあたっては、医療保険優先の併給調整が行われている
      5. 基本的には、他の社会保障制度との併給調整は行っていない
      6. 医療手当は、医療費以外の費用の負担に着目して行われる給付である
      7. 障害年金は、医薬品の副作用により一定の廃疾の状態にある18歳以上の者の生活補償等を目的として行われる給付
      8. 障害児養育年金は、同じく廃疾の状態にある18歳未満の児童を養育する者に対し、その児童の養育に伴う負担等に着目して行われる給付
      9. 遺族年金は遺族の生活の立て直し等を目的に、遺族一時金は遺族に対する見舞等を目的として行われる給付
      10. 障害年金、障害児養育年金を除き、請求期限が設定されている
    2. 救済制度を参考に補償内容・範囲を設定する場合の留意点
      1. 補償責任と民事上の損害賠償責任との関係
      2. 補償の対象となる重篤度
        • 「入院を要する程度」という救済制度の要件を満たさない疾病に対する医療費・交通費の支払
        • 「政令で定める程度」という救済制度の要件を満たさない廃疾に対する障害補償金の支払
      3. 救済給付における「受忍の典型例の構成要素」との関係
      4. 治験に係る健康被害の補償に際して健康保険が使用可能か?
      5. 他の社会保障制度との併給調整は?
      6. 医療費以外の費用が医療手当の額を超過した場合の対応は?
      7. 補償では、一定の障害に対して年金ではなく一括で支払われる理由
      8. 障害児養育補償金に関する治験依頼者・保険会社の勘違い
      9. 補償額を生計維持者と非生計維持者で差をつける場合の留意点
      10. 治験補償における請求期限の問題
  2. 救済制度を参考にできない治験補償特有の問題
    1. 治験補償に無過失責任の考えを導入すべきか?
    2. プロトコルごとに補償の範囲を検討しうる目安はあるか?
    3. 抗癌剤の治験における補償のあり方
  3. 国際共同治験における健康被害補償
    1. 同一のプロトコルに基づいて国際共同治験を実施する場合の問題点
    2. 韓国及び台湾における規制要件及び国民健康保険制度について
    3. 韓国及び台湾における同意説明文書と健康被害の治療費について

第2部 同意取得時、健康被害発生時の説明資料等の作成方法

  1. 同意取得時、健康被害発生時の説明資料等の作成方法について
    1. 同意取得時の健康被害補償に関する情報提供
      1. 健康人を対象とする治験
      2. 患者さんを対象とする治験
      3. 製造販売後臨床試験
    2. 健康被害発生時の説明資料等の作成方法
      1. 医療費支払についての説明文書・申請書
        • 「医療費支払の手続きにつきまして」及び「医療費等請求書」の記載内容
        • 「医療費等振込通知書」の送付
      2. 障害補償金支払に関する各種文書作成法
        • 「医療費支払の手続きにつきまして」に追記すべき内容
        • 患者様ご家族へ「障害補償金申請手続きのご案内」の送付
        • 「障害補償金申請手続きにつきまして」及び「障害補償金請求書」の記載内容
        • 「症状固定の際に転院先主治医へ提出する「診断書作成依頼書」の内容と依頼方法
        • 治験責任医師による「症状固定報告書」の記載内容
        • 「障害補償金振込通知書」の送付
      3. 遺族補償金支払に関する各種文書作成法
        • 「遺族補償金支払の手続きにつきまして」に記載すべき内容
        • 「生計維持関係の判定結果につきまして」の作成方法
        • 「遺族補償金振込通知書」の送付
      4. 「ご面談の件につきまして」及び「補償金が支払われる場合につきまして」の送付
      5. 「補償金等受領証」の送付と受領
      6. 保険会社への保険金請求時の書類と留意点
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 鍋岡 勇造
    中外製薬 株式会社 臨床業務推進部
    治験補償担当

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

5階 第3講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

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お問い合わせ

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受講料

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: 40,000円 (税別) / 42,000円 (税込)
複数名
: 33,000円 (税別) / 34,650円 (税込)

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