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環境負荷低減界面活性剤の開発とその活用

環境負荷低減界面活性剤の開発とその活用

~機能性と環境負荷低減の両立へ向けて / 化学、医薬品、化粧品、農業などの活用事例と共に詳解~
オンライン 開催

開催日

  • 2023年8月4日(金) 10時30分 16時15分

修得知識

  • 界面活性剤の基礎全般 (定義・分類・構造・合成・2大物性など)
  • ジェミニ型、アミノ酸系、ポリオキシエチレン系界面活性剤の設計・開発と最新動向
  • バイオ界面活性剤の種類と特徴
  • バイオ界面活性剤の製造技術
  • バイオ界面活性剤の利用技術
  • バイオ界面活性剤に関する最近の研究開発動向
  • 界面活性剤の基本構造と界面物性の関係の理解
  • 高性能化・複合機能化を指向した界面活性剤の分子設計指針
  • 水中ならびにミセル水溶液系のオゾン分解機構の理解
  • 安全性の高い水系での過酸化物による酸化反応

プログラム

第1部 次世代界面活性剤の設計・開発と最新動向

(2023年8月4日 10:30〜12:00)

 界面活性剤はさまざまな用途で使用され、私たちの生活に必要不可欠な存在です。近年、既存の界面活性剤に対し、物性の向上や環境負荷低減の機能を付与させた新しい構造の界面活性剤が開発されています。
 本セミナーでは、界面活性剤の分類、構造、合成、特徴、2大物性 (界面吸着とミセル形成) などの基礎概念を解説した後に、次世代界面活性剤として注目されているジェミニ型界面活性剤やアミノ酸系界面活性剤、ポリオキシエチレン系界面活性剤について、最新の研究動向を含めて紹介します。

  1. 界面活性剤の基礎概念
    1. 界面活性剤の構造と特性
    2. 界面活性剤の基本的性質 (界面吸着とミセル形成)
  2. ジェミニ型界面活性剤
    1. ジェミニ型界面活性剤の構造と特性
    2. 四級アンモニウム塩系ジェミニ型界面活性剤
    3. カルボン酸系ジェミニ型界面活性剤
    4. 糖含有ジェミニ型界面活性剤
    5. アミノ酸系ジェミニ型界面活性剤
    6. フッ素系ジェミニ型界面活性剤
  3. アミノ酸系界面活性剤
    1. アミノ酸系界面活性剤の構造と特性
    2. ヒドロキシ基含有アミノ酸系界面活性剤
    3. 糖含有アミノ酸系界面活性剤
  4. ポリオキシエチレン系界面活性剤
    1. ポリオキシエチレン系非イオン界面活性剤の構造と特性
    2. 単一鎖長ポリオキシエチレンーポリオキシプロピレン系界面活性剤
    3. 単一鎖長ポリオキシエチレン硫酸エステル塩系界面活性剤
    4. 多分岐鎖を有するポリオキシエチレン系界面活性剤
    5. ポリオキシエチレン系セカンダリー界面活性剤
    • 質疑応答

第2部 バイオ界面活性剤の開発

(2023年8月4日 13:00〜14:30)

 バイオ界面活性剤 (BS) は、バイオマスなどの再生可能資源を原料にして微生物が生産する両親媒性脂質である。BSは、単なる環境適合性の高さを特徴とするだけでなく、生物反応を経て合成された複雑でかさ高く均一な分子構造を持つことから、優れた界面活性、特異な自己集合特性、多彩な生理活性を示す高機能界面活性剤である。BSは、環境調和と新産業創出の両立をもたらし、これからの経済社会が目指す「サーキュラーエコノミー」の加速に繋がる機能性バイオ素材として、その利活用が世界的にも注目されている。
 本講座では、BSの種類と特徴、基礎的な製造・利用技術について概説するとともに、演者が主に研究開発を進めている糖脂質型BSを中心に研究開発事例を紹介する。

  1. バイオ界面活性剤 (BS) とは
    1. 天然の界面活性剤と微生物由来の界面活性剤
    2. BSの種類
      • 糖脂質型
      • ペプチド脂質型
      • 脂肪酸型
      • 高分子型
    3. 糖脂質型BSの構造と特徴
  2. 糖脂質型BSの製造技術
    1. 環境からの生産微生物のスクリーニング
    2. 培養・発酵プロセスと生産物の同定
  3. 糖脂質型BSの物性
    1. BSの界面活性
    2. BSの自己集合特性
    3. BSの構造 – 機能相関
  4. 糖脂質型BSの研究開発事例
    1. BSの利用技術
      • 化学
      • 農業
      • 化粧品
    2. 最近の研究開発動向
    • 質疑応答

第3部 高性能化と環境負荷低減を両立させる界面活性剤の創製

(2023年8月4日 14:45〜16:15)

 界面活性剤は、グローバル規模で毎日大量に消費される化学製品の筆頭格です。そのため、SDGsを持ち出すまでもなく、使用済界面活性剤による環境負荷を抑制することは必須要件です。
 このセミナーでは、 (1) 界面活性剤の高性能化による使用量低減? (2) 構造修飾による易分解性付与? (3) オゾン分解高度排水処理の活用、など、分子設計に基づいた界面活性剤の環境配慮方策についてご紹介します。合わせて、リスクミニマム酸化反応方法論に資する機能性界面活性剤の創製についても言及します。

  1. 界面活性剤の構造と界面物性の関係
    1. 界面活性剤の構造因子
    2. 界面活性剤の構造と水溶性ならびにCMCの関係
    3. マッチ棒型両親媒性構造の限界
  2. 高性能化・複合機能化を指向した界面活性剤の分子設計と検証
    1. 高性能化:多鎖多親水基型界面活性剤 (ジェミニ型)
      1. 合成
      2. 基本的界面活性能
      3. 二鎖二親水基型の連結基構造の影響
      4. 応用展開
    2. 複合機能化:化学分解性界面活性剤
      1. 石油系原料から誘導される酸分解性界面活性剤の合成と物性
      2. 天然物系原料から誘導される酸分解性界面活性剤の合成と物性
      3. オゾン分解性ジェミニ型界面活性剤の合成と物性
  3. 水系でのオゾン分解ならびに水系での過酸化物による酸化反応の理解
    1. オゾン分解高度排水処理における有機物の挙動解明
      1. オゾン分解とは?
      2. ミセル水溶液系のオゾン分解
    2. リスクミニマム酸化反応システムの鍵となる機能性界面活性剤の創製
      1. 両親媒性ヒドロペルオキシドの分子設計と酸化反応の検証
      2. ミセル水溶液系OxoneR酸化反応システムの提案
      3. ミセル水溶液系SPB/SPC 酸化反応システムの提案
    • 質疑応答

講師

  • 吉村 倫一
    奈良女子大学 研究院 自然科学系化学領域
    教授
  • 福岡 徳馬
    国立研究開発法人 産業技術総合研究所
    研究グループ長
  • 益山 新樹
    大阪工業大学 工学部 応用化学科
    特任教授

主催

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  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方

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