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系統連系における電力貯蔵デバイスの各種特性とその利用

系統連系における電力貯蔵デバイスの各種特性とその利用

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、電力貯蔵向けリチウムイオン電池、レドックスフロー電池、ハイブリッドキャパシタについて基礎から解説し、最新技術動向について詳解いたします。

開催日

  • 2011年10月28日(金) 10時00分 16時40分

受講対象者

  • 各種蓄電デバイスに関連する技術者
    • リチウムイオン電池
    • レドックス・フロー電池
    • キャパシタ など
  • 系統連系に関連する技術者

修得知識

  • 電力貯蔵デバイスの開発動向
    • リチウムイオン電池
    • レドックス・フロー電池
    • ハイブリッドキャパシタ

プログラム

第1部 スマートグリッド社会を支える蓄電技術: 次世代大容量ハイブリッドキャパシタ (10:00~11:20)

 低炭素、省エネなどのエコ活動そのものが経済発展につながる環境型経済社会を構築するためには、エネルギー貯蔵技術のさらなる進化が望まれる。
 電池・キャパシタなどの蓄電デバイスは、スマートグリッド、エナジーハーベスティングなどの鍵を握る重要な技術として注目されている。
 なかでも、次世代大容量キャパシタは、出力性能を維持したままエネルギー密度を3倍に高め、持続力と瞬発力を合わせ持つ新蓄電デバイスとして開発され、国際貢献できる大きなポテンシャルを示すまでに至っている。
 高エネルギー・高出力を合わせ持ち実効性のある複合型エネルギーデバイスの構築は、必然的な方向性と言える。
 正・負極のどちらか一方に、電荷移動反応 (ファラデー反応) を利用した電極を用いたハイブリッドキャパシタの開発が本格化している。
 正極に活性炭、負極に黒鉛を用いたリチウムイオンキャパシタ (LIC) や、正極に活性炭、負極にチタン酸リチウムナノ結晶/炭素複合体で構成されるナノハイブリッドキャパシタ (NHC) を紹介する。

  • スマートグリッドとキャパシタ
  • 次世代キャパシタ開発の動向
  • 韓国・中国におけるキャパシタ開発
    • 上海キャパシタバス試乗
    • 北京リチウムバス試乗
  • キャパシタ材料の推移と新しいキャパシタ材料
  • キャパシタエネルギー密度向上に向けたアプローチ
    • 耐電圧向上と劣化メカニズム
    • ガス発生と表面膜の生成
    • 活性炭細孔内部で起きる出来事
    • 水分と耐電圧の関係
  • 次世代キャパシタの方向性
    • エネルギー密度3倍の新展開
    • リチウムイオンキャパシタの特徴
    • ナノハイブリッドキャパシタの特徴
    • カーボンナノチューブを用いたキャパシタ
    • エネルギー密度7倍以上の第3世代キャパシタ
    • 超高エネルギー密度キャパシタと高出力電池
  • キャパシタの国際競争力
  • 質疑応答・名刺交換

第2部 電力貯蔵用レドックスフロー電池 (11:30~12:50)

 地球温暖化を背景に太陽光発電、風力発電などの自然エネルギーの導入が世界的なレベルで進みつつあり、さらに国内では電源不足から電力の節減、有効活用が強く求められている。
 一方で、自然エネルギーを活用した電源が電力系統に大量に導入されると系統安定化の観点からの対策が必須であるとされており、蓄電池の導入に大きな期待がかけられている。
 レドックスフロー電池は、比較的大規模な電力貯蔵に適した蓄電池の一種であり、世界中で開発が推進されている。
 本セミナーでは、レドックスフロー電池の原理、開発の歴史、種々用途での適用事例、世界での開発動向について概説する。

  1. レドックスフロー電池の原理
  2. レドックスフロー電池の構成
    1. セル
    2. 電解液
    3. 電解液タンク、ポンプ、配管
    4. システム構成
  3. レドックスフロー電池の特徴
  4. レドックスフロー電池の基本動作特性
  5. レドックスフロー電池開発の歴史
  6. レドックスフロー電池の適用事例
    1. 負荷平準化システム
    2. 瞬時電圧低下抑制システム
    3. 非常用電源兼用システム
    4. 屋外設置システム
    5. 風力発電と組合せたシステム
    6. 需給制御用途への期待
  7. 海外の動向
  • 質疑応答・名刺交換

第3部 系統連系における電力蓄電システの開発動向とトータルコスト (13:45~15:05)

 今年3月の大震災とその後の原子力発電の災害を受けて、実用化が緊急の課題となった電力蓄電システムの動向を、そのポイントであるコストの問題を含めて解説したい。
 系統電力の大規模蓄電はそのシステムが開発の途上にあり、多くの問題をクリアしないと実現し難いが、設備容量と蓄電容量のバランス設定が重要である。
 時定数の問題など、理解し難い要点を実例を示して解説する。

  1. 自然エネルギー導入計画と蓄電システムの開発
    1. 国内 (政府、民間)
    2. 海外 (国際機関など)
    3. 関連研究機関
  2. 太陽光発電/PVの特性
    1. 電圧、電流、設備利用率およびコスト
  3. 風力発電/WTの特性
    1. 電圧・電流、設備利用率およびコスト (短周期&長周期)
  4. 蓄電システムの利用パターンとシステム
    1. 太陽光発電 (短周期&長周期)
    2. 風力発電 (短周期&長周期)
    3. 発電設備と蓄電池の容量
  5. スマートグリッドなど分散電力系との連係
  6. 発電と蓄電のコスト試算
  • 質疑応答・名刺交換

第4部 蓄電用デバイスの特性と比較安全性評価とリチウムイオン電池 (15:20~16:40)

 蓄電デバイスとして最も汎用性の高いリチウムイオン電池 (セル) にポイントを絞って、最近の大型リチウムイオン電池 (セル) の開発状況と、系統連係蓄電への応用を解説する。
 多くの部分でEVなど電動自動車のリチウムイオン電池 (セル) と共通するが、電池の実際の使われ方は自動車とは異なるので、寿命や安全性の問題も含めて広く解説したい。

  1. 蓄電用デバイス
    1. 蓄電用デバイスの特性と比較
    2. セルの充放電とサイクル寿命
    3. セルの安全性 (規格と運用)
    4. コスト問題 (セルとシステム)
  2. 大型リチウムイオン電池
    1. 開発動向と諸特性およびコスト

講師

  • 第1部 講師
    直井 勝彦 氏
  • 第2部 講師
    筒井 康充 氏
  • 第3部、第4部 講師
    菅原 秀一 氏

会場

大田区産業プラザ PiO

6階 C会議室

東京都 大田区 南蒲田1-20-20
大田区産業プラザ PiOの地図

主催

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お問い合わせ

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(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 52,500円 (税込)
複数名
: 43,000円 (税別) / 45,150円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名で参加の場合、1名につき 7,350円割引
  • 3名で参加の場合、1名につき 10,500円割引 (同一法人に限ります)
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