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聴覚のメカニズム、快・不快の感じ方と製品の快音設計

聴覚のメカニズム、快・不快の感じ方と製品の快音設計

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、聴覚について基礎から解説し、ヒトが「心地良い」と感じる音の特性、「心地よい」音を作るポイントを詳解いたします。
また、音を聞いたヒトの感覚や、音質を評価する方法、評価した音を設計につなげる方法を解説いたします。

開催日

  • 2020年2月14日(金) 10時00分 17時00分

プログラム

第1部 聴覚のメカニズムと音の快・不快の感じ方

(2020年2月14日 10:00〜14:30)

私たちは日常、身の回りの製品が発する様々な人工的な音に囲まれて生活しています。その音は、デザインの仕方によって、快い音にも不快な音にもなり得ます。音の快・不快は、必ずしも感性や芸術性といった抽象的な要因で決まるものではなく、多くは音響的な特性から説明することができます。 本講座では、快・不快の感覚の基礎にある聴覚のメカニズム、快・不快の印象につながる音響特性、音質評価指標との関連等を、音のデモンストレーションとともに説明していきます。
  1. 聴覚の基本特性とモデル
    1. 可聴範囲
    2. 音の大きさ
    3. 周波数選択性
    4. マスキング
  2. 聴覚による快・不快の感じ方
    1. 周波数特性 (ノイジネス)
    2. 高周波音
    3. 低周波音
    4. 卓越周波数成分
    5. 時間変化パターン
  3. 音質評価指標と快・不快の関係
    1. ラウドネス
    2. シャープネス
    3. ラフネス
    4. 変動強度
    5. 協和性理論
    • 質疑応答

第2部 家電製品のサウンドデザイン

(2020年2月14日 12:45〜14:45)

 サウンドデザイン、快音化などの言葉は古くから言われているが、製品対象における国内の浸透度は今一つと思っている。それは、目的を達成の手段がはっきりせずに、開発者の思いだけで音つくりをしているものがあることも問題と考えている。
 サウンドデザインと言ってもその適用分野は広く、既に様々な分野で適用されている音響技術の一つである。自動車業界では、電動化の発達で注意喚起のための走行音提示などで適用されているが、家電製品分野については、浸透しているとは言い難い。これは、以前からの騒音値を指標とした「低騒音」が背景にあって、未だメーカも騒音値表記を製品仕様としていることが、「積極的な音利用」につながってないと考えており、特に日本国内は海外に比べて、音に対する考えが遅れていると言わざるを得ない。しかし、以前のような絶対値な低騒音の時代は終わり、今まで目立たなかった音に対する対策が重要になっているのも事実である。
 家電製品も「音で製品を表現する」、「音で生活者に快適性を与える」ことが重要と考え、低騒音を考慮した「製品から排出される音を制御」することや、快適性向上を目的に積極的な音利用による製品つくりに取り組んでいる。やはり、生活者=人間相手なので、音を聞いた時の感覚量をなるべく簡単な方法で抽出して、その結果をもとにした制御手段を開発者は考え、製品に導入していくことが重要と考えている。講演ではこの過程の一例を紹介する。

  1. サウンドデザインについて
    1. 以前からの騒音値を指標とした「低騒音」
    2. 「積極的な音利用」
    3. 海外の製品音の考え方と日本の製品音の考え方の違い
    4. 快適性向上を目的とした積極的な音利用
  2. 製品音の設計手法と音の制御
    1. 音を聞いた時の感覚量の簡易的な抽出方法
    2. 結果を基にした音の製品への導入
    3. 排出される音の制御
    4. サウンドデザインと音の制御
    • 質疑応答

第3部 精密情報機器の快音設計

(2020年2月14日 16:00〜17:00)

 MFP (Multi Functional Peripheral) は、コピー、プリンタ、スキャナ、ファクシミリなどの複数の機能を1つの機器に統合した複合機で多くのオフィスで使われているが、部品点数の増大や駆動部の高速化などにより、その動作音は不快になりやすい。
 本講座では、音源が多くあるために改善すべき音を特定することが難しいMFP動作音について、心理音響評価量を用いた快適性の定量化や感度解析を行うことにより、音質を効率よく改善する手法を紹介する。

  1. MFP動作音の特徴、音質改善の課題
  2. 動作音の音質評価
  3. 動作音の快適性を表す指標の導出および定量化
  4. 動作音の音質改善に寄与が高い音の特定
  5. 動作音の音質改善事例
    • 質疑応答

講師

  • 倉片 憲治
    早稲田大学 人間科学学術院
    教授
  • 藤原 奨
    三菱電機 株式会社 住環境研究開発センター 設計・品質技開発部 設計技術開発グループ
  • 山口 雅夫
    東芝テック株式会社 商品・技術戦略企画部 リサーチ&デベロップメントセンター
    主査

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 121,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 181,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
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アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院の教員、学生に限ります。

本セミナーは終了いたしました。