技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

スクリーン印刷の基礎と実践的な高品質印刷プロセス構築手法

スクリーン印刷の基礎と実践的な高品質印刷プロセス構築手法

~インキ、ペーストの身になって考える「ペーストプロセス理論」の理解と実践 / スクリーン印刷の原理・メカニズム、「版離れ角度」と「版離れ力」の相関 / インキ・ペーストの分散安定性、揮発性、濡れ性及び粘弾性特性 / 「トーンジャンプ」のないグラデーション印刷、ベタパターンでの「サドル」無し印刷技術~
オンライン 開催

このセミナーは2022年2月に開催したセミナーのオンラインセミナー:オンデマンド配信です。
オンラインセミナーは、お申し込み日より10営業日間、動画をご視聴いただけます。
お申込は、2023年6月29日まで受け付けいたします。
(収録日:2022年2月17日 ※映像時間:約4時間50分)

概要

本セミナーでは、スクリーン印刷のプロセス技術としての特長やその適用工法、そしてそのメカニズムやプロセスの適正化の手法をわかりやすい理論に基づいて解説いたします。

開催日

  • 2023年6月29日(木) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • スクリーン印刷に関連する技術者、品質担当者
    • 太陽電池
    • 電子部品
    • タッチパネル など
  • スクリーン印刷を基礎から学びたい技術者
  • スクリーン印刷で課題を抱えている技術者
  • スクリーン印刷の導入を考えている方

修得知識

  • スクリーン印刷の原理・メカニズム
  • 近年、解明できた「版離れ角度」と「版離れ力」の相関
  • インク・ペーストの印刷性能の正しい理解

プログラム

 スクリーン印刷は、その原理とメカニズムを正しく理解すれば、本来は、最も安定した印刷工法です。なぜなら、メッシュのあるスクリーン版の上をゴム製のスキージで摺動し、インキを押し出す原理であり、他の印刷工法にくらべ、厚いインキ塗膜を高い膜厚均一性で印刷する事が出来るからです。これまで多くの方が、スクリーン印刷が「管理困難」であると思い込んでいたのは、多くの場合、スキージやインキ、スクリーン版の適正化が不十分だったからです。
 スクリーン印刷にも実践的な理論があります。インキ、ペーストの身になって印刷プロセスを考える「ペーストプロセス理論」です。この理論は、私が二十数年間のコンサル現場において、検証を繰り返し実用性がある考え方として確立し、現在も実践しているものです。エレクトロニクス分野のみならず、グラフィック、加飾、捺染、商業、工業印刷などでの高品質スクリーン印刷プロセス実践のためであれば、すべてに通用する考え方です。スクリーン印刷に対するこれまでのネガティブな先入観を一旦忘れ、論理的整合性の観点からご評価いただければ、この理論の正しさが理解していただけると思います。これまでの対策での成功の理由も失敗の理由も明確に説明ができるようになります。この理論を正しく実践することで、スクリーン印刷の経験が無い方でも、高品質印刷プロセスを構築することが可能です。これまでの私の経験では、かえって、先入観にとらわれずに短時間に目的を達成することが多いように思います。
 印刷プロセスの適正化とは、先ず、スクリーン印刷本来の「あるべき姿」を達成するための「前提条件」を適正化することです。適正化できていない場合は、その理由、原因を見つけ出し、根本原因から対策することです。「前提条件」が適正であれば、最終的にはインキ・ペーストの有する固有の印刷性能で印刷品質と印刷安定性が決定されます。そして、インキ・ペースト材料技術者は、適正化された「前提条件」に合わせ、機能を維持しながら、インキの印刷性能である「粘弾性」の適正化に注力できるようになります。
 本講演では、最初に、スクリーン印刷の原理やメカニズムの説明、そして「版離れ角度」と「版離れ力」の相関について解説します。次に、スキージやスクリーンメッシュなどの要素技術について解説し、インキ・ペーストの印刷性能に影響する分散安定性、揮発性、濡れ性及び粘弾性特性を分りやすく解説します。さらに、「トーンジャンプ」のないグラデーション印刷と、最近見いだした新技術であるベタパターンでの「サドル」無し印刷技術についても紹介します。

  1. スクリーン印刷とは?
    • スクリーン印刷は、原理を知れば最も安定な印刷工法です
    • 版とインキを適正化すれば、手刷りで30μmラインも印刷可能な工程能力
    • 現場での適正化できない最大の要因はインキの印刷性能不足か不適正な版仕様
      1. 各種印刷工法の種類とインキの粘度範囲
        • 各分野のスクリーン印刷で使用されているインキの粘度は、適正化か?
      2. スクリーン印刷は「特殊印刷」です。だから、印刷安定性が高い
      3. 現状のスクリーン印刷の多くは、本来の「技術限界」の50%以下のレベル
        • 正しい考えでの適正化で大きな「伸びしろ」がある印刷技術
  2. 「ペーストプロセス理論」の考え方の基本
    1. 印刷条件のほとんどは、予め適正化できる「前提条件」です
    2. スクリーン印刷では、先ず、「版離れ」の遅れを無くす事が重要
  3. 「コンタクト印刷」とは通常スクリーン印刷とは全く異なる印刷工法
    1. 「コンタクト印刷」の「時差版離れ」は、型抜き工法の「版剥がし」
    2. ≪新技術≫メタルマスクでの「同期版離れ」コンタクト印刷工法
    3. メタルマスクでの低粘度インキの定量塗布技術
  4. スクリーン印刷の4つのカニズムの理解
    1. 「ローリング」のメカニズム
    2. 「充填・掻き取り」のメカニズム
    3. 「版離れ」のメカニズム
    4. 「レベリング」のメカニズム
  5. 新技術 「版離れ角度」維持による版離れ遅れ不具合の解消方法
    1. 印刷後半部での版離れ遅れ悪化の原因は「版離れ角度」の漸減だった
    2. 従来ピールオフ動作では、実質クリアランス量の増加による不具合発生
    3. 等クリアランス+「版離れ角度維持」動作で、「版離れ力」を1.5倍に向上
  6. スクリーン印刷装置とスキージの重要性
    1. 印刷機の種類とスクリーン版
      • フラットベッド、曲面 (シリンダー) 、ロータリー印刷機
      • フラットベッドと曲面印刷機は同一仕様のスクリーン版を使用
      • ロータリー印刷機用の円筒形版はテンションの無いメッシュ版
    2. 印刷位置合わせの方法
    3. スキージが最も重要な印刷パラメータの要素
      • 最適なスキージの選択方法 ・斜め研磨スキージの効果
      • スキージのエッジの面取り仕上げの重要性
    4. つの印刷条件の適正化と「標準」
    5. 4つの印刷条件と印刷品質への影響
    6. 二通りの印圧設定方法 「押し込み」方式と「エアー圧」方式
    7. 印刷膜厚均一性と「適正印圧」の定義
    8. スキージ角度、速度と「充てん力」との相関
  7. スクリーンメッシュとスクリーン版
    1. ステンレスメッシュ開発の歴史とスクリーン印刷技術の進歩
    2. スクリーンメッシュの「弾性変形」と「塑性変形」 適正クリアランスの「標準」
    3. スクリーンメッシュ開口率とインキの吐出性
      • 開口率25%メッキ処理メッシュのにじみ抑制効果
    4. 超高強度ステンレスメッシュでの課題解決「無変形スクリーン版」
    5. スクリーン製版工程の「コツ」 ポジフィルムとの密着と適正露光
    6. 低環境負荷の低溶剤臭のスクリーン版の洗浄作業
    7. スクリーン版の高品質再製版システムの実際例
  8. インキ・ペーストの印刷性能
    1. インキの分散安定性、溶剤揮発性および濡れ性の影響
    2. 連続印刷中のインキの含有溶剤揮発と印刷膜厚変化
    3. インキの粘性と弾性の理解
      • べた印刷でのメッシュ起因の気泡発生のメカニズムと対策
  9. 新技術: 「トーンジャンプ」のないグラデーション印刷
    1. なぜ、スクリーン印刷でグラデーション印刷が困難と思われていたか?
    2. 「トーンジャンプ」が発生する真の原因
    3. 原理的に「トーンジャンプ」が発生しない網点仕様と製版技術
  10. 新技術: ベタ印刷での「サドル」の低減方法
    1. 印刷膜厚決定メカニズムの違い ライン幅違い、ベタパターン
    2. スクリーン印刷の宿命とされていたベタパーンでの「サドル」
    3. 「サドル」無しベタ印刷の実現方法
  11. 高品質スクリーン印刷プロセス実践のための具体的な対策手法
    1. 印刷均一性を阻害する要因とその対策手法
    2. 印刷寸法精度を損なう要因とその対策
    3. スクリーン印刷におけるその他の不具合対策
      • 乾燥のメカニズムとその重要性 静電気とインキの糸引き対策
  12. スクリーン印刷8つの適用工法と高品質スクリーン印刷の応用例
    • べた
    • ファイン
    • ドット
    • スルーホール
    • ビア埋め
    • 落とし込み
    • 積層印刷
    • 転写印刷
      • プリンテッドエレクトロニクス
      • 銀ナノハイブリッドインキ 等
    • 質疑応答

講師

  • 佐野 康
    株式会社エスピーソリューション
    代表取締役

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 34,200円 (税別) / 37,620円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,750円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 34,200円(税別) / 37,620円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

オンデマンドセミナーの留意点

  • 申込み後、すぐに視聴可能なため、本セミナーのキャンセルは承りかねます。 予めご了承ください。
  • 録画セミナーの動画をお手元のPCやスマホ・タブレッドなどからご視聴・学習することができます。
  • お申し込み前に、 視聴環境 をご確認いただき、 視聴テスト にて動作確認をお願いいたします。
  • 3営業日後までに、メールをお送りいたします。
  • 視聴期間は申込日より10営業日の間です。
    ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • 動画視聴・インターネット環境をご確認ください
    • セキュリティの設定や、動作環境によってはご視聴いただけない場合がございます。
    • サンプル動画が閲覧できるかを事前にご確認いただいたうえで、お申し込みください。
  • 本セミナーの録音・撮影、複製は固くお断りいたします。
本セミナーは終了いたしました。