技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

樹脂の組成・構造解析テクニック

樹脂の組成・構造解析テクニック

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、高分子材料分析について取り上げ、熱分解GC-MS、NMR、FT-IRなど新材料開発への活用、未知成分解析のための方法を解説いたします。

開催日

  • 2019年3月15日(金) 10時00分 17時00分

受講対象者

  • 高分子製品に関連する技術者、品質担当者
    • 自動車材料
    • 複合材料
    • 電気・電子材料
    • 包装 など
  • 高分子製品の品質で課題を抱えている方

修得知識

  • 熱分解GC-MSの基礎 (原理・特徴) の習得
  • 熱分解GC-MSの操作上のポイントの把握
  • ポリマー材料の組成分析や構造解析への実用性の確認
  • NMRの基礎的知識と測定手法の活用
  • NMRを中心としたスペクトル多変量解析の応用
  • FT-IRの原理
  • FT-IR分析の手法
  • FT-IRの応用分析
  • Raman分光の原理
  • ラマン分光の応用分析

プログラム

第1部 熱分解 GC-MSによるポリマーの組成分析・構造解析

(2019年3月15日 10:00〜12:00)

 熱分解ガスクロマトグラフィーー質量分析法 (熱分解GC-MS) は、近年の測定システムの高性能化により、各種ポリマー材料の実用的な解析・評価手法として重要な地位を占めるようになってきた。本講では、その基礎となる測定システムの原理と特徴、および操作上の注意点などを解説するとともに、ポリマー材料の構造解析や組成分析への様々な応用例を紹介する。

  1. 熱分解GC-MSの基礎
    1. 測定システムの基本特性
    2. 測定条件の最適化と測定システムの保守・点検
  2. 熱分解GC-MSのポリマー材料の構造解析・組成分析への応用
    1. ポリマーの識別・同定
    2. 共重合体の組成分析
    3. ポリマーの微細構造解析
      1. 共重合体の連鎖構造・連鎖分布解析
      2. 立体規則性の解析
      3. 末端基および平均分子量解析
      4. 樹脂の硬化挙動解析
      5. 樹脂の劣化挙動解析
  3. 化学反応を加味した熱分解法による高分子分析
    1. ポリエステルの精密組成分析
    2. ポリカーボネートの末端基および共重合組成分析
    3. 分岐・架橋・以上構造解析
    4. 紫外線硬化樹脂の組成・硬化度およびネットワーク構造解析
    5. 樹脂中の高分子量光安定剤の定量
    • 質疑応答

第2部 NMRと多変量解析のものづくりへの活用

(2019年3月15日 12:45〜14:45)

NMRおよびスペクトルを利用した解析手法に関して講義を行う。応用事例として実際のメーカーにおいて分析を用いた、ものづくり支援について述べる。

  1. NMRの基本
    1. NMRの原理
    2. NMR装置概要
    3. 溶液状態のNMR
    4. 固体状態のNMR
    5. 時間領域NMR (緩和時間測定)
  2. スペクトル多変量解析
    1. 多変量解析とは
    2. 多次元空間のスペクトル
    3. 近赤外分光への活用
  3. 分析技術のものづくりへの活用
    1. ものづくりの基盤「分析技術」
    2. 水溶性共重合ポリマーの構造解析
    3. 無機化合物の品質管理
    • 質疑応答

第3部 FT-IR、ラマン分光法による高分子材料の構造解析

(2019年3月15日 15:00〜17:00)

 常温常圧環境下において迅速・簡易に分析できる FT-IRとラマン分光は、高分子材料分析において無くてはならないものとなっている。本講では、 それらを活用するのに必要な基礎原理から応用例までを 実際の分析例を挙げ紹介する。

  1. FT-IR
    1. FT-IRの原理
    2. 一般分析例
      • 透過
      • 反射
      • ATR
    3. リアルタイム分析
      • ポリウレタン
      • UV硬化樹脂
    4. ハイフネーション分析
      • TG-TR
      • レオメータ-IR
    5. 深さ分析
      • ATR法
      • PAS (光音響分光) 法
      • 赤外顕微
  2. Raman分光
    1. ラマン分光の原理
      • 蛍光対策
      • 加熱対策
    2. 一般分析例
    3. 深さ分析
      • コンフォーカル
    4. 結晶性
      • 配向性分析
      • PETの結晶性
      • PPの配向性
    5. イメージング
    • 質疑応答

講師

  • 大谷 肇
    名古屋工業大学 大学院工学研究科 物質工学専攻
    教授
  • 日下 康成
    積水化学工業 株式会社 開発研究所先端技術センター 技術融合チーム
    技術融合チーム長 / 評価分析テクノロジープラットフォーム リーダー
  • 小松 守
    サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社 MSD事業本部 分光分析アプリケーション部
    シニアスペシャリスト

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 54,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 45,000円(税別) / 48,600円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 54,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 97,200円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 145,800円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/7/25 基礎から理解するポリイミドの高性能化・機能化設計 オンライン
2024/7/25 廃プラスチックのケミカルリサイクルの最新動向 オンライン
2024/7/26 押出加工の基本技術とトラブル対策、品質向上策 オンライン
2024/7/26 熱分析の基礎、測定と正しいデータ解釈 オンライン
2024/7/26 高分子難燃化・不燃化の基礎と難燃性評価およびその規制動向 オンライン
2024/7/29 リサイクルプラスチックの機械特性改善、高品質化 オンライン
2024/7/29 リグニンの基礎と単離技術および機能性材料の創出 オンライン
2024/7/29 エポキシ樹脂と硬化剤の種類と特徴、硬化物の構造と特性、変性・配合改質およびエレクトロニクス用途の技術動向 オンライン
2024/7/29 分析におけるスペクトル解析の基本から応用テクニック オンライン
2024/7/29 フィルム延伸時の分子配向と結晶化のメカニズムと制御方法 オンライン
2024/7/29 プラスチック成形品の劣化・破壊メカニズムと破面の特徴 オンライン
2024/7/30 ゴムの配合・混練・加工技術とトラブル対策への活用事例 オンライン
2024/7/30 次世代モビリティまでも俯瞰した車載用プラスチックの現状と動向 オンライン
2024/7/30 マテリアルズ・プロセスインフォマティクスの基礎とポリマー材料設計への応用 オンライン
2024/7/30 プラスチックフィルムの基礎から最新動向まで オンライン
2024/7/31 熱可塑性エラストマーの基礎 オンライン
2024/7/31 ポリマーアロイにおける分散構造、界面構造の形成とモルフォロジーの観察・解析手法 オンライン
2024/7/31 高分子合成におけるラジカル重合の基礎講座 オンライン
2024/7/31 架橋技術入門 オンライン
2024/8/2 押出加工の基本技術とトラブル対策、品質向上策 オンライン

関連する出版物

発行年月
2021/1/29 高分子材料の絶縁破壊・劣化メカニズムとその対策
2020/11/30 高分子の延伸による分子配向・結晶化メカニズムと評価方法
2020/11/30 高分子の成分・添加剤分析
2020/10/30 ポリウレタンを上手に使うための合成・構造制御・トラブル対策及び応用技術
2020/9/30 食品容器包装の新しいニーズ、規制とその対応
2020/3/31 自己修復材料、自己組織化、形状記憶材料の開発と応用事例
2020/1/31 添加剤の最適使用法
2019/12/20 高分子の表面処理・改質と接着性向上
2019/10/31 UV硬化技術の基礎と硬化不良対策
2019/1/31 マテリアルズ・インフォマティクスによる材料開発と活用集
2018/11/30 エポキシ樹脂の高機能化と上手な使い方
2018/11/30 複雑高分子材料のレオロジー挙動とその解釈
2018/7/31 高耐熱樹脂の開発事例集
2018/4/12 自動車用プラスチック部品の開発・採用の最新動向 2018
2018/3/19 射出成形機〔2018年版〕 技術開発実態分析調査報告書
2018/3/18 射出成形機〔2018年版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2017/7/31 機能性モノマーの選び方・使い方 事例集
2017/7/31 プラスチック成形品における残留ひずみの発生メカニズムおよび対策とアニール処理技術
2017/6/19 ゴム・エラストマー分析の基礎と応用
2017/2/27 プラスチックの破損・破壊メカニズムと耐衝撃性向上技術