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晶析の強化書

晶析の強化書

~有機合成者でもわかる晶析操作と結晶品質の最適化~
晶析の強化書の画像

概要

本書は、これから晶析に携わる技術者、研究者、大学で研究している学生に向け、「結晶品質の向上」「結晶化の制御」に必要な晶析装置内の現象から、操作条件設定までをまとめております。

ご案内

2012年12月17日:
好評につき完売いたしました。

 結晶は比較的簡単に析出させることはできますが、結晶純度や粒径分布など結晶品質をうまく作り込もうとすると、操作条件設定などに時間がかかります。また、操作方法の少しの違いが結晶品質に大きく影響してしまうことがあります。そのためラボ実験で結晶を上手く析出できたが実プロセスで結晶化が問題となるため晶析操作は難しいと思われがちです。
 本書籍は結晶品質を作り込むために必要な「晶析装置内の現象理解」結晶化の推進力に視点を当てた「最適な晶析操作、結晶化現象の制御法」について、わかりやすく解説しています。
 今まで有機合成を専門に研究し、これから晶析を始めようとする企業研究者、晶析を大学で研究している学生に晶析操作が理解でき、結晶品質の作り込みを強化できる教科書です。

目次

第1章 晶析操作の目的とその応用

  • 1.1 晶析操作の目的
  • 1.2 固体材料創製,医薬品製造と晶析操作との接点
  • 1.3 スケールアップと晶析現象との接点

第2章 結晶化現象の解析と速度論 – 結晶化現象と操作との接点 –

  • 2.1 固液平衡と結晶化推進力
    • 発展 2-1 x-y 線図
    • Tips! 2-1 ハンダと融雪剤
    • 2.1.1 固液平衡と溶解度
    • 発展 2-2 てこの原理
    • 2.1.2 溶解度曲線と速度論
    • 2.1.3 過飽和度の変化
    • 2.1.4 固液平衡の分類
    • 2.1.5 溶解度の整理法
    • 発展 2-3 固液平衡と活量係数式
    • 2.1.6 溶解度の測定法
    • 2.1.7 DSC による固液平衡の推算
    • 発展 2-4 固溶体系の場合の固相平均組成
    • 2.1.8 DSC による溶解度の推算
  • 2.2 核発生速度の解析と速度論
    • Tips! 2-2 コップの表面に付く水滴の大きさ
  • 2.3 成長速度の解析と速度論
    • Tips! 2-3 成長速度論とオームの法則
  • 2.4 粒径分布と個数密度
    • 2.4.1 個数密度 (母集団密度)
    • 2.4.2 母集団密度関数の取り扱い
    • Tips! 2-4 結晶の流動
    • 発展 2-5 MSMPR 理論式の展開
  • 2.5 結晶純度
    • 2.5.1 母液の付着
    • 2.5.2 母液の取り込み
    • Tips! 2-5 食塩とにがり
    • 2.5.3 純度低下のその他の要因
  • 演習問題

第3章 結晶化現象の解析とその制御法

  • 3.1 結晶多形現象 (Polymorphism)
    • 3.1.1 結晶多形に及ぼす晶析操作因子
    • Tips! 3-1 身近な結晶多形
    • 3.1.2 結晶多形の熱力学的性質
    • Tips! 3-2 結晶化と自由エネルギー
    • 発展 3-1 エネルギー線図とDSC 曲線
    • Tips! 3-3 安定と準安定
    • 3.1.3 結晶多形制御の戦略
  • 3.2 結晶の形態変化 (Morphology)
    • 3.2.1 結晶形態に及ぼす晶析操作因子
    • 3.2.2 結晶形態制御の戦略
  • 3.3 結晶粒子群の粒径分布
    • 3.3.1 粒径分布に及ぼす晶析操作因子
    • 3.3.2 粒径分布の数値的取り扱い
    • 3.3.3 MSMPR 型晶析装置の定常特性
    • 3.3.4 粒径分布のモーメントによる解析
    • 3.3.5 結晶の凝集現象
  • 演習問題

第4章 晶析装置での操作設計

  • 4.1 晶析プロセスの特徴
  • 4.2 晶析操作の基本戦略
    • 4.2.1 種結晶スペックの設計
    • 4.2.2 冷却温度プログラム設計
    • 4.2.3 非溶媒添加法での操作戦略
      • (1) 非溶媒添加晶析の特徴
      • (2) 非溶媒添加晶析の原理
      • (3) 非溶媒添加晶析の操作
      • (4) 攪拌や非溶媒添加位置の影響
    • 発展 4-1 三成分相図
  • 4.3 過飽和制御方針
  • 演習問題

第5章 オンラインセンサー利用技術

  • 5.1 濁度計
  • 5.2 粒度分布モニタリングセンサー
  • 5.3 ATR-FTIR
  • 5.4 ラマン分光器,その他測定

演習問題詳解

事例索引
  • 核化の要因を知りたい
  • 核化を制御したい
  • 過飽和の操作を理解したい
  • 過飽和を理解したい
  • 形態制御をしたい
  • 形態変化を理解したい
  • 結晶品質の測定法について知りたい
  • 結晶品質は何かを知りたい
  • 固液平衡を理解したい
  • 晶析操作の基本戦略を立てたい
  • 晶析のセンシング技術を知りたい
  • 純度低下の原因を知りたい
  • スケールアップの問題点を知りたい
  • 成長機構を知りたい
  • 成長速度を測定したい
  • 相図を理解したい
  • 多形現象を理解したい
  • 多形制御をしたい
  • 種結晶の役割を理解したい
  • DSC を活用したい
  • 熱力学との接点を知りたい
  • 非溶媒添加晶析を理解したい
  • 貧溶媒添加晶析を理解したい
  • 分光分析で何が分かるか理解したい
  • 溶液媒介転移を理解したい
  • 溶解度を測定したい
  • ライプニングを活用したい
  • 粒径制御をしたい
  • 粒径分布を理解したい

執筆者

滝山 博志
東京農工大学

専門

  • 晶析、結晶化工学
  • 有機結晶を対象とした非溶媒添加晶析の操作設計、冷却晶析の温度プロファイル設計

出版社

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お問い合わせ

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(出版社への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

体裁・ページ数

A5 126ページ

ISBNコード

ISBN978-4-907002-02-2

発行年月

2010年2月

販売元

tech-seminar.jp

価格

3,619円 (税別) / 3,981円 (税込)

割引特典について

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