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距離画像センサの測距原理と3Dセンサの応用

距離画像センサの測距原理と3Dセンサの応用

~Structured Light, Time of Flight, LiDAR等の測距原理から非接触生体センシングの原理とその応用まで~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、デプス・センシング・アルゴリズムの基礎から、それを用いた非接触生体センシングの動作原理、ヒューマン・ヘルスケア関連アプリケーションへの展開について、次世代デバイスHololensのデモを交えて解説いたします。

開催日

  • 2019年4月12日(金) 10時00分 17時00分

受講対象者

  • デプスカメラの動作原理について興味をお持ちの方
  • デプスカメラを用いたアプリ開発について興味をお持ちの方
  • デプスカメラあるいは3Dスキャナーを開発されようとお考えの方
  • 非接触バイタルセンシングについて興味をお持ちの方

修得知識

  • デプスカメラを開発する際の必要な基礎知識と各方式の問題点
  • デプスカメラのアプリケーション分野の把握
  • デプスカメラの開発動向
  • デプスカメラを使いこなす上で必要な数学知識

プログラム

 自動車分野では、自動運転化を実現するための探索センサ、搭乗者の健康状態モニタ、ユーザーインターフェースとして、距離画像センサを組み込んだ3Dセンサに関心が集まっている。また、世界的な先進国少子高齢化を踏まえ、2025年開催予定の大阪万博のテーマは『健康と医療』に決まり、見守り・看取りシステムに対する関心も高い。
 本セミナーでは距離画像センサとカラーカメラを組み込んだ3Dセンサの基本機能、ソフトウェアで実現できる応用事例をデモを通して紹介するとともに、方式別に測距原理の説明を行い、非接触生体センシングを中心とする応用とその原理について解説を行う。また、Shannonのチャンネル容量の法則を利用した増感処理やマッチング処理の原理や応用についても触れる。

イントロダクション編

  • 3Dセンサとは? / 拡大するデプスカメラ市場 / デプスカメラの技術マップ
  1. 第1章 3Dセンサの機能
    • デモを行いながら、3Dセンサに要求される機能について説明を行います。
      1. Color … カラー映像を撮影するカメラ【3Dセンサの基本機能】
      2. Depth … 画素単位にデプス (奥行き距離) を取得するカメラ。距離はmm単位整数で出力するものが多い。
        • 0 :モノクロ (256階調) 表示
        • 1 :カラーLUT表示
        • 2 :光源計算 (Lighting) による反射光表示 … デプス⇒法線ベクトル⇒反射光画像
        • 3 :ポイントクラウド
        • 4 :ポリゴン表示
      3. BodyIndex … 人検出 (人物のいる領域) を取得する機能
      4. Infrared … 環境オフセットを除去し、照明による反射画像を取得する機能 (アクティブ赤外線)
      5. Body … 骨格トラッキング (人体の姿勢を25点の関節3次元座標で取得、手のグー、チョキ、パー検出)
      6. Audio … 音声データ (音源方向検出とビームフォーミング、音声認識に利用)
      7. Face … 5つ (両眼、鼻、口角) の特徴点の3次元座標と数種類の表情や状態を検出【3Dセンサの拡張機能】
      8. HD Face … 2,000点の顔モデルと多数の特徴点のキャプチャー
      9. Kinect Fusion … 3Dスキャナ
      10. AfterImage … 骨格トラッキングされた関節の軌跡 (残像)【ソフトウェアで実現可能な拡張機能】
      11. BodyBalance … 平衡感覚の老化測定を行う
      12. AR Sensing … 1チャンネルのセンサで空間に分布状態を可視化
      13. Acceleration … 非接触3軸加速度センシング
        • 関節3次元座標{ x (t) , y (t) , z (t) }を要素ごとに放物線近似。O (t) = a*t*t + b*t + c とすれば、時刻t=0の加速度は2a, 速度はb
      14. PointCloud … 床法線ベクトルの検出
        • 点群データの活用により観察方向を任意変更。沈水、転倒、うずくまり、横たわり。
      15. Face3D … 3次元顔認証 (顔の3次元形状の切り出し)
      16. Body3D … 実測デプス値に基づいて3D Bodyポリゴンモデルをフィッティング
        • 体重参照があれば非接触体脂肪率測定が行える。
      17. HandGesture … NUI (Natural User Interface)
        • Air Tap, Bloom
      18. Cyber Eye … 距離を音に変換する視覚障碍者向けデバイス
      19. FaceHeartBeat … 顔の観測 (Color or Infrared) で心拍を観測【非接触バイタル・センシング】【第1世代】
      20. Breathing … 胸部観測 (Depth) で呼吸・心拍を観測
      21. ColorVector … 色をベクトルとして精密分析【HyperSenseによる機能】【第2世代】
        • チャンネル容量の法則を利用して高感度化。カラーカメラ画像をマルチスペクトルカメラとして取り扱う。
      22. ColorMap … ヘモグロビン、メラニン色素、ビリルビン、ウロビリノーゲン等の色変化を観測
      23. VesselVisualizer … 血管の可視化 (BとGから真皮層の毛細血管分布を、GとRから皮下組織内の血管を可視化)
      24. Hyper_HeartBeat … 脈波の2次元観測 (血流等も)
      25. BumpVisualizer … 指紋・掌紋の可視化
      26. EyeTracking … 瞳孔輪郭を検出し、視線ベクトルを算出【3Dセンサ応用】
      27. RobotEyeContact … 前に立った人を見つめるロボット制御
      28. VirtualMusicalInstrument … 仮想楽器
      29. HomeControl … 家電制御
      30. WebSocket … サーバー⇔クライアント【付録:PC間通信、ToFセンサの特性】
      31. UDP … 一方的送信
      32. DepthPrecision … ToFデプス精度の検証
  2. 第2章 3Dセンサの動作原理
    1. 光源と観測位置の座標の違いを利用する (光三角法)【Structured Light法】
      1. 光切断法
      2. モアレ法
      3. Structured Light法
        1. Structured Light固定パターン投影法
          • ランダムドットパターンを用いた相関方法 (KinectV1, Carmine)
          • 高速高分解能カメラで各ドットを追尾するHyper Depth
        2. Structured Light時分割パターン法
    2. 光パルスの往復時間または位相遅れを利用する (Time of Flight)【Time of Flight法】
      1. 地球から月面までの距離を精密測定するのに使われたLiDAR (カウンタ方式)
      2. ToF方式 (位相遅れを測定する)
        1. 単純2値の位相差を用いる方式
        2. 3パターン測定法 (照明指向性、吸光度、法線ベクトルの影響を補正する方法)
        3. 距離によって、照明強度とフェーズを変更する方式
        4. マルチフェーズで高精度補正を行う方式
      3. LiDAR (Light Detection and Ranging) [Laser Imaging Detection and Ranging]
        1. メカニカルスキャン法
        2. メカニカルスキャン法の欠点
        3. 高速・低価格な非メカニカルスキャン法
          • Multi – beams LiDAR
    3. 拡散反射光の性質を利用する (Infrared Depth)【Infrared Depth法】
    4. カメラ位置の違いから特徴点/テクスチャのマッチングを利用【その他のデプスアルゴリズム】
      1. PTAM (Parallel Tracking and Mapping)
      2. SLAM (Simultaneous Localization and Mapping) … 自己位置推定と環境地図作成を同時に行う
      3. マルチカメラ
      4. 自己位置推定用シートマーカーを用いる方法 (Qlone)
    5. ステレオ・マッチング
    6. 機械学習から静止画から3D顔モデルを再構成する
      • cvl – demos.cs.nott.ac.uk/vrn/
    7. Make3D (視覚処理の模倣)
    8. カラー開口フィルタ (東芝)
      • Structured Light法とToF法の比較により、ToFカメラの欠点を説明【Appendix:Hyper Depth】
  3. 第3章 RGB Color Depth方式の動作原理
    • 特殊なカメラを使用せずに、デプスセンシングと非接触生体センシングを行う方式の提案 (CQ出版インターフェース誌5月号記事に関連)
      1. CMOSイメージセンサについて
      2. C.E.Shannonのチャンネル容量の法則 … メガ級センサ・アレイで、超高感度を実現する
      3. チャンネル容量の法則の適用例 … JPEG圧縮に伴うブロックノイズやモスキートノイズも抑制する。高感度化アルゴリズムとその結果
      4. 波長による透過深度 (表皮深さ) の違いを利用する … 通常のカメラをマルチスペクトルカメラととらえ、波長間の僅かな違いを可視化する抽出アルゴリズムと事例紹介
      5. 色ベクトルとメラニン色素
      6. 単眼3Dセンシング
      7. 単眼3Dセンシングの問題点
      8. ステレオ3Dセンシング
      9. まとめ
  4. 第4章 非接触バイタル・センシング
    1. 心臓の構造と心電図【心拍・呼吸に関する基礎知識】
    2. 呼吸動作と酸素供給の関係
    3. 呼吸と心拍揺らぎの関係
    4. 入浴中の心拍揺らぎと年齢
    5. 脈波から何がわかるのか
      1. 加速度脈波と血管年齢 (動脈硬化)
      2. 大動脈脈波伝搬速度
      3. 2波長観測でSpO2 (動脈血中のヘモグロビンの酸素濃度)
      4. 脈波伝搬遅延と血圧
    6. カラー画像または赤外線画像からの心拍センシング【心拍・呼吸センシングの原理】
    7. デプスデータからの呼吸・心拍センシング
    8. KinectV1での非接触呼吸・心拍センシング
    9. スポット光方式 … 反射光強度分布を放物面関数で近似して精密測距
    10. マーカー方式 … 濃度分布関数または円形マーカーを用いた精密測距
  5. 第5章 アルゴリズムの原理
    1. FIFOアルゴリズム
      1. FIFO
      2. 高速移動平均
      3. 矩形波相関法
    2. 基底遷移アルゴリズム
      1. 放物線補間と3軸加速度検出やノイズ除去
      2. 放物面補間 (輝度分布中心の推定)
      3. 線スペクトルとDCオフセットノイズ除去
      4. 適応フィルタ
      5. デコンボリューション (逆畳み込み演算)
      6. 2次元ポイントクラウド⇒円の中心座標⇒半径
      7. 3次元ポイントクラウド⇒円の中心座標⇒半径
      8. 3次元ポイントクラウド⇒球の中心座標⇒半径
    3. 最小2乗法
      1. 放物線補間
      2. 放物面補間
      3. 2Dデータのマッチング
      4. 1Dデータのマッチング
  6. 第6章 3次元グラフィックスの基礎知識
    1. 3D – CGモデル
    2. ポリゴン描画
    3. 透視変換と光源計算
    4. Kinect Fusionと光源計算
    5. 光源計算
    6. Bone
    7. Boneと物理演算
  7. 第7章 付録
    • 【付録1:赤外線ハンドモーションセンサ】
    • 【付録2:カメラで回転角度を検出する方法】
    • 【付録3:Webカメラで心拍センシング】
    • Appendix A Mixed RealityとHololens
    • Appendix B Leap Motion

留意事項

  • 第5章以降はテキストに含まれますが時間の関係で割愛します。

講師

  • 上田 智章
    株式会社フォスメガ
    代表取締役社長

会場

株式会社オーム社 オームセミナー室
東京都 千代田区 神田錦町3-1
株式会社オーム社 オームセミナー室の地図

主催

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お問い合わせ

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受講料

1名様
: 47,000円 (税別) / 50,760円 (税込)
1口
: 59,000円 (税別) / 63,720円 (税込) (3名まで受講可)
本セミナーは終了いたしました。

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