技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

自動車用遮音・吸音材の特性と予測

自動車用遮音・吸音材の特性と予測

~内装材を透過する音の侵入原理とその対策~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、遮音・吸音の基礎から解説し、自動車のエンジン音やロードノイズを抑えるためのポイントについて、理論と材料特性から徹底解説いたします。

開催日

  • 2018年9月6日(木) 10時00分 17時00分

修得知識

  • 自動車の車内音対策
  • 吸音、遮音、エンジンノイズの基礎と対策事例
  • 吸音材料の基礎
  • ナノファイバー吸音材料の知識
  • 繊維系吸音材料の吸音率の予測計算
  • ナノ繊維の吸音率の予測計算
  • ナノ繊維と繊維系吸音材を積層した場合の吸音率の予測計算

プログラム

第1部 自動車用遮音・吸音材料における基礎理論と技術動向、対策

(2018年9月6日 10:00〜13:40)

 遮音・吸音の基礎理論をわかりやすく紹介し、その事例として、 エンジンで発生した音がエンジンルーム内で音響増幅、さらに一重壁パネル、内装材を透過し、車室内に侵入するメカニズムと対策について解説する。また、車室内に侵入した音の拡散を吸音シート、吸音天井の開発により防止し、車内騒音低減に成功した事例を紹介する。つぎに、エンジン本体、電気自動車のモーターの改良、その他車内騒音対策事例について、その原理をわかりやすく紹介する。

  1. 遮音・吸音基礎理論
    1. 自動車の性能評価
    2. 制振の概要
    3. 吸音・遮音の概要
  2. 音響増幅防止による車内音改善
    1. エンジンルーム内の音響増幅と車内音
    2. 共鳴型サイレンサーの開発事例
  3. 一重壁パネルの遮音性改善
    1. ステフネス、質量則 (マスロー) 、コインシデンスと透過損失
    2. エンジンカバーの遮音性改善事例
  4. 内装材の遮音性改善
    1. カーペット、フェルトなどの振動伝達比と車内音低減効果
    2. 共振型カーペット (遮音材) の開発事例
  5. 吸音対策
    1. 室定数と車内音低減効果、室定数測定方法
    2. 吸音シート、吸音天井の開発事例
  6. 音色の改善 (強制力対策)
    1. 自動車における気になる音 (ごろごろ音)
    2. エンジン懸架系、吸排気系、エンジン本体の改良による音色の改善
    3. 次世代電気自動車のモーター騒音低減
  7. 自動車の車内騒音対策事例 (原理をわかりやすく解説)
    1. バックドア振動制御によるワンボックスカーのこもり音の低減 (悪路走行時における車両振動のモーダル解析)
    2. 広帯域吸気サイレンサーの開発 (音響工学の応用)
    • 質疑応答

第2部 ナノファイバーシートの吸音特性

(2018年9月6日 13:50〜15:20)

 ナノファイバーは、超極細繊維である。ナノファイバーからな るシートは、高い空隙率と大きな表面積を持ち、高い吸音性能を示すことが 分かっている。本講座では、吸音材料の基礎からナノファイバーシートの吸 音特性、吸音メカニズムについて説明する。

  1. 吸音材料の種類と特徴
    1. 多孔質型吸音材料
    2. 共鳴器型吸音材料
    3. 板・膜振動型吸音材料
  2. シリカナノファイバーの吸音特性
    1. エレクトロスピニング法
    2. シリカナノファイバーの構造
    3. シリカナノファイバーの吸音率
    4. 波動理論に基づく音響解析
  3. 高分子ナノファイバーの吸音特性
    • 質疑応答

第3部 極細繊維材の吸音率予測手法

(2018年9月6日 15:30〜17:00)

 近年、自動車等の吸音材にも用いられるようになってきた繊維径が従来製品より細いΦ1μm前後のナノ繊維は、軽量で吸音性能も高いが、従来の予測手法では計算精度が悪かった。そのため、新しく開発した計算手法を紹介する。

  1. 繊維系吸音材の吸音率計算モデルについて
    1. 流れ抵抗を用いた実験式によるモデル
    2. 細い円筒管によるモデル
    3. 空気伝搬音モデル
  2. ナノ繊維の吸音率の予測計算について
    1. 従来の計算手法について
    2. 流れ抵抗の実験式の導入
    3. 熱的特性長、粘性特性長の実験式の導入
    4. 計算結果と実験結果の比較
  3. ナノ繊維と繊維系吸音材を積層した場合の吸音率の予測計算
    1. 伝達マトリックス法について
    2. 複数積層した吸音材の計算結果と実験結果の比較
    • 質疑応答

講師

  • 谷本 隆一
    株式会社セキソー
    常勤顧問
  • 赤坂 修一
    東京工業大学 物質理工学院 材料系
    助教
  • 黒沢 良夫
    帝京大学 理工学部 機械・精密システム工学科
    教授

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 64,800円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 55,000円(税別) / 59,400円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 64,800円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 118,800円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 178,200円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/4/26 吸音・遮音・防振の理論とその測定・評価に関する入門講座 オンライン
2024/4/26 自動車の電動化に向けた半導体封止樹脂の設計と評価 オンライン
2024/5/8 ソニー・ホンダモビリティ、Tesla、BYDのEV開発戦略 東京都 オンライン
2024/5/8 自動車の電動化に向けた半導体封止樹脂の設計と評価 オンライン
2024/5/13 振動工学 入門 オンライン
2024/5/13 欧州のサーキュラーエコノミー政策動向とELV (廃自動車) 規則案 東京都 会場・オンライン
2024/5/14 人間-機械 (自動車) インターフェイス製品の人間工学の考え方とその評価 オンライン
2024/5/14 SRモータの基礎とEV実用化への最新動向 オンライン
2024/5/16 数値実験でビジュアルに理解する「実践的」振動工学 東京都 会場・オンライン
2024/5/16 xEVにおける車載電子製品のサーマルマネジメント 東京都 会場・オンライン
2024/5/20 振動・騒音を低減する材料技術とその予測技術 オンライン
2024/5/22 ターボ送風機から発生する空力音の基礎と低騒音ファンの開発法 オンライン
2024/5/27 吸音・遮音材料の基礎と性能の予測方法 オンライン
2024/5/28 自動車シートの座りを人間工学の眼で観る オンライン
2024/5/29 音響メタマテリアルの基礎工学と研究開発の動向 オンライン
2024/5/30 騒音・振動低減基本技術とそのための材料の適用法 東京都 会場
2024/5/30 EV用モータの技術トレンド 東京都 会場・オンライン
2024/5/30 自動車産業のサプライチェーンと業界動向 オンライン
2024/5/31 車載半導体の最新技術と今後の動向 オンライン
2024/5/31 特許から紐解く、自動運転の将来とは? 東京都 会場・オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/4/15 無人配送車・システム 技術開発実態分析調査報告書
2024/4/15 無人配送車・システム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2024/4/8 自動車車内の音静粛化技術 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2024/4/8 自動車車内の音静粛化技術 技術開発実態分析調査報告書
2024/1/31 車室内空間の快適性向上と最適設計技術
2023/11/14 x/zEV用電池の拡大 (目標、現状とグローバルな態勢) [書籍 + PDF版]
2023/11/14 x/zEV用電池の拡大 (目標、現状とグローバルな態勢)
2023/7/6 x/zEVへの転換2023 (各国の現状、目標と課題) [書籍 + PDF版]
2023/7/6 x/zEVへの転換2023 (各国の現状、目標と課題)
2022/6/30 自動運転車に向けた電子機器・部品の開発と制御技術
2022/5/31 自動車マルチマテリアルに向けた樹脂複合材料の開発
2022/5/6 EV、PHEV、HEVと燃料電池車の環境・走行性能分析 (書籍版)
2022/5/6 EV、PHEV、HEVと燃料電池車の環境・走行性能分析 (書籍+PDF版)
2022/4/15 2022年版 スマートモビリティ市場の実態と将来展望
2022/2/4 世界のxEV、車載用LIB・LIB材料 最新業界レポート
2021/9/30 自動車室内の静粛性向上と、防音・防振技術、材料の開発
2021/4/13 GAFA+Mの自動運転車開発最前線
2021/1/31 次世代EV/HEV用モータの高出力化と関連材料の開発
2020/12/25 次世代自動車の熱マネジメント
2019/12/13 2020年版 次世代自動車市場・技術の実態と将来展望