第1部 バイオマス廃棄物を活用したレアメタルの精製と回収技術

(2022年6月6日 10:30〜12:00)

　地球上に豊富に存在するバイオマス資源に着目し、廃棄されるべきバイオマス資源について有効活用の観点から吸着剤を調製し、有価金属の回収と有害元素の除去を目的として研究を行ってきました。
　講演では、レアメタル資源や分離技術などの背景について触れた後、木材廃棄物、微細藻類、果実搾汁残渣などのバイオマス廃棄物を利用した吸着剤の開発と貴金属など有価金属の回収と鉛、クロム、フッ素など有害元素の除去についてさまざまな研究結果を紹介いたします。

1. レアメタル資源
2. 金属資源のリサイクルの必要性と問題点
3. 有害金属
4. 分離回収技術
5. 湿式製錬
6. イオン交換・吸着法
7. 吸着剤
8. バイオマス
9. 様々なバイオマス廃棄物由来の吸着剤を用いた金属回収と有害元素除去についての各論
   1. ミカンジュース搾汁残渣
   2. その他果物搾汁残渣
   3. 木質バイオマス廃棄物
   4. 柿皮廃棄物
   5. 古紙
   6. 昆布や微細藻類廃棄物
   7. その他
• 質疑応答

第2部 マイクロ波を活用した鉱石からのレアメタル精製と回収技術

(2022年6月6日 13:00〜14:30)

　特定の物質に直接、エネルギーを伝達できるマイクロ波を化学プロセスに適用させると、CAPEX、OPEX削減に加え、大幅なCO2排出削減が可能になる。
　本講演では、マイクロ波化学のカーボンニュートラル戦略と、リチウムなどのレアメタルを鉱石から抽出する鉱山開発技術を紹介する。

1. マイクロ波とは
2. 事業実績
3. カーボンニュートラル戦略
4. マイクロ波反応系デザイン
5. マイクロ波反応器デザイン
6. 鉱山開発への適用
• 質疑応答

第3部 EVを支えるレアメタルの精製とリサイクルの動向と最新技術

(2022年6月6日 14:45〜16:15)

　カーボンニュートラルへ向けて自動車の電動車化が加速している。我が国も2035年までに新車販売で電動車100%を実現することを表明している。電動車では駆動用や発電用のモータ、充放電のリチウムイオン電池、電子制御機器が不可欠であり、モータにはネオジム、プラセオジム、ジスプロシウム、テルビウムなどのレアアース、リチウムイオン電池の正極材にニッケルやコバルト、電子機器には接点材料として金、銀、パラジウムの貴金属など、レアメタルが使用される。
　本講演ではEVモータからのレアアース、リチウムイオン電池と白金族金属のリサイクルの動向と最新の回収技術を紹介する。

1. 電動車の普及予測
2. 電動車に必要なレアメタル
3. 電動車に不可欠なレアメタルの資源事情
4. レアメタルの価格動向
5. レアアースの代表的な製造方法
6. ネオジム磁石リサイクル
7. EVモータからのレアアース回収
8. コバルト、ニッケル、リチウムの代表的な製造方法
9. リチウムイオンバッテリーのリサイクル
10. コバルトとニッケルの回収と精製
11. リチウムの回収と精製
12. 白金族金属の代表的な製造方法
13. 白金族金属のリサイクル
14. 湿式法よる白金族金属の回収と精製
15. 乾式法による白金族金属の回収と精製
• 質疑応答