技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

ナノ粒子の分散性向上と機能付与を可能にするポリマーグラフト化

ナノ粒子の分散性向上と機能付与を可能にするポリマーグラフト化

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、グラフト化の方法論、表面評価技術、機能物質の固定化、分散性制御技術など、ナノ粒子の高機能化を実現するグラフト化技術について解説いたします。

開催日

  • 2017年1月27日(金) 13時00分 16時30分

修得知識

  • ナノ粒子の表面グラフト化処理の方法
  • 粒子表面の機能設計と分散制御技術

プログラム

 カーボンナノチューブやグラフェンなどのナノカーボン、及びシリカなどのナノ粒子表面へのポリマーのグラフト化反応の方法論についてまとめる。
 ついで、いくつかの具体例をあげて、ナノ粒子表面へ導入した官能基をベースとするポリマーグラフトナノ粒子の合成例や実験方法の実際と、その表面評価技術について解説する。
 また、ナノ粒子表面への抗菌性ポリマーのグラフト化や生物忌避性物質、さらには難燃剤などの固定化によるナノ粒子表面への多彩な機能付与について述べる。
 さらに、炭素材料表面へナノカーボンの固定化とその新規材料としての可能性について解説する。
 最後に、表面グラフト化によるナノ粒子の分散制御技術についても解説する。

  1. はじめに
    1. なぜ、グラフト化?
    2. 色々のナノ粒子とナノカーボンの特徴
      1. カーボンブラック
      2. カーボンナノチューブ
      3. 炭素繊維、気相生長炭素繊維
      4. フラーレン
      5. グラフェンと酸化グラフェン
      6. シリカナノ粒子
      7. その他
  2. グラフト化の方法論〜育毛法と植毛法
    1. 育毛法〜表面から毛 (ポリマー) を伸ばす
      1. ラジカル重合、リビングラジカル重合
      2. イオン重合
      3. デンドリマー合成法の応用
    2. 植毛法〜毛 (ポリマー) を植え付ける
      1. 末端反応性ポリマーとの反応
      2. リビングポリマーとの反応
      3. 反応性ナノカーボンと汎用水酸基末端ポリマーとの反応
      4. シランカップリング剤の利用
  3. グラフト反応の起点としてのナノカーボンの芳香族環 (グラフェン構造)
    1. 芳香族環の反応性〜酸化処理による官能基基導入
    2. ナノカーボンはラジカルを捕捉する〜ラジカル捕捉能の利用
    3. 芳香族環とフェロセンとの配位子交換反応の利用
  4. 炭素材料表面へのナノ粒子の固定化
    1. 炭素材料表面へのナノカーボンの固定化
    2. 炭素材料表面へのナノシリカの固定化
  5. 環境負荷の少ないグラフト反応〜大量合成を目指して
    1. 溶媒を用いない乾式系における大量合成
    2. イオン液体を用いるグラフト重合
  6. グラフト反応の実際〜実験方法は簡単〜
    1. 実験方法の具体例
    2. グラフト率の評価方法
  7. ナノ粒子表面グラフト鎖の評価技術
    1. 表面分析機器による評価法
    2. 熱分解GC – MSによる評価法
  8. ポリマーグラフトナノ粒子の分散性
    1. 表面ぬれ性の制御
    2. グラフト鎖による分散性制御
  9. ナノ粒子表面への機能物質の固定化
    1. 機能物質の固定化の意義
    2. 生体親和性ポリマーのグラフトによる生体親和性の付与
    3. カプサイシンの固定化による生物忌避性の付与
    4. 抗菌・防カビポリマーのグラフト化による抗菌・防かび性の付与
    5. ハロゲン系、リン系難燃剤の固定化による難燃性の付与
    6. 光安定剤の固定化による光安定性の付与
  10. 機能物質をインターカレートした層間化合物の利用
    1. 安全で安心なフィラー〜添加剤の溶出とブルーミングの抑制
    2. インターカレーションとは?〜層間に機能物質を挟み込む
    3. リン系難燃剤のインターカレーション
    4. 酸化防止剤のインターカレーション
    5. カプサイシンのインターカレーション〜安全で安心な船底塗料
  11. おわりに
    • 質疑応答・名刺交換

講師

会場

芝エクセレントビル KCDホール
東京都 港区 浜松町二丁目1番13号 芝エクセレントビル
芝エクセレントビル KCDホールの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 38,000円 (税別) / 41,040円 (税込)
複数名
: 20,000円 (税別) / 21,600円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 20,000円(税別) / 21,600円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 38,000円(税別) / 41,040円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 40,000円(税別) / 43,200円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 60,000円(税別) / 64,800円(税込)
  • 受講者全員が会員登録をしていただいた場合に限ります。
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/5/29 高分子微粒子における各種合成法の基礎と形状制御・評価技術 オンライン
2024/5/29 高品質化に向けた乳化・分散・溶解・攪拌技術の基礎および化粧品・皮膚外用剤への応用 オンライン
2024/5/29 EUVレジスト材料開発と評価・プロセス技術 オンライン
2024/5/29 高分子複合材料のレオロジーとメカニズムに基づく材料設計 オンライン
2024/5/30 高分子材料の劣化 オンライン
2024/5/30 溶解度パラメータ (3D, 4DSP値) の基礎と活用技術 オンライン
2024/5/30 エポキシ樹脂の基礎と設計・制御・評価・応用技術の必須知識 オンライン
2024/5/30 シリコーンの基礎・特性と設計・使用法の考え方・活かし方 オンライン
2024/5/30 高分子材料の構造・物性とラマン・赤外分光法による評価 オンライン
2024/5/30 炭素繊維強化プラスチック (CFRP) オンライン
2024/5/31 電動化 (EV駆動等) モータと回路基板の高電圧化・高周波化・熱対策に向けた、樹脂材料開発と絶縁品質評価技術 オンライン
2024/5/31 樹脂のレオロジー特性の考え方、成形加工時における流動解析の進め方 オンライン
2024/5/31 リチウムイオン電池電極スラリーの分散、混練技術とその最適化 オンライン
2024/5/31 Tダイ成形機の基礎とフィルム成形トラブル対策 東京都 会場
2024/5/31 二酸化炭素 (CO2) 、二硫化炭素 (CS2) を原料とする高分子材料の合成技術と応用 オンライン
2024/5/31 溶融紡糸の基礎と工業生産技術及び生産管理の実践 オンライン
2024/6/3 高品質化に向けた乳化・分散・溶解・攪拌技術の基礎および化粧品・皮膚外用剤への応用 オンライン
2024/6/4 バイオマスプラスチック/生分解性プラスチックの開発動向と海洋分解を含めた将来展望 大阪府 会場・オンライン
2024/6/4 乳化・懸濁重合の反応機構と装置設計、重合反応の制御 オンライン
2024/6/4 摩擦振動と異音の発生メカニズムと抑制・対処方法 オンライン

関連する出版物

発行年月
2021/4/30 建築・住宅用高分子材料の要求特性とその開発、性能評価
2021/2/16 ポリマーアロイ/ブレンドにおける相溶性・分散条件の最適設計、評価応用の最新技術
2021/1/29 高分子材料の絶縁破壊・劣化メカニズムとその対策
2020/11/30 高分子の延伸による分子配向・結晶化メカニズムと評価方法
2020/11/30 高分子の成分・添加剤分析
2020/10/30 ポリウレタンを上手に使うための合成・構造制御・トラブル対策及び応用技術
2020/9/30 食品容器包装の新しいニーズ、規制とその対応
2020/3/31 自己修復材料、自己組織化、形状記憶材料の開発と応用事例
2020/1/31 添加剤の最適使用法
2020/1/31 溶解度パラメータ (SP値・HSP値) の求め方と微粒子の分散安定化への活用術
2019/12/20 高分子の表面処理・改質と接着性向上
2019/10/31 UV硬化技術の基礎と硬化不良対策
2019/1/31 マテリアルズ・インフォマティクスによる材料開発と活用集
2018/11/30 複雑高分子材料のレオロジー挙動とその解釈
2018/11/30 エポキシ樹脂の高機能化と上手な使い方
2018/11/19 炭素繊維・炭素繊維複合材料の未来
2018/7/31 高耐熱樹脂の開発事例集
2018/4/12 自動車用プラスチック部品の開発・採用の最新動向 2018
2018/3/19 射出成形機〔2018年版〕 技術開発実態分析調査報告書
2018/3/18 射出成形機〔2018年版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)