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テレビドラマ「半沢直樹」をめぐる著作権問題

受講料の「倍返し」となる知見習得を目指して

テレビドラマ「半沢直樹」をめぐる著作権問題

~番組制作者の権利、原作小説家の権利、脚本家の権利、劇伴音楽の作曲家、 演奏家の権利、出演俳優の権利、「倍返し饅頭」等商品化権~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2013年11月14日(木) 13時30分 16時30分

プログラム

 テレビドラマ「半沢直樹」は社会的なブームにまでなり、原作者・池井戸潤さんのこと、堺雅人さんら個性的な俳優陣の顔触れ、表情のアップを多用した特徴ある演出、はては「倍返し饅頭」を買い求める人で赤坂のTBSショップで連日行列ができたなど、あらゆる話題が週刊誌、ネット等で報じられました。
しかし、テレビドラマ「半沢直樹」を「著作権」という観点から報じたものは見当たりませんでした。この番組には、実は、多くの著作権問題が含まれているのです。「コンテンツ」ビジネスに多少とも係わる人であれば、著作権について、基礎的な最小限の知識を習得しておきたいものですが、市販されている著作権の解説書は難しくて分かりにくい、という声をよく聞きます。
 本講では、難解な著作権法の規定を、テレビドラマ「半沢直樹」の具体例に当てはめながら、よく分かるように解説します。関連問題につき、著作権の重要判例にも言及しますので、初級者だけでなく、著作権についての理解をより確実なものとしたい中上級者にもお薦めです。受講料の「倍返し」となる著作権の知見を習得していただくことを目指します。

  1. そもそも「著作権」とは?
    • ~自ら「利用」できる権利か、他人の「利用」を禁止できる権利か
  2. テレビ番組「半沢直樹」の権利構造
    • ~「映画の著作物」であり、原作&脚本の「二次的著作物」 「劇伴楽曲+演奏」が「録音」され「俳優の実演」が「録音・録画」されている 著作物番組の「二次利用」に多数の権利がはたらく著作物
  3. 番組制作者 ~TBSの権利
    1. 「映画の著作物」の著作者 ~プロデューサー、演出家
    2. 「映画製作者」の意義
    3. 「職務著作」による権利取得と、著作権法第29条による権利取得
  4. 原作小説家の権利
    1. 「原作小説」と「脚色脚本」と「テレビドラマ」との関係
    2. 「翻案権」 (著作権法第27条) と「二次的著作物利用権」 (同第28条) の権利の異同
    3. 「翻案」の意義を明らかにした最高裁判例 (2001年6月28日)
    4. 原作小説家がテレビ番組の「制作」を禁止したケース
      (「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ」事件、現在裁判が進行中)
    5. 原作小説家が、「劇場用映画」の製作と利用は許諾しながら、劇場用映画の元となった「脚本」の「複製・出版」を禁止したケース (「やわらかい生活」事件、東京地裁2010年9月10日&知的財産高裁2011年3月23日各判決)
    6. テレビドラマの大ヒットにより原作本が爆発的売上げ増となったケースでの原作小説家、出版社と放送局 (番組制作者) との関係
  5. 脚本家の権利
    1. テレビドラマの「原著作物の著作者」として有する強力な権利
    2. プロデューサーからの「受注者」の立場と「団体協約」による権利の確保
    3. 「オリジナル脚本」と「脚色脚本」
  6. 劇伴音楽に含まれる権利
    1. 作曲家の権利と、日本音楽著作権協会 (JASRAC) の意義
    2. 「音楽出版社」の役割
    3. 演奏家=「レコード実演家」の権利
    4. 「レコード製作者」の権利
  7. 出演俳優=「視聴覚 (映像) 実演家」の権利
    1. 劇場用映画に出演した俳優の権利=「ワンチャンス主義」とは何か
    2. テレビ番組に出演した俳優の権利=劇場用映画への出演との異同
    3. 「局制作番組」と「制作会社制作番組」との異同
    4. 出演俳優の「権利処理」の実務あれこれ
  8. 商品化権の法的性質
    1. 「倍返し饅頭」の大ヒットと著作権との関係
    2. 「やられたらやり返す。倍返しだ。」 ~「決めぜりふ」の権利性
    3. 商標登録の効果、不正競争防止法の効能
  9. 質疑応答/名刺交換

講師

  • 日向 央
    (株)TBSテレビ 編成局 メディアライツ推進部
    担当局次長

会場

TKP赤坂ツインタワーカンファレンスセンター
東京都 港区 赤坂2-17-22 赤坂ツインタワー東館 7,8,9,10F
TKP赤坂ツインタワーカンファレンスセンターの地図

主催

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: 30,000円 (税別) / 31,500円 (税込)
複数名
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